「不安障害って何が原因なの?」
「不安障害になる原因を知って、適切に対処したい」
などと悩んでいる方もいるかもしれません。
不安障害を引き起こす原因ははっきりとは分かっていませんが、遺伝的な要因やストレス、精神的な気質などがかかわっているといわれています。
そこで本記事では、不安障害を引き起こす原因や対処法について詳しく解説します。不安障害の原因が分からず不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
不安障害とは?

不安障害とは、不安が伴うさまざまな症状が限度を超えて表れ、日常生活に支障をきたしてしまう精神疾患です。
不安は誰にでも起こる、正常な反応です。しかし、不安障害では不安な感情が日常生活に支障をきたすほどであり、動悸やめまい、不眠などの症状が表れます。症状は個人差が大きく、ほかの精神疾患と酷似した症状もみられることから慎重な判別が必要です。
不安障害の一つである社交不安障害の生涯有病率は13%であり、7人に1人は生涯のうちに社交不安障害にかかるとされています。
不安障害を引き起こす5つの原因

不安障害を引き起こす原因ははっきり分かっていませんが、これまでの研究結果により、下記5つの要素がかかわっている可能性があるとされています。
- 遺伝的な要因
- ストレスやトラウマなどの環境
- 本人の気質
- 身体的な状態
- 不安を誘発する薬の使用や中止
それぞれ5つの原因について具体的に解説します。
原因1:遺伝的な要因
家族に不安障害になった方がいる場合は、不安障害を引き起こすリスクが高いと言われています。不安障害になった方の全体の30~67%に遺伝性が認められているという研究結果もあります。
また、遺伝子の異常によって脳内物質のバランスが崩れることでも引き起こされる可能性があるとも考えられているのです。
原因2:ストレスやトラウマなどの環境
ストレスやトラウマなどの環境は不安障害を引き起こす原因となる場合があります。具体的な事例としては下記の通りです。
- 重要な人間関係の破綻
- 親との離別体験
- 生命を驚かす災害の遭遇
- 虐待の経験
ストレスやトラウマ自体の衝撃が強かったり、小さなストレスの積み重ねだったりでも発症の引き金となる場合があります。不安な気持ちや恐怖は生まれつき備わった自分を守るための能力です。しかし、心のバランスが崩れることで、不安や恐怖が強く出続けてしまうことがあるのです。
原因3:本人の気質
精神的な気質も不安障害の原因です。ここでの精神的な気質とは神経質な性格のことであり、森田正馬博士が提唱した下記3つを言います。
- 内向的、自己内省的
- 心配性、小心、敏感、些事にこだわりやすい
- 完全主義、理想主義、頑固、負けず嫌い
このような神経質な性格では、強気と弱気の要素を併せ持つ性格であるため、強気の性格が弱気の性格を許容できずに葛藤します。神経質なタイプは、困難への対処が苦手な傾向にあると言われています。結果、不安障害を引き起こす要因となるケースもあるのです。
原因4:身体的な状態
身体的な状態によっても、不安障害を引き起こす可能性があります。病気や身体の不調などが不安の原因となります。具体的な疾患は、下記の通りです。
- 心不全や不整脈などの心臓疾患
- 副腎皮質機能亢進、甲状腺機能亢進症、内分泌系の疾患
- 喘息や慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器系の疾患
病気や不調などの身体的な状態が精神面にも影響することがあります。ときには、発熱でさえ不安障害の原因となる可能性もあります。
原因5:不安を誘発する薬の使用や中止
不安を誘発する薬の使用や中止も、不安障害の原因となることがあります。不安を誘発する薬の一例は以下の通りです。
- アルコール
- 中枢刺激薬(アンフェタミンなど)
- カフェイン
- コカイン
- コルチコステロイドなどの多くの処方薬
- 市販のダイエット製品(ハーブ製品のガラナ、カフェイン、またはその両方を含有するものなど)
また、鎮静薬の使用中止は不安や不眠症、不穏などの症状の原因となる可能性があります。
不安障害の分類と症状
ここでは、不安障害の分類と症状について解説します。下記4つに分類されます。
- パニック障害
- 社交不安障害(社会不安障害)
- 強迫性障害
- 全般性不安障害
4つの分類とそれぞれの症状について具体的に解説します。
パニック障害|パニック発作が繰り返される
パニック障害とは、突然理由もなく強い不安に襲われて、パニック発作を繰り返す精神疾患のことです。パニック発作とは具体的に以下の症状があります
- 動悸がする、心拍数があがる
- 死んでしまうのではといった恐怖感がある
- 発汗、冷や汗
- 体が震える
- 息切れがする、息苦しい
- 窒息する感じがする
- 胸が痛い、胸苦しさがある
パニック発作では、発作的な不安や体の異常な反応が突然表れますが、10分以内にピークに達します。
パニック障害では、パニック発作になったときの苦しい症状や恐怖心から「また発作が出たらどうしよう」「発作が出て治まらなかったらどうしたらいいの?」などと心配になる方も多いでしょう。これを「予期不安」と言います。予期不安を恐れることで、電車や人ごみを避けたり、一人での外出を避けたり、エレベーターを避けたりなどの逃避行動が起こりやすくなります。
社交不安障害(社会不安障害)|人に注目されることが怖くなる
社交不安障害とは、人に注目されたり誰かの前で恥ずかしい思いをしたりすることに対して、必要以上に恐怖や不安を感じる精神疾患です。強い苦痛を感じると、パニック発作を起こす場合もあります。
話すときだけではなく、人が多くいる繁華街やバス・電車の中などでも強い苦痛を感じることがあります。症状を繰り返すことで、学校や職場に行けなくなる場合もあるでしょう。思春期の頃であれば、自分に自信が持てないことが要因となる場合もあります。
強迫性障害|繰り返し同じことをしなければ不安を感じる
強迫性障害とは、つまらないことだと認識していてもある行為をやめられず、繰り返し同じことをしなければ不安に感じる精神疾患です。
たとえば、下記の行動です。一例を紹介します。
- 繰り返し手を洗う
- 戸締まりを何度も確認する
- 火の元の確認を何度もする
- 階段や電柱など気になった数を数え続ける
強迫行為を繰り返すことに時間がかかってしまい、学校や職場、日常生活に支障をきたすようになります。
全般性不安障害|さまざまな場面で不安を感じる
全般性不安障害とは、学校や家族、友人のこと、生活上のことなどさまざまな場面で不安や心配になる状態が続く精神疾患のことです。
半年以上続く場合があり、不安だけではなく下記の症状が表れます。
- 落ち着きがない
- 疲れやすい
- 集中できない
- イライラする
- 筋肉が緊張している
- 眠れない
筋緊張や自律神経症状などが見られます。症状が表れたり落ち着いたりしながら慢性化するのが特徴です。
当院が不安障害の診察で整理する不安の広がり

不安障害では、特定の出来事だけでなく、仕事や健康、家族、将来など複数の心配が重なることがあります。
診察では、不安の内容や続く時間、身体に現れる反応、生活を制限している行動を順番に整理します。
- 心配の対象と不安が続く時間
- 先の出来事を悪く予測してしまう状態
- 動悸や息苦しさなどの身体反応
- 不安を避ける行動と繰り返す確認
- 仕事・学校・家庭生活への影響
- 身体疾患やほかの精神疾患との区別
一つの症状だけで判断せず、不安が生活全体へどのように広がっているかを踏まえて治療方針を検討します。
心配の対象と不安が続く時間
診察では、健康や仕事、家族、金銭面など、現在どのようなことを心配しているのかを確認します。
一つの問題が解決しても、すぐに別の心配が浮かび、気持ちを休められない場合もあります。
不安を感じる時間帯や、一日のうちで心配事に費やしている時間も大切な確認項目です。
考えている内容をうまく説明できない場合は、最近特に気になった出来事からお伝えください。
先の出来事を悪く予測してしまう状態
不安障害では、まだ起きていない出来事について、悪い結果を繰り返し想像することがあります。
「失敗するかもしれない」「病気かもしれない」と考え、頭から離れなくなる状態です。
可能性が低いと理解していても、不安を自分の意思だけで切り替えられないケースも少なくありません。
診察時には、どのような考えが繰り返され、その後の行動にどう影響しているかを伺います。
動悸や息苦しさなどの身体反応
強い不安に伴って、動悸や息苦しさ、めまい、発汗、吐き気などが現れる場合があります。
肩や首の緊張、頭痛、胃腸の不調、疲労感として症状を自覚する方もいます。
身体症状が起きた場面や続いた時間、内科を受診した経験なども状態を把握する手がかりです。
胸痛や呼吸困難など急激で強い症状がある場合は、身体疾患の確認を優先することがあります。
不安を避ける行動と繰り返す確認
不安を感じる場面を避けたり、安心するために何度も確認したりすることがあります。
インターネットで病気を調べ続ける、家族へ繰り返し大丈夫か尋ねるなども一例です。
確認によって一時的に落ち着いても、しばらくすると再び不安が強まる場合があります。
診察では、避けている行動や確認の回数を整理し、生活への影響を確認します。
仕事・学校・家庭生活への影響
不安が続くと集中力が落ち、仕事のミスや確認作業が増えることがあります。
学校へ行けない、家事が進まない、人との約束を断るといった変化が現れる場合もあるでしょう。
症状の強さだけでなく、以前できていた生活をどの程度維持できているかも重要です。
現在最も困っている場面を確認し、治療で優先する課題を考えていきます。
身体疾患やほかの精神疾患との区別
動悸や発汗、体重変化などは、甲状腺疾患や心臓疾患などでも現れることがあります。
抑うつや不眠が強い場合は、うつ病などが併存していないかを確認することも必要です。
服用中の薬やカフェイン、飲酒などが不安を強めている可能性についても診察時に伺います。
身体的な検査が必要と判断した場合は、内科など適切な診療科への受診をご案内します。
不安で受診を迷う方に向けた当院の初診サポート

不安が強い方は、予約方法や診察で話す内容について考え続け、受診を先延ばしにしてしまうことがあります。
当院では、来院前に予約と問診を進め、現在の困りごとを自分のペースで整理できる仕組みを用意しています。
- 落ち着ける時間に利用できる24時間予約
- 空き枠を確認して進める当日受診
- 心配事を先に書き出せるWEB問診
- 待ち時間を長引かせにくい予約時刻前の来院
- 不安の経過を整理する30〜45分程度の初診
- 治療開始と休養に関する当日の相談
何を話せばよいか分からない場合も、事前問診を確認しながら医師が必要な内容を一つずつ伺います。
落ち着ける時間に利用できる24時間予約
初診予約は、WEBまたはLINEから24時間受け付けています。
電話で症状を説明する必要がなく、気持ちが比較的落ち着いている時間に手続きを進められる方法です。
予約画面に表示される空き状況を確認し、都合に合った日時を選択できます。
診察は完全予約制となるため、予約が確定したことを確認してからご来院ください。
空き枠を確認して進める当日受診
初診枠に空きがある日は、予約手続きを行った当日に受診できる場合があります。
当日の予約が埋まっているときは、翌日以降の空いている日時から選択する流れです。
予約から受診までの日数は、希望する曜日や時間帯、院内の混雑状況によって変わります。
早めの診察を希望する方は、WEB・LINEに表示される最新の予約枠をご確認ください。
心配事を先に書き出せるWEB問診
予約確定後は、メールまたはLINEで届くURLからWEB問診へ回答していただきます。
不安の内容や発症時期、身体症状、仕事への影響、服用中のお薬などを入力する問診です。
診察室で緊張して話せなくなった場合も、事前の回答が状態を把握する手がかりとなります。
文章としてまとめる必要はなく、答えられる項目から入力していただければ問題ありません。
待ち時間を長引かせにくい予約時刻前の来院
来院は、予約時刻の5分前が目安となります。
早く到着しすぎる必要がないため、待合室で長時間過ごすことへの不安を抑えやすいでしょう。
受付では、名前と予約時間を伝えることで手続きを進められます。
移動中の体調変化などで到着が難しい場合は、クリニックへご連絡ください。
不安の経過を整理する30〜45分程度の初診
初診は、来院から診察、会計まで30〜45分程度が一つの目安です。
不安が始まった時期や心配の対象、身体症状、睡眠、生活への影響などを順番に確認します。
他院の受診歴や服薬状況がある場合は、お薬手帳や紹介状を診察の参考にします。
症状や確認する内容によっては、実際の所要時間が前後する場合があります。
治療開始と休養に関する当日の相談
診察の結果、医師が必要と判断した場合は、初診当日からお薬を処方できます。
不安によって勤務や通学が難しい方は、休職・休学に用いる診断書についても相談可能です。
休養が必要な状態だと判断された場合には、初診当日に診断書を発行できることがあります。
発行の可否や休養期間、記載内容は一律ではなく、診察結果を踏まえた医師の判断です。
不安に左右される時間を減らすための当院の継続診療

不安障害の治療では、不安を完全になくすことだけでなく、心配があっても生活を続けられる状態を目指します。
再診では、不安の強さや行動の変化、お薬の効果を確認し、その時点に合った治療内容へ調整します。
- 不安が強くなった場面と行動の振り返り
- 症状と体調に応じた薬物療法の調整
- 治療初期における2週間前後での再診
- 状態が安定した後の月1回程度の通院
- 回避や確認を少しずつ減らす取り組み
- 不安が再び強まる兆候の確認
治療期間や通院頻度には個人差があるため、症状の変化と生活環境を踏まえて受診間隔を決定します。
不安が強くなった場面と行動の振り返り
再診では、前回の受診後に不安が強くなった出来事や時間帯を確認します。
その場面を避けたのか、何度も確認したのかなど、実際に取った行動も大切な情報です。
詳しい記録が負担になる場合は、特につらかった出来事だけをメモする方法でも構いません。
不安と行動の関係を振り返り、現在の治療で見直す点を整理します。
症状と体調に応じた薬物療法の調整
不安障害では、症状に応じてSSRIなどの抗うつ薬や抗不安薬を検討する場合があります。
お薬の効果が現れるまでに一定の期間が必要となることもあり、継続的な確認が必要です。
眠気や吐き気、だるさなど、服用後に感じた変化について再診時に伺います。
症状と副作用のバランスを踏まえ、医師が服用量や薬の種類を調整します。
治療初期における2週間前後での再診
治療を始めた時期は、2週間に1回程度の通院を目安とする場合があります。
不安の変化や日常生活への影響、お薬を処方した場合の効果を早めに確認するためです。
症状や治療内容によっては、1週間後または3〜4週間後の受診をご案内することもあります。
次回の受診時期は、初診時の状態を踏まえて医師と相談しながら決定します。
状態が安定した後の月1回程度の通院
不安や服薬状況が安定してきた後は、月1回程度の通院へ移行する場合があります。
定期診察では、症状だけでなく、仕事や睡眠、人との関わり方に変化がないかも確認します。
状態が落ち着いていても、環境の変化によって再び心配が強くなる可能性があります。
自己判断で通院や服薬を中断せず、受診間隔について医師へご相談ください。
回避や確認を少しずつ減らす取り組み
不安な場面をすべて避けると、一時的には楽になっても生活範囲が狭くなる場合があります。
何度も調べる、周囲へ安心を求めるといった行動も、不安を長引かせることがあります。
急にすべてをやめるのではなく、比較的負担の小さい行動から調整する方法が一例です。
取り組む内容は、症状の強さや生活上の必要性を踏まえて無理のない範囲で考えます。
不安が再び強まる兆候の確認
睡眠不足や疲労、仕事の変化などをきっかけに、不安が再び強くなることがあります。
検索や確認の回数が増える、予定を断り始めるといった変化が兆候となる場合もあります。
早い段階で変化に気づくことで、生活への影響が大きくなる前に対応しやすくなります。
再診では、不安そのものだけでなく、普段の行動や生活リズムについても確認します。
当院に寄せられる不安障害のご相談例

不安障害の悩みは、健康や仕事、家族、将来など、患者様によって異なる形で現れます。
周囲から心配しすぎだと言われても、考えを止められず疲れ切ってしまう方も少なくありません。
- 検査で異常がなくても病気への不安が消えないケース
- 仕事のミスが心配で確認を繰り返すケース
- 家族の事故や病気を考えて眠れないケース
- 将来への心配によって目の前のことに集中できないケース
- 不安を避けるために外出や予定を断るケース
同じような心配であっても、不安の強さや生活への影響、必要な治療は一人ひとり異なります。
検査で異常がなくても病気への不安が消えないケース
身体のわずかな変化を重い病気の兆候だと考え、強い不安を感じることがあります。
医療機関で異常がないと言われても安心できず、検査や検索を繰り返す場合もあります。
一時的に安心しても、別の症状が気になり、再び不安が強くなるケースです。
身体疾患の確認状況と不安による生活への影響を整理し、対応を検討します。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。
仕事のミスが心配で確認を繰り返すケース
メールの宛先や書類の内容が間違っていないか、何度も確認してしまうことがあります。
確認へ長い時間を費やし、かえって業務が遅れたり残業が増えたりする場合もあるでしょう。
仕事が終わった後もミスを考え続け、自宅で落ち着いて過ごせない方もいます。
不安の内容と確認行動を振り返り、仕事への影響を含めて治療方針を考えます。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。
家族の事故や病気を考えて眠れないケース
家族から連絡が少し遅れただけで、事故や病気を想像して不安になることがあります。
何度も電話やメッセージを送り、返事が来るまでほかのことが手につかない状態です。
夜間も家族の安全を考え続け、寝付きが悪くなったり途中で目覚めたりする場合があります。
不安が続く時間と睡眠への影響を確認し、必要な治療を検討します。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。
将来への心配によって目の前のことに集中できないケース
収入や仕事、家族の将来など、まだ起きていない出来事について考え続けることがあります。
複数の心配が次々に浮かび、目の前の仕事や会話へ集中できなくなる場合も少なくありません。
考え疲れているにもかかわらず、不安を止められず、強い倦怠感につながることもあります。
心配の内容だけでなく、集中力や睡眠、生活への影響を診察時に確認します。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。
不安を避けるために外出や予定を断るケース
外出先で体調が悪くなることを心配し、友人との約束や買い物を断ることがあります。
失敗やトラブルを避けるため、新しい仕事や役割を引き受けられない場合もあるでしょう。
避ける行動が増えると、生活範囲や人との関わりが徐々に狭くなる可能性があります。
以前できていた行動との違いを整理し、無理のない治療目標を検討します。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。
不安障害について当院への相談を考える状態

心配や緊張は誰にでも起こりますが、不安によって生活の多くが制限されている場合は注意が必要です。
自分で気持ちを切り替えようとしても改善せず、仕事や睡眠へ影響が出ているときは受診をご検討ください。
- 一日の多くを占めている心配事
- 不安による不眠や集中力の低下
- 安心するために増えている確認行動
- 避ける場面や断る予定の増加
- 遅刻・欠勤・家事への継続的な影響
- 不安に重なる強い気分の落ち込み
心配性という性格だけで片づけず、以前の生活を維持できなくなっている場合は早めの相談が大切です。
一日の多くを占めている心配事
朝から夜まで何かを心配し続け、気持ちが休まらない状態になることがあります。
一つの問題が落ち着いても別の不安が浮かび、考えを止められない場合もあります。
心配事によって会話や仕事へ集中できない状態は、相談を検討する目安の一つです。
不安を感じる時間や生活への影響について、診察時にお伝えください。
不安による不眠や集中力の低下
布団へ入ってから心配事が次々に浮かび、長時間眠れないことがあります。
睡眠不足によって日中の集中力が落ち、仕事や運転に影響する場合もあるでしょう。
疲れていても頭が休まらず、心身の負担がさらに強くなるケースも少なくありません。
不安と睡眠の両方が続いているときは、医療機関への相談をご検討ください。
安心するために増えている確認行動
不安を落ち着かせるため、家族へ何度も尋ねたり、インターネットで調べ続けたりすることがあります。
一度確認しても十分に安心できず、同じ行動を繰り返してしまう状態です。
確認へ長い時間を使い、仕事や家事が進まなくなっている場合は注意が必要です。
どのような不安から確認しているのかを整理し、診察時にご相談ください。
避ける場面や断る予定の増加
不安が起こりそうな場所や予定を避けることで、一時的に気持ちが軽くなることがあります。
一方で、回避を続けるうちに外出や人付き合いの範囲が狭くなる場合もあります。
以前は参加できていた予定を断ることが増えた状態は、生活への影響が広がっている可能性があります。
現在できることと難しくなった行動を分けて、医師へお伝えください。
遅刻・欠勤・家事への継続的な影響
出勤前の不安や身体症状によって、遅刻や欠勤が増えることがあります。
考え事に時間を取られ、家事や育児など日常的な役割をこなせない場合もあるでしょう。
無理を続けることで疲労が重なり、さらに不安が強くなる可能性があります。
生活への支障が続いているときは、治療や休養について早めにご相談ください。
不安に重なる強い気分の落ち込み
不安が長く続くことで自信を失い、気分の落ち込みや意欲の低下が現れることがあります。
食欲や睡眠が変化し、以前楽しめていたことを楽しめなくなる場合もあります。
「消えてしまいたい」などの考えが現れている状態では、早急な医療機関への相談が必要です。
一人で抱え込まず、家族や身近な方にも現在の状態を伝えてください。
「不安障害かも?」と感じた際の対処法

不安障害は早めに対処しなければなりません。不安障害を疑った際には、下記3つの対処法が必要です。
- メンタルクリニックを受診
- セルフケア
- 厚生労働省:働く人の「こころの耳相談」を活用
それぞれの対処法を具体的に解説します。
精神科や心療内科を受診する
不安障害の症状が強く表れている方は、精神科や心療内科などの専門医を受診することをおすすめします。
なかには、「この症状って本当に精神科でいいの?」と疑問に思われている方もいるのではないでしょうか。不安障害の症状は内科的な疾患との区別がつきにくいため、最初に内科を受診される方もいます。
なかには、甲状腺機能亢進症や不整脈、貧血など別の病気が隠れているケースもあるため、受診する診療科が分からない場合には最初に内科を受診するといった方法も1つの手です。
そこで「異常なし」と判断された場合には、精神科や心療内科の受診を検討してみましょう。
セルフケアをおこなう
「病院に行くほどでもない」と感じる程度の症状であれば、セルフケアをおこなうことも一つの手です。具体的には下記の方法があります。
- 身体を動かす
- 今の気持ちを書く
- 腹式呼吸を繰り返す
- 「なりたい自分」に目を向ける
- 音楽を聴いたり、歌をうたったりする
- 失敗したら笑ってみる
セルフケアをおこなうことで、不安の症状軽減に効果が期待できるでしょう。
働く人の「こころの耳相談」を活用する
悩みに耳を傾けてくれる専門の相談機関や相談窓口があります。下記3つの相談窓口を活用できます。
電話だけではなく、SNSやメールの相談にも対応しています。自分一人で悩まずに、専門の相談機関を活用すると客観的な意見を聞け、問題解決に進めるでしょう。
不安障害の原因は5つ!適切な対応を知ることが大切

不安障害は不安が伴うさまざまな症状が限度を超えてしまい、日常生活に支障をきたしてしまう精神疾患です。
原因ははっきりと分かっていない部分も多いですが、さまざまな研究結果により徐々に解明されつつあります。
「私の症状って不安障害かも?」と思われている方は、一度精神科や心療内科を受診してみることをおすすめします。

精神科医・産業医
三重大学医学部卒業後、桑名市総合医療センターで初期研修を修了。
その後、南勢病院精神科での勤務、かわいクリニック/新宿よりそいメンタルクリニックでの診療を経て独立。
日本精神神経学会に所属し、日本医師会認定産業医としても活動。
https://tomo-mental.com
参考サイト・文献
・e-ヘルスネット|厚生労働省ー不安症/不安障害
・社交不安障害(社交不安症)の 認知行動療法マニュアル (治療者用)|厚生労働省
・MSDマニュアル|不安症の概要
・精神経誌,2012,114巻9号|特集 不安障害の病態・診断・治療の最前線
・神経症を治す~神経症(不安障害)の治療方法|公益財団法人メンタルヘルス岡本記念財団
・こころもメンテしよう|厚生労働省
・不安でたまらない|厚生労働省
・こころの情報サイト|国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
・こころの耳|厚生労働省