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うつ病

うつ病は自分で気づくの?初期症状や受診の目安も解説

精神科医 藤田朋大先生

当記事の監修医師
精神科医:藤田 朋大先生

三重大学医学部医学科卒業後に南勢病院精神科に在職。緩和ケア研修会修了。認知症サポート医。新宿駅の心療内科・精神科「あしたのクリニック新宿院」で診療を担当

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「1カ月近く気持ちが沈んでいるのはうつ病の前兆?」
「この症状ってもしかしてうつ病……?」
「うつ病って自分で気づけるの?」

このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。うつ病は、症状によっては自分で気づくことも可能です。

この記事では、「うつ病は自分で気づけるのか」について詳しく解説しています。また、うつ病の初期症状や自分で気づきにくいうつの特徴、受診の目安についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

うつ病は自分で気づくこともある

うつ病の症状によっては、自分で気づくこともあります。一方で、普段と異なる行動などによって家族や友人、同僚などの周りが気づくこともあります。

厚生労働省によると、うつ病を発症している人のうち、実際に医療機関で受診している人は4分の1程度。残りの4分の3の人は、心身の不調に悩んでいても医療機関で受診しておらず、適切な治療を受けられていません。

実際にうつ病で受診している人は4分の1程度といわれているように、「うつ病かも」と気づいていても精神科や心療内科などの医療機関で受診できていないことが多いのも現状です。

うつ病は早期発見、早期治療によって早く回復し、症状も軽症で済むといわれています。もし「自分はうつ病かも」と思っている方がいたら、早めに精神科や心療内科などの医療機関で受診することをおすすめします。

自分で気づくうつ病の症状とは

精神症状と身体症状のなかにも、自分で気づきやすいものがあります。ここでは、自分で気づくことができるうつ病の症状について解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

精神症状

精神症状とは気持ちの面での症状のことです。自分で気づきやすい症状は、以下の通りです。

  1. 悲しい、憂うつな気分
  2. 何に対しても興味がわかず、楽しみも感じられない
  3. 気力、意欲がなくなる
  4. 集中力が続かない
  5. 物事の決断ができなくなる
  6. 心配事が頭から離れなくなる
  7. 自分を責め、自分は価値がないと思ってしまう
  8. 死にたいという気持ちが強くなる

これらの症状が2週間以上続いている場合は、うつ病の可能性があるため、早めに医療機関で受診しましょう。

身体症状

うつ病でみられやすい身体症状は以下の通りです。

  1. 食欲の低下または増加
  2. 疲れやすく、体が常にだるい
  3. なかなか寝付けない
  4. 夜中に何度も目が覚めてしまう
  5. 夕方と比べて朝方の方が気分や体調が悪い

精神症状に加え、こういった身体症状も、うつ病の際によくみられます。特に、うつ病は朝方に体調が悪くなり夕方には改善する傾向にあるため、気の持ちようだと思ってしまうこともあるでしょう。

しかし、これらの症状が2週間以上続く場合には、うつ病が隠れている可能性があります。精神科や心療内科などを受診することをおすすめします。

周りが気づくうつ病の症状とは

うつ病は、自分だけでなく周りが気づくこともあります。ここでは、周りが気づくうつ病の症状について紹介します。

  • 遅刻、早退、欠勤(欠席)が増える
  • 以前と比べて元気や活気がなくなる
  • 体の痛みやだるさなどの体調不良の訴えが多くなる
  • ミスが増える
  • 仕事や家事の効率が落ちる
  • 日常生活動作に時間がかかるようになる
  • 周囲との関わりを避けるようになる
  • 飲酒の量が増える

これらの症状によって、周りがうつ病かもと気づくことがあります。上記で紹介した症状以外にも、いつもと異なる症状が目立つようになった場合、うつ病が隠れている可能性があるため、医療機関での受診を勧めてみることをおすすめします。

自分や周りが気づきにくいうつ病の特徴

うつ病には、さまざまな特徴をもったものが存在します。ここでは、自分や周りが気づきにくいうつ病とその特徴を紹介します。

  • 仮面うつ病
  • 微笑うつ病(ほほえみうつ病)
  • 季節性うつ病
  • 非定型うつ病

それぞれ詳しく見ていきましょう。

仮面うつ病

仮面うつ病では、気分の変調などの精神症状よりも体のだるさや頭痛などの身体症状のほうが前面に現れます。身体症状の仮面をかぶったうつ病ということで、「仮面うつ病」と呼ばれています。身体症状が強く出るため、うつ病と気づかずに、別の診療科で受診し誤診されてしまうことも少なくありません。

うつ病の際にみられる身体症状は多くあります。以下のような身体症状が2週間以上続いている、病院で受診してもなかなか改善されないといった場合には、一度メンタルクリニックや心療内科、精神科などで受診してみることをおすすめします。

微笑みうつ病(ほほえみうつ病)

微笑みうつ病とは、心は悲しみや憂うつな気分が強いのにもかかわらず、周りの人に対しては元気に振る舞っている状態のことです。

DSMー5(精神疾患の診断・統計マニュアル)やICDー10(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)に明確な診断基準が記されているわけではありませんが、うつ病の基準を満たすケースがほとんどです。心では強い苦痛を感じていても、明るく振る舞うことが影響し、周囲からは元気そうだと勘違いされてしまうことがあります。

季節性うつ病

季節性うつ病とは、特定の季節に発症するうつ病のことです。秋から冬にかけて発症し、春から夏にかけて症状が改善するというケースが多いです。

季節性うつ病の原因ははっきりと解明されていませんが、日照時間の短縮や遺伝的な光感受性が弱まっていることが影響していると考えられています。不眠や食欲不振が顕著なメランコリー型のうつ病とは異なり、過眠や過食などといった症状が現れることが特徴です。

非定型うつ病

非定型うつ病も、特徴的な症状が現れるうつ病です。DSM-5診断基準となる非定型うつ病の特徴は以下の通りです。

A.気分の反応性(楽しい出来事に対して気分が明るくなる)
B.次の特徴のうち2つ(またはそれ以上)当てはまる

 1.体重増加または、食欲増加

 2.過眠

 3.鉛のように手足が重くなる

 4.長期にわたり、他人の言動にひどく敏感になる

C.同一エピソードの間にメランコリー型の特徴を伴うもの、または緊張病性の特徴を伴うものの基準を満たしていない

出典:日本精神神経学会日本語版用語監修、髙橋三郎ほか監訳:DSMー5精神疾患の診断・統計マニュアル、医学書院、2014

非定型うつ病では、気分の落ち込みや意欲の減退などといったうつ病特有の症状がみられません。そのため、うつ病と気づくまでに時間を要してしまうこともあります。

うつ病の初期症状をセルフチェックしてみよう

軽症うつの発見の手がかりとして有効である東邦大学方式SRQ-Dでセルフチェックをおこなってみましょう。

※質問2、4、6、8、10、12(ピンクの部分)に関しては加点しません。

いいえ(0点)はい
ときどき(1点)しばしば(2点)つねに(3点)
1.体がだるく疲れやすいですか
2.騒音が気になりますか
3.最近気が沈んだり、気が重くなることがありますか
4.音楽を聞いて楽しいですか
5.朝の時間、特に無気力ですか
6.議論に熱中できますか
7.首筋や肩がこって仕方がないですか
8.頭痛持ちですか
9.眠れない、または朝早く目覚めることがありますか
10.事故やけがをしやすいですか
11.食事がすすまず、味がないですか
12.テレビをみて楽しいですか
13.息が詰まって胸が苦しくなることがありますか
14.のどの奥に物がつかえている感じがしますか
15.自分の人生をつまらなく感じますか
16.仕事の能率があがらず、何をするのもおっくうですか
17.以前にも現在と似た症状がありましたか
18.本来は仕事熱心で几帳面ですか

 

 判定

合計点
10点以下【抑うつなし】

これからもストレスをためない生活を続けましょう。

11〜15点【境界領域】

精神的疲労が蓄積されています。積極的に休養を取りましょう。

16点以上【抑うつ傾向あり】

うつ病の可能性がありますので、早めに医療機関で受診しましょう。

「うつ病かも」と自分で気づいた際の受診のタイミング

うつ病の受診のタイミングは、うつ病が疑われる症状が1〜2週間以上続いていて、十分な休養を取っても改善が見込まれない場合です。特に、「悲しい、憂うつな気分」「何に対しても興味がわかず、楽しみも感じられない」といった症状が続いている場合は、うつ病である可能性が高いでしょう。

心身の不調を放っておくと、回復が遅くなったり重症化したりすることがあります。うつ病をはじめとした精神疾患は、早期発見・早期治療で回復が早くなり、症状も軽症で済むといわれています。

特に、日常生活や社会生活に影響が出ている場合には速やかに受診するようにしましょう。

うつ病に関するよくある質問

ここでは、うつ病に関するよくある質問を紹介します。

  1. うつ病と疲れの見分け方は?
  2. 元気に見えてもうつ病の可能性がある?
  3. うつ病の診断は誰でも当てはまるのでは?

それぞれ詳しく回答していきます。

質問1.うつ病と疲れの見分け方は?

うつ病と疲れの違いは、睡眠や休息などによって改善するかどうかで見分けることが可能です。疲れの場合、しっかりと睡眠や休息をとることで改善します。一方、しっかりと睡眠・休息を取っても改善しない場合には、うつ病の可能性があります。

うつ病は朝方に気分や体調が悪くなる傾向にあるため、寝る前と比べて朝の疲労感が強い場合には特に注意が必要です。

質問2.元気に見えてもうつ病の可能性がある?

「自分や周りが気づきにくいうつ病の特徴」の項でも解説したように、うつ病と気づきにくい症状があったり、元気に振る舞っているだけで心では苦痛を伴っていたりするケースも珍しくありません。

また、うつ病の症状は、朝方に気分や体調が悪く、夕方にかけて改善するといったケースも多くみられます。朝具合が悪くて起きられずに仕事に遅刻したけれども、午後からは調子がよさそうに見えると、周りは「ただ怠けているだけでは?」と疑問に思ってしまうこともあるでしょう。

質問3.うつ病の診断は誰でも当てはまるのでは?

うつ病の症状である疲労感や体のだるさなどは、誰もが経験することです。そのため、「うつ病の診断は誰でも当てはまるのでは?」と疑問に思われている方もいるのではないでしょうか。

一般的な疲労感や体のだるさは休養することで改善しますが、うつ病の場合は長期にわたって症状が持続するといった特徴があります。

うつ病の診断は、アメリカの精神医学会が作成している精神疾患の診断基準・診断分類である「DSM-5」に基づいておこなわれます。うつ病の診断基準について詳しく知りたいという方は、こちらの記事を読んでみてください。

「うつ病かも」と自分で気づいたらメンタルクリニックを受診しよう

この記事では、うつ病は自分で気づくのかについて詳しく解説しました。症状によっては、「うつ病かも」と自分で気づくことがあります。一方で、いつもと違う行動などから、家族や友人、同僚が気づくといったケースもあります。

厚生労働省によると、うつ病を発症している人のうち、実際に医療機関で受診している人は4分の1程度。残りの4分の3の人方は、心身の不調に悩んでいても医療機関で受診しておらず、適切な治療を受けられていません。このように、うつ病かもと気づいていてもメンタルクリニックなどの医療機関で受診できていないことが多いのが現状です。

うつ病をはじめとした精神疾患は、早期発見・早期治療で改善が見込まれます。そのため、少しでも心身の不調を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。

参照サイト・文献
日本精神神経学会日本語版用語監修、髙橋三郎ほか監訳:DSMー5精神疾患の診断・統計マニュアル、医学書院、2014
こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜|厚生労働省
うつ病を知っていますか?|厚生労働省
こころの耳|厚生労働省
e-ヘルスネット|厚生労働省
精神医学第5版|文光堂 大月三郎ほか著

藤田 朋大先生

当記事の監修医師
藤田 朋大先生

三重大学医学部医学科卒業後に南勢病院精神科に在職。緩和ケア研修会修了。認知症サポート医

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