新宿心療内科よりそいメンタルクリニック

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認知症

認知症とは、脳の神経細胞が徐々に失われることで、記憶・判断・言語などの認知機能が低下し、日常生活に支障をきたす状態をいいます。認知症は特定の病名ではなく、さまざまな原因によって引き起こされる症状の総称です。

日本では高齢化の進展にともない、認知症の方の数は年々増加しており、現在は高齢者の約6人に1人が認知症といわれています。

しかし、認知症は決して「年のせいで仕方のないもの」ではありません。早期に発見し、適切なサポートを受けることで、症状の進行を緩やかにし、その方らしい生活を長く続けることが可能です。

「もしかしたら…」と感じたら、できるだけ早めにご相談ください。

認知症の主な種類

日本の若手女性医療従事者 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知症にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や症状の現れ方が異なります。代表的なものをご紹介します。

アルツハイマー型認知症

認知症のなかで最も多く、全体の約60〜70%を占めます。脳にアミロイドβなどの異常なたんぱく質が蓄積し、神経細胞が徐々に障害されることで発症します。初期には最近の出来事を忘れる「近時記憶障害」が目立ち、ゆっくりと進行していくことが特徴です。

血管性認知症

脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によって引き起こされる認知症です。発症が比較的突然で、障害を受けた脳の部位によって症状が異なるため、できることとできないことの差が大きい「まだら認知症」が見られることがあります。高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病との関連が深く、予防が特に重要です。

レビー小体型認知症

脳内にレビー小体という異常なたんぱく質が蓄積することで起こります。「リアルな幻視(実際にはいない人や虫が見える)」「手足の震えや歩行障害などパーキンソン症状」「睡眠中に大声を出したり体を動かしたりするレム睡眠行動障害」などが特徴的な症状として現れます。

前頭側頭型認知症

脳の前頭葉や側頭葉が萎縮することで起こる認知症で、比較的若い年齢(65歳未満)で発症することもあります。記憶障害よりも、人格・行動の変化(礼儀を失う、同じ行動を繰り返すなど)や言語障害が先に現れることが多いです。

認知症の早期サイン・症状

患者を受け入れる女性看護師。 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

もの忘れと認知症の違い

加齢にともなう「普通のもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」は異なります。たとえば、昨日の夕食のメニューを思い出せない程度は加齢によるものが多いですが、夕食を食べたこと自体を忘れてしまう場合は認知症のサインである可能性があります。また、もの忘れを自覚できているうちは比較的軽度であることが多く、本人が「最近おかしい」と感じている段階での受診が大切です。

中核症状

認知症の根本にある症状で、脳の機能低下によって直接引き起こされます。

  • 記憶障害:最近のことを忘れる、同じことを何度も聞く・話す
  • 見当識障害:今日の日付、季節、自分がいる場所がわからなくなる
  • 理解・判断力の低下:物事の段取りができなくなる、複雑な話が理解できなくなる
  • 実行機能障害:料理・家事・仕事などの手順が踏めなくなる
  • 失語・失行・失認:言葉が出にくくなる、道具の使い方がわからなくなる

周辺症状(BPSD)

中核症状に加え、心理的・環境的な要因が重なることで現れる症状を「周辺症状(BPSD:認知症の行動・心理症状)」といいます。ご家族が特につらく感じやすい症状でもあります。

  • 徘徊・迷子
  • 興奮・暴言・暴力
  • 幻覚・妄想(「財布を盗まれた」など)
  • 抑うつ・不安・無気力
  • 睡眠障害・昼夜逆転
  • 食行動の異常

BPSDは適切なケアや環境の調整によって改善できる場合がありますので、ひとりで抱え込まずにご相談ください。

認知症のリスク要因

病院で働く医療従事者 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知症の発症には、複数の要因が関係しています。

  • 加齢:年齢とともに発症リスクは高まりますが、若年性認知症(65歳未満)も存在します。
  • 生活習慣病:高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満・喫煙・過度の飲酒は認知症リスクを高めます。
  • 運動不足・社会的孤立:身体活動の低下や人との交流が少ない環境もリスク要因です。
  • 睡眠障害:慢性的な睡眠不足は脳内の老廃物が蓄積しやすくなるといわれています。
  • 遺伝:家族に認知症の方がいる場合、リスクがやや高まることがありますが、遺伝のみで決まるわけではありません。
  • うつ病・難聴:うつ病の既往や聴力の低下も認知症のリスク要因とされています。

診断の流れ

認知症の診断は、問診・認知機能検査・画像検査などを組み合わせて行います。

問診・診察

いつごろからどのような症状があるか、日常生活への影響、これまでの病歴・服薬状況などを丁寧にお聞きします。ご本人だけでなく、日頃の様子をよくご存知のご家族と一緒にいらっしゃることで、より正確な情報が得られます。

認知機能検査

短時間で行える認知機能のスクリーニング検査として、以下のものが広く使用されています。

  • MMSE(ミニメンタルステート検査):記憶・見当識・計算・言語などを30点満点で評価します。
  • HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール):日本で広く用いられる認知機能のスクリーニング検査で、30点満点中20点以下が認知症の疑いとされます。

画像検査

MRIやCTによる脳の画像検査では、脳の萎縮・脳梗塞・腫瘍など、認知症の原因となる変化を確認します。専門医療機関への紹介が必要な場合は、当クリニックから適切な連携機関をご案内します。

当院が認知症の初期相談で確認する生活上の変化

ポートレートの看護婦 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知機能の変化は、物忘れだけでなく、家事や金銭管理、外出など日常のさまざまな場面に現れます。

診察では、ご本人の訴えとご家族から見た変化を照らし合わせ、専門的な検査が必要な状態かを整理します。

  • 最近の出来事に関する物忘れ
  • 時間や場所の認識に生じた変化
  • 家事・服薬・金銭管理への影響
  • 性格や行動に現れた以前との違い
  • 症状が始まった時期と進み方
  • 身体疾患や服用中の薬による影響

一つの症状だけで認知症と判断せず、生活全体の変化やほかの病気の可能性を含めて確認します。

最近の出来事に関する物忘れ

診察では、少し前に話した内容や食事をしたこと自体を忘れていないか確認します。

同じ質問を短時間に繰り返す、約束をした記憶がないといった変化も大切な情報です。

昔の出来事は覚えていても、最近の記憶だけが残りにくくなる場合があります。

いつ頃から物忘れが目立ち始めたのか、ご本人とご家族の双方から状況を伺います。

時間や場所の認識に生じた変化

今日の日付や曜日が分からない、慣れた場所で道に迷うといった変化が現れることがあります。

約束の時間を間違える、昼と夜を混同するなど、時間の感覚に影響が出る場合もあります。

自宅の周辺で迷った経験や、一人で帰宅できなかった出来事についても確認が必要です。

一時的な勘違いなのか、同じ状態が繰り返されているのかを整理します。

家事・服薬・金銭管理への影響

料理の手順が分からなくなる、同じ商品を何度も購入するなどの変化がみられる場合があります。

薬を飲んだことを忘れて重ねて服用する状態は、安全面からも注意が必要です。

公共料金の支払いや銀行口座の管理が難しくなり、ご家族が気づくケースも少なくありません。

以前は一人でできていたことのうち、現在難しくなった行動を具体的に確認します。

性格や行動に現れた以前との違い

穏やかだった方が怒りっぽくなる、外出や趣味に関心を示さなくなることがあります。

財布を盗まれたと訴える、実際にはいない人が見えると話すなどの変化が現れる場合もあります。

ご本人は変化を自覚しておらず、ご家族だけが違和感を覚えているケースもあります。

以前の性格や生活習慣と比較し、どのような違いが生じたのかを伺います。

症状が始まった時期と進み方

認知症による変化は、一般的にある程度の期間をかけて徐々に目立つようになります。

一方、数時間から数日のうちに急激な混乱が現れた場合は、別の身体疾患にも注意が必要です。

症状が一定しているのか、日によって大きく変化するのかも判断材料となります。

最初に気づいた出来事から現在までの経過を、分かる範囲で時系列に整理します。

身体疾患や服用中の薬による影響

物忘れや意識の混乱は、感染症や脱水、甲状腺疾患などによって現れることがあります。

睡眠薬や抗不安薬など、一部の薬が認知機能へ影響する可能性にも注意が必要です。

現在治療している病気や服用中の処方薬、市販薬、サプリメントについて確認します。

お薬手帳や他院の検査結果がある場合は、初回相談時にご持参ください。

ご本人とご家族が相談しやすい当院の初回受診

屋内で医療記録を持つ笑顔の若いアジアの女性医療従事者 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知機能の変化はご本人が自覚しにくく、ご家族が先に異変へ気づくことも少なくありません。

来院前に情報を整理できる仕組みを活用し、必要に応じて専門医療機関への受診につなげます。

  • ご家族も進めやすいWEB・LINE予
  • 空き枠がある場合の当日相談
  • 日常の変化をまとめる事前問診
  • 診察に役立つ症状メモと持参資料
  • 30~45分程度を目安とした初回相談
  • 認知機能の初期評価と専門機関への紹介

ご本人だけでは経過を説明しにくい場合、普段の生活を把握しているご家族の同席が参考になります。

ご家族も進めやすいWEB・LINE予約

来院予約は、WEBまたはLINEから24時間受け付けています。

電話で長い経過を説明する必要がなく、落ち着いた時間に予約枠を確認できる方法です。

ご本人による操作が難しい場合は、ご家族が一緒に手続きを進める方法もあります。

完全予約制となっているため、予約が確定したことを確認してからご来院ください。

空き枠がある場合の当日相談

初診枠に空きがある日は、予約手続きを行った当日に受診できる場合があります。

当日分が埋まっているときは、翌日以降に空いている日時から選択する流れです。

予約から受診までの日数は、希望する曜日や時間帯によって異なります。

早めに相談したい場合は、WEB・LINEに表示される最新の空き状況をご確認ください。

日常の変化をまとめる事前問診

予約確定後は、来院前にWEB問診への回答をお願いしています。

物忘れが始まった時期や、生活上できなくなったこと、服用中の薬などを入力する問診です。

ご本人とご家族で認識が異なる場合は、それぞれが気づいている内容を整理しておくと参考になります。

すべての項目へ詳しく回答できなくても、分かる範囲で記入していただければ問題ありません。

診察に役立つ症状メモと持参資料

同じ質問をした回数や道に迷った出来事など、具体的な変化をメモしておくと診察に役立ちます。

他院で受けた血液検査や画像検査の結果、紹介状がある場合はご持参ください。

現在の処方内容を確認するため、お薬手帳や薬の袋も重要な資料となります。

資料を用意できない場合も、覚えている範囲から医師と一緒に経過を整理できます。

30~45分程度を目安とした初回相談

初診は、来院から診察、会計まで30~45分程度が一つの目安です。

物忘れの経過や生活への影響、身体疾患、服薬状況などを順番に確認します。

受付は予約時刻の5分前から行っているため、予約時間に合わせてご来院ください。

ご家族からの情報確認や診察内容によって、実際の所要時間が前後する場合があります。

認知機能の初期評価と専門機関への紹介

必要に応じて、記憶や見当識などを確認する認知機能のスクリーニングを行う場合があります。

スクリーニングは状態を把握するための初期評価であり、それだけで認知症を確定するものではありません。

MRI・CTなどの画像検査や専門的な診断が必要な場合は、対応できる医療機関をご案内します。

当院では認知症の確定診断を行っていないため、専門診療が必要な方は紹介先での評価が必要です。

初期評価後に当院からご案内する支援と受診先

聴診器を持つ女医の画像 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知機能の変化には複数の原因があり、必要となる検査や支援は患者様ごとに異なります。

初回相談で把握した内容をもとに、専門診療、身体的な検査、地域支援など次の対応を検討します。

  • もの忘れ外来や脳神経内科への紹介
  • MRI・CTなどの画像検査が可能な医療機関
  • 身体疾患を確認する内科への受診
  • 地域包括支援センターなどへの相談
  • ご家族の介護負担に関する情報共有
  • 認知症に関する診断書や証明書の取り扱い

当院だけで対応を完結させず、症状やご家族の状況に合った相談先へつなぐことを重視しています。

もの忘れ外来や脳神経内科への紹介

認知症の詳しい診断には、専門医による診察や認知機能検査が必要となります。

症状や年齢、経過に応じて、もの忘れ外来や脳神経内科、老年精神科などが紹介先の候補です。

若い年齢で認知機能の低下が疑われる場合も、専門的な評価が必要となることがあります。

受診すべき診療科が分からないときは、初回相談の内容を踏まえてご案内します。

MRI・CTなどの画像検査が可能な医療機関

認知症の原因を調べる際は、MRIやCTによる脳の画像検査が必要になる場合があります。

脳梗塞や脳出血、脳腫瘍など、認知機能へ影響する病気を確認するための検査です。

当院では画像検査を行えないため、検査が必要な方には対応可能な医療機関をご案内します。

過去に撮影した画像や検査結果がある場合は、専門機関の受診時にもご持参ください。

身体疾患を確認する内科への受診

甲状腺機能の異常やビタミン不足、感染症などによって、認知症に似た症状が現れることがあります。

急な混乱や意識の変化がある場合は、精神科より先に身体的な検査が必要です。

血液検査などを受けていない方には、内科の受診をご案内する場合があります。

治療できる身体疾患を見逃さないためにも、必要な検査を受けることが重要です。

地域包括支援センターなどへの相談

介護や生活支援が必要になった場合は、地域包括支援センターへ相談する方法があります。

介護保険の申請やデイサービス、訪問介護などについて案内を受けられる窓口です。

医療機関への通院だけでは解決しにくい生活上の課題についても相談できます。

ご本人が暮らす地域の窓口を確認し、家族だけで負担を抱え込まないことが大切です。

ご家族の介護負担に関する情報共有

同じ質問への対応や見守りが続くことで、ご家族の心身にも疲労が蓄積する場合があります。

介護する方が眠れない、気分が落ち込むといった状態にも注意が必要です。

ご本人への対応だけでなく、ご家族がどのような負担を感じているかも重要な情報となります。

利用できる支援や役割分担を検討し、一人へ負担が集中しない環境を整えることが大切です。

認知症に関する診断書や証明書の取り扱い

認知症の確定診断を前提とする診断書や証明書には、専門的な検査が必要となる場合があります。

当院では認知症の確定診断を行っていないため、書類の種類によっては作成できません。

介護認定や成年後見、運転免許などに関する書類は、対応可能な専門医療機関への相談が必要です。

必要な書類の名称や提出先を確認し、予約前または診察時に対応可否をご相談ください。

当院に寄せられる物忘れや認知機能に関する相談例

病院で働く医師 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知機能に関するご相談は、ご本人が不安を感じて受診する場合と、ご家族が変化に気づく場合があります。

物忘れの回数だけでなく、日常生活や安全面へ影響しているかが重要な確認点です。

  • 同じ質問を短時間に繰り返すケース
  • 薬やお金の管理が難しくなったケース
  • 慣れた場所で道に迷うケース
  • 盗まれたという訴えが増えたケース
  • 家族が受診を勧めても本人が拒むケース

同じような変化があっても、原因や進行の速さ、必要な支援は患者様ごとに異なります。

同じ質問を短時間に繰り返すケース

予定を伝えた直後に、同じ内容を何度も尋ねるようになることがあります。

質問したこと自体を覚えていないため、本人は初めて聞いていると感じている状態です。

家族が強く訂正すると、本人が責められたと感じて不安になる場合もあります。

繰り返しが始まった時期や頻度を確認し、専門的な評価の必要性を検討します。

※症状の経過には個人差があり、必要な検査や支援内容は患者様によって異なります。

薬やお金の管理が難しくなったケース

薬を飲んだことを忘れる、同じ薬を重ねて服用するといった変化が現れる場合があります。

不要な商品を繰り返し購入したり、請求書の支払いを忘れたりするケースも少なくありません。

服薬や金銭管理の問題は、ご本人の健康や財産へ直接影響する可能性があります。

現在どこまで一人で管理できているかを確認し、家族や支援機関の関わり方を検討します。

※症状の経過には個人差があり、必要な検査や支援内容は患者様によって異なります。

慣れた場所で道に迷うケース

長年利用している駅や自宅周辺で、帰り道が分からなくなることがあります。

外出したまま長時間帰宅できず、家族や警察が捜すケースもみられます。

一度だけの出来事でも、時間や場所の認識に変化がないか確認が必要です。

外出時の安全対策を考えるとともに、早めの専門医療機関受診をご検討ください。

※症状の経過には個人差があり、必要な検査や支援内容は患者様によって異なります。

盗まれたという訴えが増えたケース

自分で置いた財布や通帳の場所を忘れ、家族に盗まれたと訴える場合があります。

本人にとっては実際に物がなくなった感覚があるため、強く否定すると不安や怒りが高まることもあります。

物忘れだけでなく、妄想や興奮などの行動・心理症状が現れている可能性があります。

安全面や家族関係への影響を確認し、専門医による評価が必要かを判断します。

※症状の経過には個人差があり、必要な検査や支援内容は患者様によって異なります。

家族が受診を勧めても本人が拒むケース

ご本人に自覚がなく、「病気ではない」と受診を拒むことがあります。

認知症という言葉を出すことで、不安や反発が強くなる場合も少なくありません。

物忘れの検査ではなく、健康状態や薬を確認するための受診と伝える方法もあります。

無理に連れて来る前に、ご家族が専門機関や地域包括支援センターへ相談することも選択肢です。

※症状の経過には個人差があり、必要な検査や支援内容は患者様によって異なります。

専門医療機関や救急受診を優先する認知機能の変化

医者、顔なし - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

物忘れがあっても、すべてのケースで心療内科の予約を待てるとは限りません。

症状の現れ方によっては、脳や身体の病気を確認するため、専門医療機関や救急受診を優先します。

  • 数時間から数日で現れた急激な混乱
  • 手足の動かしにくさや言葉の出にくさ
  • 発熱や脱水に伴う意識状態の変化
  • 転倒や頭部打撲後に現れた物忘れ
  • 自宅へ戻れない徘徊や行方不明
  • 本人や周囲の安全を保てない興奮状態

急激な変化や安全上の問題がある場合は、自律的に受診先を判断せず、救急医療機関などへ相談してください。

数時間から数日で現れた急激な混乱

昨日までは普段どおりだった方が、急に家族の顔や自宅の場所を分からなくなることがあります。

短期間で起こる混乱は、認知症ではなくせん妄や身体疾患が原因となっている可能性があります。

意識がぼんやりしている、会話がかみ合わないなどの状態にも注意が必要です。

急激な変化がみられる場合は、心療内科の予約を待たず救急医療機関へご相談ください。

手足の動かしにくさや言葉の出にくさ

物忘れと同時に、片側の手足が動かしにくい、顔がゆがむなどの症状が現れる場合があります。

言葉が出ない、相手の話を理解できない状態は、脳卒中の可能性も考えられます。

一度症状が軽くなった場合も、早急な検査が必要となるケースがあります。

このような症状があるときは、速やかに救急車を要請するなど緊急受診をご検討ください。

発熱や脱水に伴う意識状態の変化

高齢の方は、感染症や脱水をきっかけに急な混乱や幻覚が現れることがあります。

食事や水分を取れていない、尿量が減っているなどの変化にも注意が必要です。

認知症がある方でも、普段とは異なる急な変化は身体的な原因を疑う必要があります。

発熱や強い倦怠感を伴う場合は、内科や救急医療機関へご相談ください。

転倒や頭部打撲後に現れた物忘れ

転倒して頭を打った後に、受傷時の記憶がない、会話を覚えていない状態が現れることがあります。

直後は問題がなくても、時間が経ってから頭痛や吐き気、意識の変化が生じる場合があります。

高齢の方や血液を固まりにくくする薬を服用している方は、特に注意が必要です。

頭部打撲後に認知機能の変化がみられるときは、脳神経外科や救急医療機関へ相談してください。

自宅へ戻れない徘徊や行方不明

外出した後に自宅へ戻れず、長時間行方が分からなくなることがあります。

気温や交通状況によっては、脱水や事故など重大な危険につながる可能性があります。

行方が分からない場合は、家族だけで捜し続けず、早めに警察へ相談することが重要です。

安全を確保した後は、専門医療機関や地域包括支援センターへ今後の対応をご相談ください。

本人や周囲の安全を保てない興奮状態

強い興奮によって物を投げる、家族へ手を上げるなどの行動が現れる場合があります。

幻覚や妄想への恐怖から、本人が自分自身を傷つける危険が生じることもあります。

家族だけで制止することが難しい場合は、安全な距離を保つことが大切です。

差し迫った危険があるときは、警察や救急医療機関などへ相談してください。

ご家族・介護される方へ

医療相談室の医師と患者 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知症のケアは、ご本人だけでなく、支えるご家族にとっても大きな負担となることがあります。「同じことを何度も聞かれる」「目が離せない」「どう接したらよいかわからない」と悩まれているご家族は少なくありません。そのような気持ちは当然のことであり、決して恥ずかしいことではありません。

ケアに疲れを感じたときは、ひとりで抱え込まずに専門家へご相談ください。また、介護保険サービス(デイサービス・訪問介護・ショートステイなど)や地域包括支援センターなどの社会資源を積極的に活用することで、介護の負担を分かち合いながら、より長く在宅での生活を続けることができます。当クリニックでも、介護サービスや支援機関への橋渡しについてご相談をお受けしています。

認知症の予防と生活習慣

患者のためのタブレットデバイスで話す医師 - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

認知症を完全に防ぐことは難しいですが、発症リスクを下げたり、発症を遅らせたりするために有効とされる生活習慣があります。

  • 適度な有酸素運動:ウォーキングや水泳など、週3回以上の軽〜中程度の運動が脳の健康に効果的です。
  • バランスの良い食事:野菜・魚・豆類・オリーブオイルを中心とした地中海式食事や、日本食が認知症予防に有効とされています。塩分・糖分・脂肪分の摂りすぎに注意しましょう。
  • 社会的なつながりを保つ:趣味・ボランティア・地域活動など、人と交流する機会をつくることが脳の活性化につながります。
  • 十分な睡眠:睡眠中に脳内の老廃物が排出されるため、質のよい睡眠は認知症予防に重要です。
  • 生活習慣病の管理:血圧・血糖・コレステロールを適切にコントロールすることが、血管性認知症の予防につながります。
  • 禁煙・節酒:喫煙と過度の飲酒は認知症リスクを高めます。
  • 知的活動:読書・パズル・楽器演奏・語学学習など、脳を使う活動を続けましょう。

    新宿よりそいメンタルクリニックへのご相談

    日本人の若き女性美容師(セラピスト) - クリニック 日本人 ストックフォトと画像

    「親の様子がおかしい気がする」「自分の記憶力が心配」「認知症なのかどうか知りたい」――そのような思いをお持ちの方は、ぜひ一度、新宿よりそいメンタルクリニックへご相談ください。

    当クリニックでは、認知機能のスクリーニング検査(HDS-RやMMSEなど)を含む初期評価を行い、認知症の早期発見・早期対応をサポートしています。精密検査や専門的な治療が必要な場合は、専門医療機関へ適切にご紹介しますので、「どこに相談すればよいかわからない」という方も安心してお越しください。

    ご本人だけでなく、介護に不安を感じているご家族の方のご相談も歓迎しています。おひとりで悩まず、まず一歩、当クリニックのドアを叩いてみてください。皆さまに寄り添いながら、一緒に考えていきます。

    監修医師
    監修医師 藤田朋大 医師

    精神科医・産業医

    藤田 朋大 医師

    三重大学医学部卒業後、桑名市総合医療センターで初期研修を修了。
    その後、南勢病院精神科での勤務、かわいクリニック/新宿よりそいメンタルクリニックでの診療を経て独立。
    日本精神神経学会に所属し、日本医師会認定産業医としても活動。
    https://tomo-mental.com

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