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失業保険のもらい方を5ステップで解説!条件・必要書類・金額計算まで網羅

離職を経験した際、次の仕事が見つかるまでの生活を支えてくれるのが「失業保険(雇用保険の基本手当)」です。しかし、もらい方や条件、必要書類がわからず不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、失業保険の受給条件から申請手続きの流れ、必要な持ち物、金額の計算方法、給付期間まで網羅的に解説します。

編集部
2025年4月の法改正で変わった給付制限のルールや、受給中のアルバイト・再就職手当についても取り上げているので、自己都合・会社都合どちらの退職にも対応した内容になっています。

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目次

失業保険(基本手当)とは?

失業保険とは?

失業保険の正式名称「雇用保険の基本手当」は、会社を退職し、働く意思と能力があるにもかかわらず仕事に就けない状況にある方が、安定した生活を送りながら再就職活動を行うための経済的な支援制度です。

この制度は、雇用保険に加入していた期間に応じて、一定期間、日額の給付金が支給される仕組みとなっています。

主な目的は、離職者の生活を安定させ、安心して求職活動に専念できる環境を提供することです。これにより、焦って不本意な再就職を選ぶことなく、自身の能力や経験を活かせる仕事を見つける手助けとなります。

失業保険の給付は、単に生活費を補助するだけでなく、求職者にとって精神的なゆとりをもたらし、より効果的な再就職活動を可能にする重要な役割を担っています。

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失業保険をもらうための5つの条件

失業保険をもらうための5つの条件

失業保険(基本手当)を受給するには、いくつかの条件を満たす必要があります。これらの条件は、受給資格の有無を判断するために非常に重要です。ここでは、失業保険をもらうための主要な5つの条件を詳しく見ていきましょう。

1. 離職日以前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上あること

失業保険の受給資格を得るための最も基本的な条件の一つが、雇用保険の被保険者期間です。原則として、離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者であった期間が通算して12ヶ月以上必要とされます。

この「被保険者期間」とは、雇用保険の加入期間を指し、会社に雇用され、賃金の支払い対象となった期間をいいます。

具体的には、1ヶ月に11日以上(または80時間以上)賃金の支払い対象となった月を「1ヶ月」と数えます。

例えば、毎月20日勤務し、雇用保険料が給与から天引きされていた場合、その月は被保険者期間としてカウントされます。しかし、月の途中で入社または退社し、その月の賃金支払いのあった日数が11日未満であった場合は、原則としてその月は被保険者期間としてカウントされません。

被保険者期間は、離職日を基準に過去2年間にさかのぼって計算されます。複数の会社で働いていた場合でも、それぞれの会社での被保険者期間を合算して計算することが可能です。

編集部
ただし、失業保険の受給後や、再就職手当の受給後は、以前の被保険者期間はリセットされるため、再度受給するためには新たな被保険者期間を積む必要があります。

倒産・解雇等の理由で離職した場合は条件緩和

特定受給資格者の優遇措置

会社都合による離職(倒産、解雇など)の場合は、上記の被保険者期間の条件が緩和されます。これを「特定受給資格者」と呼びます。

特定受給資格者と認定された場合、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上あれば失業保険の受給資格を得ることができます。

この措置は、自身の意思に反して職を失った方への救済措置であり、通常よりも早く失業保険の給付を受けられるようにするためのものです。具体的には、会社が倒産したり、事業所の廃止、人員整理のための解雇、労働契約の更新がなかった場合などが該当します。

また、「特定理由離職者」と呼ばれるカテゴリーも存在します。これは、やむを得ない理由(例:病気や怪我、家族の介護、配偶者の転勤、契約期間満了で更新されなかった場合など)で離職した方で、特定受給資格者に準ずる扱いを受けます。特定理由離職者の場合も、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あれば受給資格を得られる場合があります。

これらの緩和措置は、予期せぬ形で職を失った方が、経済的な不安を抱えずに再就職活動に専念できるよう配慮されたものです。自分がどちらのカテゴリーに該当するかは、ハローワークでの離職理由の認定によって決まります。

失業保険の受給条件をさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご確認ください。
>>失業保険の条件とは?雇用保険が12ヶ月以上の加入で受給可能!自己都合・会社都合別解説

2. 働く意思・能力があるにもかかわらず、職業に就けない状態であること

失業保険は、あくまで「失業状態」にある方が対象です。ここでいう失業状態とは、「働く意思と能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態」を指します。

具体的に、以下のケースでは「働く意思・能力がない」と判断され、失業保険の受給ができない可能性があります。

失業保険の受給ができないケース
  • 病気や怪我で働くことができない場合
    医師の診断書などで就労が困難と判断される期間は、受給できません。ただし、病気や怪我が回復し、働く意思と能力が戻れば受給資格が生じます。また、病気や怪我を理由に離職した場合、受給期間の延長申請ができる制度もあります。
  • 妊娠・出産・育児のためすぐに働けない場合
    産前産後休業中や育児休業中は、働く意思があっても「すぐに働けない状態」とみなされるため、原則として受給できません。この場合も、受給期間の延長申請が可能です。
  • 定年退職後、しばらく休養したい場合
    再就職の意思がなく、悠々自適に過ごしたいという場合は対象外です。
  • 家事に専念したい場合
    働くことよりも家庭を優先したいという場合も、働く意思がないと判断されます。
  • 学業に専念したい場合
    学生で、学業が主であり、学業の合間に働くことを希望する程度では、基本的に失業状態とはみなされません。ただし、卒業を控えていて、卒業後すぐに就職したいという場合は、状況によって対象となることがあります。
  • 自営業を開始した場合
    すでに事業を始めている場合や、開業準備に専念している場合は、「失業」ではなく「事業主」とみなされるため、失業保険の対象外となります。

    「働く意思」とは、単に「働きたい」と口にするだけでなく、具体的な求職活動を行うことで示されます。「能力」とは、健康状態や体力、資格などを考慮して、一般的に働くことができる状態であることを意味します。ハローワークでは、これらの状況を総合的に判断し、失業認定を行います。

    3. 積極的に求職活動を行っていること

    失業保険は、単に失業状態にあるだけでなく、「積極的に求職活動を行っている」ことが受給の必須条件となります。これは、ハローワークが「就職する努力をしているか」を評価する重要なポイントです。

    具体的には、原則として失業認定日までの4週間に2回以上(初回認定時は1回以上)、以下のいずれかの求職活動を行った実績が必要となります。

    求職活動の例
    • ハローワークでの職業相談・職業紹介
      ハローワークの窓口で求職登録を行い、求職活動の状況を報告したり、求人に関する相談をしたり、求人の紹介を受けたりする活動です。
    • ハローワークが実施するセミナー・講習会への参加
      再就職支援セミナーや職業訓練説明会など、就職に役立つプログラムへの参加も求職活動と認められます。
    • 民間職業紹介会社(転職エージェント)への登録・相談
      複数の転職エージェントに登録し、キャリア相談を受けたり、求人紹介を受けたりする活動も含まれます。
    • 求人への応募
      履歴書や職務経歴書を作成し、実際に企業の求人に応募する活動です。インターネットの求人サイトからの応募も有効です。
    • 企業が行う採用選考への参加
      面接や筆記試験など、企業の採用プロセスに参加する活動です。

      注意点として、単にインターネットで求人情報を閲覧しただけでは、求職活動実績とは認められない場合があります。また、知人に仕事の紹介を頼んだだけの場合も、具体的な活動とみなされないことがほとんどです。

      失業認定日には、「失業認定申告書」に求職活動の実績を詳細に記入し、ハローワークに提出する必要があります。虚偽の申告は不正受給となり、給付金の返還命令や厳しい罰則が科せられるため、正直かつ正確に申告することが重要です。

      4. 失業保険の給付制限を確認すること(自己都合退職は原則1ヶ月)

      失業保険の給付が始まる時期は、離職理由によって異なります。特に自己都合退職の場合、給付が開始されるまでに一定期間の待機が必要となる「給付制限」が設けられています。

      給付制限
      • 待期期間(7日間)
        離職理由に関わらず、ハローワークで求職の申し込みを行い、受給資格の決定がなされた日から数えて7日間は「待期期間」と呼ばれ、この期間は失業保険が支給されません。この7日間は、本当に失業状態にあるかを確認するための期間とされています。
      • 給付制限期間(自己都合退職の場合)
        自己都合による退職の場合、上記の7日間の待期期間終了後、原則として2ヶ月間の「給付制限期間」が設けられます。つまり、自己都合退職者は、ハローワークに申請してから約2ヶ月と7日間は失業保険を受け取ることができません。
        ただし、2020年10月1日以降の離職については、5年間のうち2回目までの自己都合退職における給付制限期間が「2ヶ月」に短縮されました。それ以前は3ヶ月でした。3回目以降の自己都合退職や、正当な理由のない自己都合退職(例:会社のルール違反、重大な過失など)と判断された場合は、引き続き3ヶ月の給付制限が適用されることもあります。
      • 給付制限がない場合(会社都合退職・特定理由離職者)
        倒産や解雇など会社都合で離職した場合(特定受給資格者)や、やむを得ない理由で離職した場合(特定理由離職者)は、待期期間の7日間が経過すれば、給付制限期間なしで失業保険の給付が開始されます。これは、自身の意思に反して職を失った方を早期に支援するための措置です。

        給付制限期間中であっても、求職活動は積極的に行う必要があります。この期間に求職活動を怠ると、失業認定が受けられず、結果として給付期間が短くなる可能性もあります。

        【2025年4月改正】失業保険の給付制限が1ヶ月に短縮

        2025年4月1日施行の雇用保険法改正により、自己都合退職者の給付制限期間が原則2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。これにより、自己都合で退職した場合でも、待期期間7日間+給付制限1ヶ月=最短約1ヶ月と7日後には失業保険の受給を開始できます。

        改正前後の違いを表にまとめると、以下のとおりです。

        項目 改正前(〜2025年3月) 改正後(2025年4月〜)
        給付制限期間(原則) 2ヶ月 1ヶ月
        5年以内に3回以上の自己都合退職 3ヶ月 3ヶ月(変更なし)
        会社都合・特定理由離職者 なし(待期7日のみ) なし(変更なし)
        最短の受給開始時期(自己都合) 約2ヶ月と7日後 約1ヶ月と7日後

        ただし、5年以内に3回以上、正当な理由のない自己都合退職をしている場合は、従来どおり3ヶ月の給付制限が適用されます。自分が何回目の自己都合退職に該当するかは、ハローワークで確認しておきましょう。

        参考: 厚生労働省「令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について」(PDF)

        教育訓練を受けた場合は給付制限が解除される

        同じく2025年4月の改正で、自己都合退職者が自ら教育訓練を受けた場合、給付制限が完全に解除される制度が新設されました。つまり、対象の教育訓練を受講していれば、自己都合退職であっても待期期間7日間の経過後すぐに失業保険を受け取れるのです。

        対象となるのは、教育訓練給付金の支給対象として厚生労働大臣が指定する教育訓練講座です。具体的には、専門実践教育訓練・特定一般教育訓練・一般教育訓練の3種類が該当し、簿記やプログラミング、介護福祉士などの資格取得講座が含まれます。

        給付制限が解除されるタイミングは、教育訓練の受講時期によって異なります。

        受講時期 給付制限の解除タイミング
        離職日前1年以内に受講済み 待期期間(7日間)満了後から支給開始
        離職日以降に受講開始 待期期間満了後の受講開始日から支給開始

        今回の改正は、「スキルアップに取り組む人を早期に支援する」という趣旨で設けられたものです。退職前から資格取得やスキルアップを検討している方は、対象講座を厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で確認してみてください。

        参考: 厚生労働省「雇用保険法等の一部を改正する法律の概要」(PDF)

        5. 離職理由が自己都合・会社都合・その他のいずれかであること

        失業保険の給付期間や給付制限期間は、離職理由によって大きく異なります。ハローワークでは、離職理由を大きく以下の3つに分類し、それぞれに応じた受給資格を認定します。

        キャプションハローワークでの離職理由3つ
        1. 自己都合退職(一般受給資格者)
          自分の都合で退職した場合を指します。例えば、「転職のため」「キャリアアップのため」「結婚のため」「家族の介護のため(特定理由離職者に該当しない範囲)」などがこれにあたります。

          • 特徴:原則として7日間の待期期間に加え、2ヶ月間の給付制限期間があります(3回目以降や正当な理由がない場合は3ヶ月)。被保険者期間は離職日以前2年間に12ヶ月以上必要です。
        2. 会社都合退職(特定受給資格者)
          会社側の都合で離職を余儀なくされた場合を指します。具体的には、会社の倒産、解雇(懲戒解雇を除く)、事業所の廃止、人員整理などがあります。

          • 特徴:待期期間7日間のみで、給付制限期間はありません。被保険者期間は離職日以前1年間に6ヶ月以上で受給資格を得られます。給付期間も一般受給資格者よりも長く設定されています。
        3. 特定理由離職者
          自己都合退職ではあるものの、やむを得ない正当な理由があると認められる場合です。例えば、体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、妊娠・出産・育児、家族の介護、配偶者の転勤、契約期間満了による離職で更新を希望したが更新されなかった場合などが該当します。

          • 特徴:待期期間7日間のみで、給付制限期間はありません。被保険者期間は離職日以前1年間に6ヶ月以上で受給資格を得られる場合があります。会社都合退職と同様に、給付が早く始まり、給付期間も長くなる可能性があります。

        離職理由の認定は、会社が発行する「離職票」の内容に基づき、ハローワークが行います。離職票に記載された離職理由に異議がある場合は、ハローワークに申し立てて、再認定を求めることも可能です。

        編集部
        特に自己都合退職であっても、正当な理由がある場合は特定理由離職者として認定されることで、給付開始時期が早まったり、給付期間が長くなったりするメリットがあるため、自身の離職理由を正確に把握し、必要に応じてハローワークに相談することが重要です。

        失業保険の申請から受給までの流れ

        失業保険(基本手当)を受給するためには、定められた手続きを順序通りに進める必要があります。ここでは、離職から失業保険の振込までの具体的な流れをステップごとに解説します。

        1. ハローワークで求職の申し込み・離職票の提出

        会社を離職したら、まずは住所地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)へ行き、求職の申し込みを行います。

        手続きに必要な主な書類

        区分 書類名 補足説明
        会社が発行 離職票-1、離職票-2 会社から受け取る書類。離職理由、賃金、被保険者期間などが記載されています。特に離職票-2は離職理由の確認に重要です。
        ご自身で準備 個人番号確認書類(いずれか1点) マイナンバーカード、通知カード、住民票記載事項証明書(マイナンバー記載)など。
        身元確認書類(いずれか1点、顔写真付き) 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど。顔写真がない書類(健康保険証など)の場合は、2点必要となる場合があります。
        運転免許証・運転経歴証明書 顔写真付きの身分証明書として。
        印鑑 シャチハタ以外の認印。
        写真(縦3cm×横2.5cm)2枚 正面、脱帽、背景なしのもの。提出時に1枚、受給資格者証に貼付するために1枚必要です。
        本人名義の預金通帳またはキャッシュカード 失業保険の振込先となる金融機関の口座情報。インターネット銀行など、一部利用できない金融機関もあるため、事前にハローワークで確認しましょう。

        ハローワークに到着したら、求職申込書を記入し、上記の書類とともに窓口へ提出します。この際、離職理由や被保険者期間について確認が行われ、失業保険の受給資格の有無が判断されます。

        離職票-2に記載されている離職理由がご自身の認識と異なる場合は、この時に担当者に申し出て、異議申し立てを行うことが可能です。

        求職の申し込みが完了すると、「雇用保険受給資格者のしおり」が渡され、今後の手続きについて説明を受けます。

        失業保険はいつからいつまでに申請すべき?

        失業保険は、離職日の翌日から1年間が「受給期間」と定められています。この受給期間内に申請を行い、給付を受け終わる必要があります。そのため、離職後はできるだけ早くハローワークで手続きを行うことが推奨されます。

        例えば、離職から時間が経過してしまうと、受給期間の終盤になってしまい、せっかく受給資格があっても給付を受けきれない可能性があります。特に、自己都合退職の場合は給付制限期間があるため、早めに申請しても給付が始まるのは少し先になりますが、受給期間は着実に減っていくため、余裕を持った申請が重要です。

        編集部
        ただし、病気や怪我、妊娠・出産、育児など、やむを得ない理由ですぐに働くことができない場合は、「受給期間の延長申請」が可能です。この延長制度を利用すると、最長3年間まで受給期間を延ばすことができます。延長申請も、原則として離職日の翌日から1ヶ月以内に行う必要があるため、該当する方は速やかにハローワークに相談しましょう。

        離職票が届くまでの期間や、届くまでにやるべき準備はこちらで詳しく解説しています。
        >>離職票が届くまでにすべきこと|失業保険の手続きから受け取るまでの流れ

        2. 雇用保険受給者初回説明会への出席

        求職の申し込みと受給資格の決定が終わると、次に「雇用保険受給者初回説明会」への参加が義務付けられます。この説明会の日時や場所は、ハローワークでの初回手続き時に案内されます。

        説明会の内容
        • 雇用保険制度の詳しい説明
          失業保険の趣旨、給付の種類、給付期間、給付額の計算方法など、制度の全般的な説明が行われます。
        • 求職活動の具体的な方法
          ハローワークでの求人検索、職業相談の利用方法、再就職支援セミナーの案内など、効果的な求職活動を行うための情報が提供されます。
        • 失業認定申告書の記入方法
          次回以降の失業認定日に提出する「失業認定申告書」の記入例や、求職活動実績の記載方法について詳しく解説されます。
        • 今後のスケジュール
          失業認定日の日程や、給付金の支給までの流れなど、今後の手続きに関する重要な情報が伝えられます。
        • 雇用保険受給資格者証の交付
          説明会終了後、またはその後に「雇用保険受給資格者証」が交付されます。これは、失業保険の受給資格があることを証明する重要な書類であり、今後の失業認定日に必ず必要となります。

        持ち物
        初回説明会には、ハローワークで渡された「雇用保険受給資格者のしおり」と「印鑑」を忘れずに持参しましょう。また、筆記用具も持っていくと便利です。

        この説明会は、失業保険を適切に受給し、スムーズに再就職活動を進める上で非常に重要な機会です。疑問点があれば、説明会の担当者に積極的に質問しましょう。

        説明会に参加しないと、失業認定が進まず、給付が遅れる原因となりますので、必ず出席するようにしてください。

        3. 失業認定日(4週間に1度)に失業認定申告書・雇用保険受給資格者証を提出

        雇用保険受給者初回説明会後、原則として4週間に1度、指定された日にハローワークへ行き、「失業認定」を受ける必要があります。この日が「失業認定日」です。

        失業認定の目的

        失業認定は、以下の2点を確認するために行われます。

        1. 働く意思と能力があること:前述の通り、失業保険は働く意思と能力がある方を対象としています。
        2. 積極的に求職活動を行っていること:認定対象期間中に、決められた回数以上の求職活動実績があるかを確認します。
        失業認定日に必要な持ち物
        • 雇用保険受給資格者証:雇用保険受給者初回説明会で交付された重要な書類です。
        • 失業認定申告書:認定対象期間中(前回の認定日から今回の認定日までの4週間)の求職活動実績や収入の有無などを記入する書類です。事前に自宅で記入して持参します。
        • 印鑑:念のため持参しておくと良いでしょう。
        失業認定日の流れ
        1. ハローワーク到着:指定された時間にハローワークに到着します。
        2. 書類提出:記入済みの「失業認定申告書」と「雇用保険受給資格者証」を窓口に提出します。
        3. 内容確認・面談:担当者が申告書の内容(求職活動実績、アルバイト収入の有無など)を確認します。必要に応じて、求職活動の状況について簡単な面談が行われることもあります。求職活動の実績が不足している場合や、疑問点がある場合は、この時に確認・指導を受けます。
        4. 失業認定:内容に問題がなければ、失業が認定されます。雇用保険受給資格者証に次回の認定日が記載されます。

          失業認定がなされることで、過去4週間分の失業保険(基本手当)が支給されることが確定します。求職活動実績が不足していたり、失業認定申告書に不備があったりすると、認定が受けられず、給付が遅れたり、給付金が減額されたりする可能性がありますので注意が必要です。

          4. 指定口座への失業保険(基本手当)の振込

          失業認定日に無事失業が認定されると、後日、ご自身が指定した金融機関の口座へ失業保険(基本手当)が振り込まれます。

          振込までの期間

          失業認定日から実際に口座に振り込まれるまでには、通常、数日から1週間程度かかります。土日祝日を挟む場合は、さらに遅れる可能性もあります。具体的な振込予定日については、失業認定時にハローワークの担当者から案内がある場合が多いので確認しましょう。

          注意点 内容
          🏦 指定口座の確認 ・初回申請時に指定した口座に誤りがないか事前に確認

          ・誤りがあると振込遅延や手続き複雑化のリスクあり

          ⏳ 給付制限期間中の振込 ・自己都合退職の場合、待期期間+給付制限期間の終了後に初回振込

          ・それまでは振込なし

          🔔 振込通知は届かない ・ハローワークからの個別通知は原則なし

          ・通帳記入やネットバンキングで自分で確認が必要

          ⚠️ 不正受給の禁止 ・アルバイト収入などは失業認定申告書に正確に記載

          ・虚偽申告は不正受給として厳しい罰則の対象

          これらのステップを確実に踏むことで、失業保険を滞りなく受給し、安心して再就職活動を進めることができます。不明な点があれば、その都度ハローワークの担当者に相談し、正確な情報を得るようにしましょう。

          失業保険の受給金額はいくら?計算方法と手取り20万円のシミュレーション

          失業保険(基本手当)で支給される金額は、離職前の賃金や年齢、離職理由などによって異なります。ここでは、基本手当の計算方法と、具体的なシミュレーションを通じて、あなたが受け取れるおおよその金額を把握する方法を解説します。

          失業保険の受給額の計算方法

          基本手当の1日あたりの金額は、「賃金日額」を基に計算されます。

          失業保険の1日あたりの金額=賃金日額 × 50%~80%

          基本手当の1日あたりの金額(基本手当日額)は、離職時の年齢や賃金日額によって異なる「給付率」を乗じて算出されます。給付率は50%から80%の間で変動し、賃金が低い人ほど高い給付率が適用される傾向にあります。

          • 賃金日額が低いほど給付率は高い:生活保障の観点から、離職前の賃金が低い人ほど手厚い給付を受けられるようになっています。
          • 年齢による上限・下限額:基本手当日額には、年齢区分ごとに上限額と下限額が設けられています。
          上限額
          • 30歳未満:6,945円
          • 30歳以上45歳未満:7,715円
          • 45歳以上60歳未満:8,490円
          • 60歳以上65歳未満:7,293円

          (金額は令和5年8月1日時点。毎年8月に改定される可能性があります。)

          下限額

          全年齢共通:2,125円
          (金額は令和5年8月1日時点。毎年8月に改定される可能性があります。)

            基本手当日額は、賃金日額に給付率を乗じた金額が、この上限額と下限額の範囲内に収まるように調整されます。

            計算基礎額(賃金日額)とは?

            計算基礎額とは、基本手当の金額を決める土台となる数値で、「賃金日額」とも呼ばれます。離職前の賃金を日割りした金額のことです。

            <賃金日額の算出方法>

            STEP 1|離職前6ヶ月間の賃金総額を合計する

            対象となるのは離職日直前の6ヶ月間に支払われた税引前の総支給額です。

            含まれるもの 含まれないもの
            基本給・残業手当・通勤手当・家族手当など ボーナス(賞与)・退職金

            STEP 2|賃金総額を180日で割る

            賃金日額 = 離職前6ヶ月間の賃金総額 ÷ 180日

            6ヶ月=約180日として計算するルールです。この賃金日額に給付率(50〜80%)を掛けた金額が、1日あたりの基本手当日額になります。

            📝 計算例

            離職前6ヶ月間の賃金総額が180万円の場合

            180万円 ÷ 180日 = 10,000円(賃金日額)

            → 給付率が60%なら、基本手当日額は 10,000円 × 60% = 6,000円

            離職理由による給付率の違い

            失業保険の給付率自体は、離職理由によって直接的に変わるわけではありません。給付率はあくまで賃金日額と年齢によって決まります。

            しかし、離職理由が「自己都合退職(一般受給資格者)」か、「会社都合退職・特定理由離職者(特定受給資格者等)」かによって、基本手当の給付期間が異なります。結果として、総受給額に大きな差が生じることになります。

            基本手当の給付期間
            • 自己都合退職
              給付期間が会社都合退職者よりも短く設定されているため、結果的に受け取れる総額が少なくなります。また、給付制限期間があるため、給付開始も遅くなります。
            • 会社都合退職・特定理由離職者
              給付期間が長く設定されており、給付制限期間もないため、早期に、かつ長期間にわたって基本手当を受け取ることができます。

              このように、離職理由の違いは、給付率そのものではなく、給付期間に影響を与えることで、最終的に受け取れる失業保険の総額に大きな影響を及ぼします。

              【具体例】手取り20万円の場合の失業保険シミュレーション

              具体的なシミュレーション

              ここでは、手取り20万円を稼いでいた方が離職した場合を想定し、失業保険の受給額をシミュレーションしてみましょう。
              ただし、手取り額は税金や社会保険料控除後の金額であり、賃金日額の計算には総支給額を用いるため、ここでは総支給額を25万円と仮定します。

              前提条件

              • 月額総支給額:250,000円(手取り20万円程度を想定)
              • 離職前6ヶ月間の総支給額:250,000円 × 6ヶ月 = 1,500,000円
              • 賃金日額(計算基礎額):1,500,000円 ÷ 180日 = 8,333円(小数点以下切り捨て)
              • 年齢: 35歳
              • 雇用保険加入期間:5年以上10年未満

              この条件で、基本手当日額と総受給額を計算します。

              1. 基本手当日額の算出
                賃金日額8,333円(35歳)の場合、給付率は約60%程度となります(正確な給付率はハローワークで確認が必要です)。
                基本手当日額 = 8,333円 × 0.60 = 4,999.8円 ≒ 5,000円(概算)
                ※30歳以上45歳未満の上限額7,715円、下限額2,125円の範囲内です。
              2. 総受給額のシミュレーションここでは、離職理由による給付期間の違いを考慮してシミュレーションします。
                (雇用保険加入期間5年以上10年未満の場合)

                離職理由 給付期間 基本手当日額 総受給額(概算) 給付制限期間
                自己都合退職 90日 5,000円 5,000円 × 90日 = 450,000円 2ヶ月
                会社都合退職 180日 5,000円 5,000円 × 180日 = 900,000円 なし
                • 自己都合退職の場合
                  総支給額25万円で5年以上10年未満の雇用保険加入期間の場合、基本手当日額約5,000円、給付期間は90日となります。給付制限期間2ヶ月を考慮すると、実際に給付を受け始めるまでには少し時間がかかりますが、約45万円の給付が見込まれます。
                • 会社都合退職(または特定理由離職者)の場合
                  同じく基本手当日額約5,000円ですが、給付期間は180日となります。給付制限期間がないため、待期期間7日経過後すぐに給付が始まり、約90万円の給付が見込まれます。

              このように、離職理由によって受け取れる失業保険の総額には大きな差が生じます。あくまで概算ですが、自分のケースに当てはめてシミュレーションしてみることで、再就職までの生活設計の参考にすることができます。

              編集部
              正確な金額については、ハローワークで受給資格が決定された際に発行される「雇用保険受給資格者証」で確認しましょう。

              失業保険の給付期間はいつまで?自己都合・会社都合別に解説

              失業保険(基本手当)が支給される期間は、雇用保険の加入期間(被保険者期間)と離職時の年齢、そして離職理由によって決まります。この期間を「所定給付日数」と呼びます。

              自己都合退職の場合の給付期間

              自己都合退職者(一般受給資格者)の場合、所定給付日数は雇用保険の被保険者期間によって以下のように定められています。年齢による違いはありません。

              被保険者期間 所定給付日数
              1年未満 受給資格なし
              1年以上5年未満 90日
              5年以上10年未満 90日
              10年以上20年未満 120日
              20年以上 150日

              解説

              • 自己都合退職の場合、最低でも1年以上の被保険者期間が必要
              • 給付期間は最大で150日
              • この期間に加えて、前述の通り7日間の待期期間と、原則2ヶ月間の給付制限期間(特定の条件では3ヶ月)が設けられる。実際に給付が始まるのは、これらの期間が終了した後

              例えば、被保険者期間が7年の30歳の方が自己都合で退職した場合、所定給付日数は90日となります。給付制限期間2ヶ月(約60日)と待期期間7日間を考慮すると、離職してから約3ヶ月後に給付が始まり、そこから3ヶ月間(90日間)支給されることになります。

              会社都合(倒産・解雇)の場合の給付期間

              会社都合による離職者(特定受給資格者)の場合、所定給付日数は雇用保険の被保険者期間と離職時の年齢によって以下のように手厚く定められています。

              被保険者期間 30歳未満 30歳以上35歳未満 35歳以上45歳未満 45歳以上60歳未満 60歳以上65歳未満
              1年未満 受給資格なし 受給資格なし 受給資格なし 受給資格なし 受給資格なし
              1年以上5年未満 90日 90日 90日 180日 150日
              5年以上10年未満 120日 180日 180日 240日 180日
              10年以上20年未満 180日 240日 240日 270日 210日
              20年以上 240日 270日 270日 330日 240日

              解説

              • 会社都合の場合、最低でも6ヶ月以上の被保険者期間があれば受給資格があります(ただし、上記の表では1年未満は便宜上「受給資格なし」としています。実際には6ヶ月以上1年未満でも90日支給されるケースがあります)。
              • 年齢が高く、被保険者期間が長いほど、所定給付日数が長くなる傾向にあります。最大で330日もの給付が可能です。
              • 会社都合退職の場合は、7日間の待期期間終了後、給付制限期間なしで失業保険の支給が始まります。

              例えば、被保険者期間が12年の48歳の方が会社都合で離職した場合、所定給付日数は270日となります。待期期間7日間が経過した後、すぐに給付が始まり、約9ヶ月間(270日間)支給されることになります。

              特定受給資格者・特定理由離職者の給付期間延長

              特定受給資格者(会社都合退職者)や特定理由離職者(やむを得ない自己都合退職者)は、上記の表の通り、一般受給資格者よりも手厚い給付期間が設けられています。

              さらに、これらの給付期間とは別に、以下のような場合に受給期間の延長や、給付日数の追加が行われることがあります。

              延長給付の種類 対象者・条件 延長日数
              個別延長給付 特定受給資格者や特定理由離職者のうち、特に就職困難な状況にあるとハローワークが判断した場合 最大60日
              訓練延長給付 受給中にハローワークの指示で公共職業訓練等を受講する場合 訓練期間に応じて延長
              地域延長給付 特定の地域で雇用情勢が著しく悪化している場合 地域限定で延長
              全国延長給付 全国的に雇用情勢が著しく悪化し、大量の失業者が出ている場合 全国一律で延長

              これらの延長措置は、個々の状況や社会情勢によって適用されるかどうかが変わるため、具体的な情報はハローワークで確認することが重要です。再就職が困難な状況に直面している場合は、積極的にハローワークに相談し、利用できる制度がないか確認することをおすすめします。

              失業保険の受給中に知っておくべき注意点

              失業保険を受給している間にも、守るべきルールや知っておきたい制度があります。アルバイトの労働時間制限や、健康保険・年金の手続きを知らないまま過ごすと、給付停止や保険料の未納といったトラブルにつながりかねません。ここでは、受給中に押さえておくべき3つのポイントを解説します。

              失業保険の受給中にアルバイト・パートはできる?

              結論から言うと、失業保険を受給しながらアルバイトやパートをすること自体は禁止されていません。ただし、働き方によって給付が減額・停止されるため注意が必要です。

              ポイントは「週20時間未満」かつ「31日以上の継続雇用でない」こと。この範囲を超えると「就職した」とみなされ、失業保険の受給資格を失ってしまいます。

              また、1日4時間以上働いた日は「就労日」として扱われ、その日分の基本手当は支給されず後日に繰り越されます。1日4時間未満の場合でも、収入額に応じて減額となるケースがあるでしょう。

              さらに、7日間の待期期間中は一切のアルバイトがNGです。待期期間が延長される原因になります。アルバイトをした場合は、必ず失業認定申告書に正直に記載してください。申告漏れは不正受給とみなされ、受給額の3倍返還(いわゆる「3倍返し」)を命じられる可能性があります。

              条件 失業保険への影響
              週20時間以上または31日以上の雇用見込み 受給資格を喪失(就職扱い)
              1日4時間以上の労働 その日の基本手当は不支給(繰り越し)
              1日4時間未満の労働 収入額に応じて減額される場合あり
              待期期間中(7日間)の労働 待期期間が延長される

              参考:ハローワークインターネットサービス「基本手当について

              失業手当受給中のアルバイトのルールについて、より詳しい条件や申告方法はこちらをご覧ください。
              >>失業手当受給中にアルバイトはOK?守るべき5つの条件と申告方法を徹底解説

              失業保険の受給中の健康保険・年金の扱い

              退職後は会社の社会保険から外れるため、健康保険と年金の切り替え手続きが必要になります。失業保険を受給しているだけでは、これらの保険料が免除されるわけではありません。

              健康保険は、「任意継続被保険者制度(退職後最長2年間、以前の保険に継続加入)」「国民健康保険への加入」「家族の扶養に入る」の3つから選択することになります。

              特に会社都合で離職した特定受給資格者・特定理由離職者は、国民健康保険料が最大で前年給与所得の30%に軽減される減免制度を利用できるため、必ず市区町村の窓口で確認しましょう。

              国民年金については、失業を理由とした「特例免除」の申請が可能です。離職票や雇用保険受給資格者証を年金事務所に持参すれば、保険料の全額免除が認められるケースがあります。免除期間中も受給資格期間としてカウントされ、将来の年金額にも2分の1が反映されるため、未納のまま放置するよりも有利です。

              参考: 日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」 厚生労働省「非自発的失業者に対する国民健康保険料(税)の軽減措置

              失業保険の受給で雇用保険の加入期間はリセットされる?

              失業保険を受給すると、それまでの雇用保険の加入期間(被保険者期間)はリセットされます。再就職先では、ゼロから加入期間を積み直すことになるため、次に退職した際の給付日数や受給額に影響が出る点は覚えておきましょう。

              一方、失業保険を受給せずに1年以内に再就職した場合は、前職の加入期間を通算できます。たとえば、前職で8年の被保険者期間があった方が受給せずに再就職し、新しい職場で3年働いた後に離職すれば、通算11年として計算されるのです。

              編集部
              受給するかどうかは、生活費の状況や再就職の見込みを踏まえて判断することが大切です。「手元の貯蓄で生活できる」「すぐに再就職できる見込みがある」という方は、あえて受給しない選択肢も検討してみてください。

              失業保険の受給中に再就職が決まったら?再就職手当を解説

              失業保険の受給期間中に早期再就職が決まった場合、残りの給付日数に応じて「再就職手当」という一時金を受け取れる制度があります。「失業保険を満額もらい切ってから就職しよう」と考えるよりも、早く再就職したほうがトータルでお得になるケースも少なくありません。

              ここでは、再就職手当の受給条件と計算方法、手続きの流れを解説します。

              再就職手当の受給条件と支給額の計算方法

              再就職手当を受け取るには、以下の8つの条件をすべて満たす必要があります。

              8つの条件
              1. 7日間の待期期間が満了した後の就職であること
              2. 失業保険の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
              3. 1年を超えて安定的に雇用されることが確実であること
              4. 離職前の事業主や関連会社への再就職でないこと
              5. 給付制限がある場合、待期期間満了後の最初の1ヶ月間はハローワークまたは許可を受けた職業紹介事業者の紹介による就職であること
              6. 過去3年以内に再就職手当・常用就職支度手当を受給していないこと
              7. 受給資格決定前から内定を受けていた事業主でないこと
              8. 再就職先で雇用保険の被保険者資格を取得していること

                支給額の計算式は次のとおりです。

                再就職手当 = 基本手当日額 × 支給残日数 × 支給率

                支給率は、再就職のタイミングによって以下のように変わります。早く再就職するほど支給率が高い仕組みです。

                支給残日数 支給率
                所定給付日数の3分の2以上を残して再就職 70%
                所定給付日数の3分の1以上を残して再就職 60%

                たとえば、基本手当日額が5,500円、所定給付日数が90日の方が、残日数60日(3分の2以上)で再就職した場合の計算は以下のとおりです。

                5,500円 × 60日 × 70% = 231,000円

                一方、同じ条件で残日数35日(3分の1以上)で再就職した場合はこうなります。

                5,500円 × 35日 × 60% = 115,500円

                このように、早期の再就職ほどまとまった金額を受け取れるため、再就職手当は「早く就職する人へのボーナス」ともいえる制度です。

                参考:厚生労働省「再就職手当のご案内」(PDF)

                再就職手当を満額もらうための条件や、もらわない方がいいケースについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
                >>再就職手当はもらわない方がいい?損する4つのケースと得する3つのケース

                再就職手当をもらうための手続きの流れ

                再就職手当の手続きは、再就職が決まった時点からスタートします。以下の流れで進めましょう。

                STEP 1|ハローワークへ就職の届出

                再就職が決まったら、就職日の前日までにハローワークへ行き、「採用証明書の提出」と最後の失業認定を受けます。採用証明書は再就職先の企業に記入してもらう必要があるため、内定後すぐに企業へ依頼しておくとスムーズです。

                STEP 2|再就職手当支給申請書の記入・提出

                ハローワークから「再就職手当支給申請書」を受け取り、必要事項を記入します。再就職先の事業主の証明を受けたうえで、就職日の翌日から1ヶ月以内にハローワークへ提出してください。提出期限を過ぎると支給されない可能性があるため注意が必要です。

                STEP 3|審査・振込

                申請後、ハローワークによる審査を経て、おおむね1〜2ヶ月後に指定口座へ振り込まれます。

                2025年4月の雇用保険法改正により、就業促進定着手当の上限が引き下げられました。再就職後に賃金が低下した場合の補填額が従来より少なくなっている点も把握しておきましょう。

                参考: ハローワークインターネットサービス「就職促進給付

                失業保険に関するよくある質問

                失業保険(基本手当)に関して、多くの方が抱く疑問や不安を解消するため、よくある質問とその回答をまとめました。

                失業保険を一度もらうと、再度受給できる?

                はい、失業保険は一度受給しても、再び条件を満たせば再度もらうことが可能です。

                ただし、以下の点に注意が必要です。

                • 被保険者期間のリセット:失業保険を受給し終わると、それまでの雇用保険の被保険者期間は「リセット」されます。次に失業保険を受給するためには、新たな被保険者期間を積む必要があります。
                • 再度受給資格の要件:再度失業保険をもらうには、前回の受給終了後、新たな職場で働き始め、原則として「離職日以前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上」という条件(特定受給資格者等の場合は離職日以前1年間に6ヶ月以上)を再び満たす必要があります。
                • 短期間での繰り返し受給: 短期間で何度も離職と受給を繰り返す場合、ハローワークから指導が入ったり、離職理由の認定が厳しくなったりする可能性もあります。

                再就職手当を受給した場合も、被保険者期間はリセットされます。しかし、再就職手当は早期の再就職を促す制度であるため、将来的に失業保険を受給したい場合でも、積極的に利用を検討する価値があります。

                失業保険の受給資格がない場合の対処法は?

                失業保険の受給資格を満たさない場合でも、状況に応じて利用できる公的支援制度がいくつか存在します。諦めずに、ご自身の状況に合った制度がないか調べてみましょう。

                主な支援制度の例

                1. 求職者支援制度(職業訓練受講給付金):雇用保険を受給できない方(受給終了した方、被保険者期間が足りない方、自営業廃業の方など)が、ハローワークの指示する職業訓練を受講する場合に、訓練期間中の生活を支援するための給付金です。
                  • 支給要件:本人収入や世帯収入、資産の要件を満たすこと、全ての訓練実施日に出席することなどが求められます。
                  • 月額:訓練受講手当(月額10万円)と、交通費などの通所手当が支給されます。
                  • 目的:職業スキルを習得し、再就職を支援することを目的としています。
                2. 生活困窮者自立支援制度:仕事がなく、住まいを失うおそれがある方、生活に困窮している方を対象に、自治体が相談窓口を設け、就労支援や住居確保給付金、家計改善支援など、様々なサポートを提供する制度です。
                  • 相談:まずは各自治体の相談窓口に相談し、専門の支援員が一緒に解決策を考えます。
                  • 住居確保給付金:離職や廃業により住居を失った方、または失うおそれがある方に、一定期間、家賃相当額を支給する制度です。
                  • 目的:経済的に困窮している方の自立を支援することを目的としています。
                3. 社会福祉協議会による貸付制度:緊急小口資金や総合支援資金など、生活費に困っている方に対して、無利子または低利子で資金を貸し付ける制度です。
                  • 対象:低所得者世帯、高齢者世帯、障害者世帯など、支援が必要と認められる世帯。
                  • 目的:生活の立て直しや、自立を支援することを目的としています。

                これらの制度は、失業保険とは別の要件や審査があるため、必ず事前に詳細を確認し、お住まいの地域のハローワークや市区町村の福祉窓口に相談するようにしましょう。

                失業保険の申請に必要な書類は?

                失業保険(基本手当)の申請には、いくつかの重要な書類を準備する必要があります。初回申請時に全て揃えてハローワークへ持参することで、スムーズに手続きを進めることができます。

                ここでは、再度必要な書類を一覧で確認しておきましょう。

                区分 書類名 詳細・注意点
                会社発行 離職票-1、離職票-2 会社から発行される「雇用保険被保険者離職票」です。離職後、通常10日~2週間程度で郵送されます。特に離職票-2は離職理由、賃金、被保険者期間が記載されており、非常に重要です。
                ご自身で準備 個人番号確認書類 マイナンバーカード(裏面)、通知カード、マイナンバーが記載された住民票の写しや住民票記載事項証明書。いずれか1点が必要です。
                身元確認書類 顔写真付きのもの(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)は1点。顔写真のないもの(健康保険証、住民票、年金手帳など)の場合は2点必要です。
                印鑑 シャチハタ以外の認印。書類の訂正印や、ハローワークでの説明会で使うことがあります。
                写真(縦3cm×横2.5cm)2枚 正面、脱帽、背景なしの鮮明な写真。1枚はハローワーク提出用、もう1枚は雇用保険受給資格者証に貼付されます。スピード写真でも問題ありません。
                本人名義の預金通帳またはキャッシュカード 失業保険の振込先となる金融機関の口座情報です。本人名義のものに限ります。インターネット銀行など、一部利用できない金融機関もあるため、事前にハローワークで確認するか、一般的な都市銀行・地方銀行の口座を用意しましょう。

                重要事項

                • 離職票の確認:会社から受け取ったら、氏名、生年月日、離職日、被保険者期間、離職理由などに間違いがないか、必ず確認してください。特に離職理由がご自身の認識と異なる場合は、ハローワークで異議申し立てが可能です。
                • 書類の不足:書類が不足していると、申請を受け付けてもらえず、手続きが大幅に遅れる原因となります。事前にリストアップし、抜け漏れがないか入念にチェックしましょう。
                • 不明点があれば:準備段階で不明な点や不安なことがあれば、管轄のハローワークに電話で問い合わせて確認することをお勧めします。

                これらの書類をしっかりと準備することで、スムーズに失業保険の申請手続きを進めることができるでしょう。

                失業保険は退職してからいつまでに申請すればいいですか?

                失業保険の受給期間は、離職日の翌日から原則1年間です。この期間内に申請し、給付を受け終える必要があります。特に自己都合退職の場合は給付制限期間があるため、退職後できるだけ早くハローワークで手続きすることをおすすめします。申請が遅れると、受給資格があっても給付を受けきれない可能性があるためご注意ください。

                失業保険の受給中にアルバイトをしたら、申告しないとバレますか?

                バレる可能性は非常に高いです。ハローワークは雇用保険の加入状況やマイナンバーを通じて就労状況を把握できるため、無申告は不正受給とみなされます。不正受給が発覚すると、受給額の3倍返還(いわゆる「3倍返し」)を命じられるケースもあるため、アルバイトをした場合は必ず失業認定申告書に正直に記載してください。

                パート・アルバイトでも失業保険はもらえますか?

                もらえます。雇用形態に関係なく、週20時間以上の勤務かつ31日以上の雇用見込みで雇用保険に加入していれば、失業保険の受給対象です。離職日以前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上(会社都合の場合は1年間に6ヶ月以上)あることが条件になります。ご自身の加入状況は給与明細や離職票で確認しましょう。

                失業保険と傷病手当金は同時にもらえますか?

                原則として同時受給はできません。傷病手当金は「働けない状態」、失業保険は「働ける状態」が前提のため、支給要件が矛盾するからです。ただし、傷病手当金の受給が終了した後に失業保険を申請することは可能です。その場合は、受給期間の延長申請をしておくことで、失業保険の受給権を確保できます。

                失業保険を受給すると確定申告は必要ですか?

                失業保険(基本手当)は非課税所得のため、受給額自体に対する確定申告は不要です。ただし、年の途中で退職し、年末調整を受けていない場合は、給与所得に対する確定申告が必要になるケースがあります。また、退職金を受け取った場合も申告が必要な場合があるため、税務署や税理士に確認しておくと安心です。

                【まとめ】失業保険(基本手当)のもらい方、条件や手続きを理解して安心を

                失業保険は、受給条件や申請手続き、給付金額の計算方法、給付期間など、事前に押さえるべきポイントが多い制度です。しかし、一つひとつ確認すれば決して難しくはありません。

                2025年4月の法改正で自己都合退職の給付制限が1ヶ月に短縮されるなど、以前より受給しやすい環境が整っています。再就職手当やアルバイトのルールも把握しておけば、受給期間を有効に活用しながら理想の再就職を目指せるでしょう。

                「自分は失業保険をもらえるのか」「手続きの進め方がわからない」と不安を感じている方は、まずは無料のLINE相談で気軽に質問してみてください。 専門スタッフがあなたの状況に合ったアドバイスをお届けします。

                また、失業保険の申請や受給についてさらに詳しく知りたい方は、失業保険サポートページもあわせてご確認ください。 条件の確認から手続きの流れまで、わかりやすくまとまっています。

                不安を抱えたまま過ごす時間はもったいないですよね。この記事の内容を参考に、今日からできる準備を始めていきましょう。 LINE相談は24時間いつでも受付中です。あなたの「次の一歩」を、私たちがサポートします。

                【免責事項】
                この記事は、一般的な情報提供を目的としており、特定の状況における法的アドバイスや専門家による助言を代替するものではありません。雇用保険制度は複雑であり、個々の状況によって適用される条件や手続きが異なります。最新かつ正確な情報、具体的な手続きについては、必ず厚生労働省の公式ウェブサイト、または最寄りのハローワークにご確認ください。この記事の情報に基づいて行われたいかなる行為についても、一切の責任を負いかねます。

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