普段から悩まされている不眠に対して、自力で治せるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。不眠症は生活習慣を整えることで、自力で治せる可能性があります。
ちなみに不眠症とは、下記の症状が慢性化している状態のことを指します。
- なかなか寝付けない
- 夜中に何度も目が覚める
- 眠りが浅い など
ただし、すでに不眠症へと移行している場合には、医療機関での治療が必要な場合があります。
本記事では不眠を自力で治す方法と、その際に注意すべきポイントについて解説します。不眠の治し方を知ることで睡眠の質の改善につながり、快眠が期待できるようになるでしょう。
不眠症は自力で治すことができる?
結論から述べると、不眠症は自力で治せる可能性はあります。不眠症は、睡眠に関する不適切な習慣によって引き起こされることがあるためです。ただし、不眠症はすでに症状が慢性化している状態であるため、医療機関での治療が必要なこともあります。
症状が軽かったり慢性化する前であったりする場合には、睡眠習慣を見直すことによって、寝つきや眠りの質の改善につなげることが可能でしょう。
自力での対処で不眠が解消できない場合は、医療機関に相談して適切な治療を受けましょう。不眠を悪化させる前に、早期の対処をすることが大切です。
不眠症と感じたら薬物治療も
不眠症と感じたら薬物療法の対応も1つのてであります。精神的にくる不眠症であれば、精神科や診療内科にて相談しながら改善してくこともできます。まだ軽い入眠障害であれば、睡眠薬などの処方対応しているオンラインクリニックにて睡眠薬の処方をしてもらうことも可能です。
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不眠症を引き起こす原因
不眠症とは、寝つきが悪くなる、途中で何度も目が覚めてしまうなどの症状が慢性化している状態のことです。不眠症の原因はさまざまですが、代表的なものとしては「ストレス」と「生活習慣の乱れ」が挙げられます。
ここでは、それぞれの原因について詳しく解説します。
ストレスによるもの
普段からストレスを感じていると、身体の調子を整える「自律神経」が乱れて不眠につながるとされています。
自律神経には活動するための「交感神経」と、リラックスするための「副交感神経」があります。これらの神経が時間や状況にあわせて切り替わることで、身体の状態を整えているのです。しかし、ストレスを感じていると自律神経がうまく切り替わらず、夜に交感神経が優位になって不眠となることがあります。
また、ストレスが積み重なっていると、うつ病を発症するケースもあります。不眠以外にも、気分の落ち込みや意欲低下などが見られた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
不眠症とうつ病の関係について詳しく知りたい方は、「(不眠症うつ)記事」も参考にしてみてください。
生活習慣の乱れによるもの
生活習慣の乱れによっても不眠が起こる可能性があります。人には「体内時計」という、1日の周期にあわせて身体の状態を変化させる機能が備わっているとされています。体内時計が正常に働くことで、夜になると自然に眠気が生じて身体が睡眠モードになるのです。
しかし、夜更かしや寝過ぎなどによって生活習慣が乱れると、体内時計が乱れて不眠へとつながります。夜勤・日勤の仕事の繰り返しや、旅行による時差も体内時計が乱れる原因とされています。不眠を防ぐには、体内時計が乱れるような生活習慣を送らないことが大切です。
不眠を自力で治すための5つの方法
不眠を自力で治すには、おもに以下の5つの方法が挙げられます。
- 起床・就寝時間を一定にする
- 規則正しい食生活を送る
- 適度な運動をする
- 就寝2〜3時間前に入浴する
- 寝室の環境を整える
これらの生活習慣を整えることで、不眠を改善できる可能性があります。ここではそれぞれの方法について詳しく解説します。
1.起床・就寝時間を一定にする
1つ目は、起床・就寝時間を一定にすることです。夜更かしをしたり、長く寝過ぎたりすると体内時計にズレが生じて不眠となりやすくなります。毎日決まった時間に起床・就寝すると体内時計が整い、スムーズな睡眠につながります。
長過ぎる昼寝も、夜に眠れなくなる原因の1つです。日中に眠気を感じたときは、昼寝時間は午後3時までの30分以内にとどめておきましょう。
また、起床・就寝時間の一定化に加えて、朝に日光を浴びる習慣もおすすめです。日光を浴びることで体内時計が整いやすくなるので、スッキリとした朝を迎えられるでしょう。
2.規則正しい食生活を送る
2つ目は、規則正しい食生活を心がけることです。忙しいからといって朝食を抜くと、脳に必要なエネルギーが不足して日中の活動に影響が出やすくなります。日中の活動量が低下すると、夜の睡眠にも悪影響をおよぼす恐れがあるでしょう。
また、寝る前の食事は体内の消化活動が活発となりやすくなるため、睡眠を妨げる原因となります。簡単なものでかまわないので朝食をとるように心がけつつ、夕食は就寝2時間前には済ませておきましょう。
3.適度な運動をする
3つ目は、適度な運動をすることです。運動不足によって日中の活動量が少なくなると、寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下する原因となります。実際に、運動習慣がある方のほうが不眠の割合が少ないといわれています。
激しい運動はかえって眠りを浅くする可能性があるので、少ない負担でおこなえる有酸素運動がおすすめです。適度な運動による身体的な疲労は、心地よい睡眠につながるでしょう。
また、就寝前の運動は身体を興奮させてしまい、睡眠の質を低下させる恐れがあります。運動はなるべく日中におこなうようにしましょう。
4.就寝2〜3時間前に入浴する
4つ目は、就寝2〜3時間前に入浴することです。そのタイミングで入浴すると、ちょうど寝るときに身体の深部体温が低下しはじめます。深部体温が低下すると眠気が出やすくなるため、結果として快眠につながるとされているのです。
また、入浴の際は38℃程度のぬるめのお湯で30分ほど入るのがよいとされています。42℃程度の熱めのお湯でも快眠効果が期待できますが、身体に負担がかかりやすいので長時間の入浴はおすすめできません。熱めのお風呂に入浴する場合は、5分程度にとどめておきましょう。
5.寝室の環境を整える
5つ目は、よく眠れるように寝室の環境を整えておくことです。快眠のためには、以下のような寝具の選択が重要です。
- 枕が高過ぎ(低過ぎ)ないか
- マットレスは適度な硬さか
- 布団は保温性や放湿性、吸湿性がよいか
このように、自分にあった寝具をそろえて寝苦しさを解消しましょう。そのほかにも、部屋の外から街灯の光が入ってこないか、騒音がないかなどもポイントです。必要に応じて遮光カーテンやアイマスク、耳栓などを活用しましょう。
不眠を自力で治すときに注意したいポイント
快適な睡眠をとるには、避けるべき行動がいくつかあります。ここでは、不眠症を自力で治す際に注意しておきたいポイントについて解説します。
睡眠時間を気にし過ぎない
睡眠時間を気にし過ぎないようにしましょう。睡眠時間を気にして「早く寝ないと……」と焦ると、不安や緊張が強くなって余計に眠れなくなります。実際に、眠れないのに無理してベッドで寝ようとすると、不眠が悪化するといわれています。
眠れない場合は「眠気が来るまで起きていよう」と割り切ると、気持ちも楽になるでしょう。一度ベッドから出て、読書やストレッチなどでリラックスしながら眠気が来るのを待ってみてください。うまく眠れなくても、睡眠時間を気にしないように心がけましょう。
就寝前にテレビやスマートフォンは見ない
就寝前にテレビやスマートフォンは見ないようにしましょう。テレビやスマートフォンなどには「ブルーライト」と呼ばれる光が多く含まれています。
ブルーライトの光を日中に浴びると、体内時計がリセットされて覚醒しやすくなるとされています。しかし、夜に浴び過ぎると睡眠の質が下がり、翌日の日中の眠気を強くしてしまう恐れがあるのです。
このように、人工照明に多く含まれるブルーライトは、日中の活動だけでなく睡眠にも大きく影響をおよぼします。就寝前にテレビやスマートフォンを見ないことはもちろん、夜になったら照明を暗くしてブルーライトを減らす工夫をしましょう。
夜にカフェインやアルコールを摂取しない
夜にカフェインやアルコールを摂取しないようにしましょう。コーヒーや緑茶に含まれるカフェインには覚醒作用があるため、就寝前に摂取すると睡眠の質が低下するといわれています。さらに利尿作用もあるので、尿意によって目覚めやすくなる点も、余計に睡眠を浅くする原因となります。就寝する3〜4時間前のカフェインの摂取は控えましょう。
また、寝る前の飲酒は寝つきがよくなると思われがちですが、途中で目覚めやすくなり睡眠の質の低下につながります。よく眠れないからといって、寝酒をしないように心がけましょう。
不眠を自力で治すのがむずかしいときの治療法
自力で不眠を治すのがむずかしい場合は、医療機関へ受診して適切な治療を受けることも検討しましょう。
不眠症の治療として代表的なのが、睡眠薬を活用した薬物療法です。睡眠薬にはさまざまな種類があり、その方の症状にあわせたものが処方されます。
睡眠薬を使用する際に、「依存性があるのではないか」「副作用が怖い……」などを心配する方もいるかもしれません。しかし、医師の指示に従って正しく使用すれば極端に心配する必要はありません。不眠がなかなか治らない場合は、1人で抱え込まずに医療機関に相談してみましょう。
生活習慣を整えて不眠を自力で治そう
不眠症にはいくつかの原因があり、それが生活習慣の乱れによるものである場合は自力で治せる可能性があります。起床・就寝を一定にしたり、規則正しい食事を心がけたりして生活習慣を整えることが重要です。また、就寝前にはブルーライトを浴びる、カフェインやアルコールを摂取するなどの睡眠を妨げることは避けてください。自力で治そうとしても不眠症が改善されない場合や日常生活に支障をきたすほど症状がひどい場合には、医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。
参考サイト・文献
・こころの情報サイト|不眠症(睡眠障害)
・ e-ヘルスネット|厚生労働省 – 不眠症
・働く女性の健康応援サイト|睡眠とストレスの関係
・e-ヘルスネット|厚生労働省 – 体内時計
・e-ヘルスネット|厚生労働省 – 快眠と生活習慣
・e-ヘルスネット|厚生労働省 – 快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係
・労働者健康安全機構|睡眠障害の基礎知識
・住宅照明中のブルーライトが体内時計と睡眠覚醒に与える影響―すこやかな概日リズムを保つための住宅環境照明の提案―
・厚生労働省|健康づくりのための睡眠指針2014