不眠症の治し方とは?自分でできる方法も紹介

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「眠れないまま朝に…私って不眠症?」
「不眠症って自力で治すにはにはどうしたらいいの?」
「不眠症の具体的な治療方法を知りたい」

とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

不眠症の治し方には、睡眠衛生と日常生活の改善、薬物療法と非薬物療法があります。不眠症の治療では、睡眠衛生と日常生活を改善することからはじめます。なぜなら、生活習慣の乱れが不眠状態を助長している場合があるからです

この記事では、不眠症の治し方について解説します。またあわせて不眠症を放置するとどうなるかについても解説していきます。

不眠症を自力で治したい方は、ぜひ最後まで読んでください。

不眠症(睡眠障害)の治し方は?

不眠症の治し方は、睡眠衛生と日常生活の改善、薬物療法、非薬物療法があります。まずは、睡眠衛生と日常生活の改善をおこなうことからはじめ、症状が改善されない場合には、薬を使って治療をおこないます。非薬物療法である認知行動療法も治療法の1つとしてありますが、日本では保険適用外の治療となっており実施できる場所も少ないです。

糖尿病や高血圧の治療同様、不眠症でも生活習慣の改善がとても大切です。不眠症治療の最終的な目標は、薬を服用しなくても睡眠が得られる生活習慣を作ること

薬が必要な際には薬を服用しつつ、生活習慣を見直すことで不眠症の治療をおこないます。

【睡眠衛生、日常生活の改善】不眠症の治し方

まず、生活習慣を見直して、好ましくないところがあれば改善していきましょう。ここで紹介する、不眠症に対処するための生活習慣は8つです。

  1. 規則正しい生活と栄養バランスの取れた食生活をおくる
  2. 朝目覚めたら、太陽の光を浴びる
  3. 定期的に適度な運動をする
  4. 自分流のストレス解消法を持つ
  5. 寝る前にリラックスタイムを取る
  6. 寝る前にスマホやパソコンの使用は必要最小限にする
  7. 就寝前の酒や喫煙、カフェイン摂取は避ける
  8. よい睡眠に適した環境づくりをする

自分の生活習慣を比較しながら、読んでみましょう。

1.朝目覚めたら太陽の光を浴び、規則正しい生活を送る

地球の1日のリズムは24時間ですが、人の体内時計はおよそ25時間といわれています。そのズレの修正するためには、朝目覚めたら太陽の光を浴び、規則正しい生活を送ることが大切です。

週末の夜ふかしや寝坊は体内時計が乱れる原因となるため、なるべく避けるようにしましょう。

日中に眠くなることがあるかと思いますが、夜間の睡眠に影響のないように、午後3時までの30分以内の昼寝で対処することがポイントです。

2.栄養バランスの取れた食事を摂る

栄養バランスのよい食事が睡眠に関係するホルモン分泌を促し、良質な睡眠に役立つといわれています。

1日3食食事を摂るのはもちろん、食事の内容が野菜だけ肉だけに偏らないようにバランスを意識して摂取するように心がけましょう。

3.定期的に適度な運動をする

適度な運動による疲労は、心地よい眠りを招きます。逆に、激しい運動は、交感神経が有意となり眠れなくなる原因となるため注意が必要です。

適度な運動でおすすめなのが、有酸素運動です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を継続的におこなうようにしましょう。適度な運動を習慣づけることは、入眠を促進し、朝まで熟睡できるようになるといわれています。

4.自分流のストレス解消法を持つ

ストレス解消のために楽しく過ごせる趣味を見つけましょう。睡眠にとってストレスは敵となります。

趣味には、読書や音楽、スポーツ、旅行など、好きで熱中できるものを選ぶとよいでしょう。特に趣味がないといった方は、「小さいころにしていたこと」を思い出してみることで自分の趣味となるものが見つかるかもしれません。

5.寝る前にリラックスタイムを取る

スムーズに眠りへ移行するために、自分にあったリラックスの方法を取るように工夫しましょう。特に入浴は、ぬるめの湯温で適度な時間、ゆっくりおこなうことで副交感神経が優位になり、睡眠の質がアップします。

6.寝る前にスマホやパソコンの使用は必要最小限にする

スマホやパソコン画面から出ているブルーライトは紫外線の次に波長が短いので、目の奥まで届き入眠に悪影響を及ぼします。

そのため、寝る前のスマホやパソコンの使用は必要最小限にしましょう

7.就寝前の酒や喫煙、カフェイン摂取は避ける

就寝前の酒や喫煙は睡眠の質を悪化させる可能性があります就寝前3~4時間以内のカフェイン摂取は、入眠を妨げる、もしくは睡眠を浅くすることがあるので、控えた方がよいでしょう

カフェインの覚醒作用の持続時間は約3時間です。カフェインはコーヒーや紅茶、ココアなどのほかに栄養・健康ドリンク剤なども含まれているため注意が必要です。

8.よい睡眠に適した環境づくりをする

質のよい睡眠のためには環境づくりも大切です。体内部の温度、深部体温が効率的に下がらないと寝つきが悪くなります。深部体温を下げるためには、温度や湿度を適切に保つことが大切です。

室温は20℃前後、湿度は40~70%くらいが睡眠にとって適切な環境であるといわれています。季節に応じて、ときにはエアコンのタイマー設定なども使い、心地よいと感じる室内にすることを心がけましょう。

光は覚醒を導くので、寝室の照明は明るすぎないように注意します。また、音も睡眠を妨げることがあります。じゅうたんを敷く、ドアはしっかり閉めるなどして気になる音はできるだけ遮るようにしましょう。

【薬物療法】不眠症の治し方

薬物療法では、不眠の状態や程度にあわせた薬が処方されます。

不眠症の症状(不眠症のタイプ)ごとに処方される、睡眠薬は以下の通りです。

【不眠症薬物治療に用いられる睡眠薬】

不眠症のタイプ状態処方される睡眠薬の一例
入眠困難型なかなか眠りにつけない超短時間作用型:マイスリー、アモバン、短時間作用型:ベルソムラ、デパスなど
睡眠維持障害型(中途覚醒、早朝覚醒)中途覚醒:眠りが浅く何度も目覚める

早朝覚醒:早朝に目覚めて眠れない

短時間作用型:レンドルミン、中間作用型:サイレース、ユーロジンなど

睡眠薬ごとに作⽤時間の⻑さ(効果の持続時間)やその効果などが異なります

寝つきが良くない入眠困難型には超短時間作⽤型、短時間作⽤型、何度も目覚める中途覚醒型や朝早く⽬が覚める早朝覚醒型には作用時間がやや⻑い睡眠薬が推奨されています。

かかりつけ医や内科、精神科、心療内科を受診しても治らなかった場合は、より専門的な治療が行える睡眠外来のある睡眠専門病院などを受診することもあるでしょう

不眠症の治療に関する3つの注意点

不眠症の治療では、以下の3つについて注意する必要があります。

  1. 必要な睡眠時間は人それぞれである
  2. 起きる時間は変えない
  3. 医師の指示に従う

睡眠に関する思い込みや固定観念を捨てることで、自分に適した睡眠習慣は見つけやすいでしょう。

1.必要な睡眠時間は人それぞれである

必要な睡眠時間は人それぞれなので、必要以上に睡眠時間にこだわるのはやめましょう。睡眠時間は季節によっても異なり、日の長い季節では短く、短い季節では長くなる傾向があります。

また、年をとると少しずつ朝型化します。この朝方は、男性により多くみられることが分かっています。

日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番であるということを知っておきましょう。

2.起きる時間は変えない

就寝時刻が遅くなっても、起床時刻は遅らせずにできるだけ一定にしましょう

毎朝同じ時間に起床し太陽光を浴びることによって、体内時計がリセットされます。起きる時間が遅くなると、その日の就寝時刻に影響する可能性も。悪循環に陥らないように、就寝時間が変わっても起きる時間は同じにすることで、就寝時間も徐々に安定していきます。

3.医師の指示に従う

睡眠薬などの薬物治療を受ける際は、医師に指示された用法や用量を守りましょう

特に減薬、休薬のときには医師の指示に従うことが大切です。薬に疑問や不安がある場合や睡眠薬を服用し始めて気がかりな症状が出た場合は、迷わず医師や薬剤師に相談しましょう

不眠症を放置するとどうなる?

不眠症を放置すると疾患の危険性が高まります。ここで紹介する危険性のある疾患は以下の2つです。

  • 生活習慣病の危険が高まる
  • うつ病を発症する可能性が高まる

以下で、1つずつ詳しく説明します。

生活習慣病の危険が高まる

不眠症を放置することで、肥満、高血圧、糖代謝異常などの生活習慣病の危険が高まる可能性があるといわれています。

睡眠不足が食事や運動などに乱れを起こし、関与するホルモンなどに影響することが原因と考えられています。

生活習慣病の発症や重症化を予防するためにも、不眠症は放置せずに早期に対処するようにしましょう。

うつ病を発症する可能性が高まる

不眠は、うつ病を発症する可能性が高まります。不眠症とうつ病の関係については以下のような研究結果が報告されています。

  • 米国の1,053人の大学生を平均 34 年間追跡。学生時代に不眠を有するとその後うつ病を発症する危険性が高い
  • 日本人高齢者を対象にした縦断研究で、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、日中の過剰な眠気の中で入眠困難のみが抑うつの悪化と関係

出典:健康づくりのための睡眠指針 2014|平成26年3月 厚生労働省健康局

うつ病は、憂うつ感、悲壮感、空虚感といった気分の落ち込みや、興味の減退、 喜びの減少をほぼ一日中示す精神疾患です。適切な治療を受けないとつらい症状が続き深刻な事態を招くことも。

そのため、不眠は放置せずに医療機関などを受診するなどして、早めに対処することをおすすめします。

不眠症は適切な治療を受けることで改善する

この記事では、不眠症の治し方とともに、不眠症を放置するとどうなるかについても解説してきました。

不眠症は薬物療法や非薬物療法の2つの方法で治療をおこなっていきます。非薬物療法は日常生活の見直しや改善をおこなうので、セルフケアでも対応できる場合もあります。医師による適切な指導を受けながらおこなう方がより効果的です。

不眠症を放置すると生活習慣病やうつ病の発症のリスクが高まるため、早期に適切な治療を受けることが大切です。

参考サイト・文献
Effects of tryptophan-rich breakfast and light exposure during the daytime on melatonin secretion at night
Action spectrum for melatonin regulation in humans: evidence for a novel circadian photoreceptor
健康づくりのための睡眠指針2014|厚生労働省健康局
厚生労働省|e-ヘルスネット 不眠症
睡眠薬の適正な使⽤と休薬のための診療ガイドライン ー出⼝を⾒据えた不眠医療マニュアルー
知ることから始めようこころの情報サイト|国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

心療内科をお探しなら
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  1. 365日いつでも利用できます!土日祝日いつでも「ツライときすぐに使える
  2. 初診満足度91%以上が「良かった」「とても良かった」と評価!女性の先生もいるから異性に話しづらいプライベートな相談も対応
  3. ・専門医の資格をもった先生が在籍。専門知識と豊富な臨床経験で早期の解決に導きます
  4. ・新宿駅東口から徒歩3分だから通院しやすい
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精神科医 藤田朋大先生

当記事の監修医師
精神科医:藤田 朋大先生

三重大学医学部医学科卒業後に南勢病院精神科に在職。緩和ケア研修会修了。認知症サポート医。新宿駅の心療内科・精神科「あしたのクリニック新宿院」で診療を担当

藤田 朋大先生

当記事の監修医師
藤田 朋大先生

三重大学医学部医学科卒業後に南勢病院精神科に在職。緩和ケア研修会修了。認知症サポート医

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