会社を辞めた後の生活への関心が高いテーマの一つが、失業保険(雇用保険の基本手当)です。退職後の生活を支えながら再就職を目指すための制度ですが、誰でも受け取れるわけではなく、雇用保険の加入期間や離職理由など、いくつかの条件を満たす必要があります。
本記事では、制度の概要から失業保険の受給条件の一覧、給付日数、受給額の計算方法、申請手続きの流れまでをわかりやすく解説しています。
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失業保険の条件一覧|受給資格を得るための要件とは
失業保険(基本手当)を受給するには、以下の3つの条件すべてを満たす必要があります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ①雇用保険の加入期間 | 離職日以前に、雇用保険の被保険者期間が一定以上あること(自己都合:12ヶ月以上、会社都合:6ヶ月以上) |
| ②失業の状態であること | 働く意思と能力があり、ハローワークで求職活動を行っているが、仕事に就けない状態であること |
| ③離職理由 | 自己都合・会社都合など離職理由によって、給付制限の有無や給付日数が異なる |
病気・妊娠・育児・介護などで「すぐに働けない」場合は②を満たさないため、原則として受給できません。ただし「受給期間の延長」制度を利用すれば、働ける状態になってから受給を開始できます。
失業保険の条件|雇用保険の被保険者期間とは
失業保険の受給資格において、最も重要な条件の一つが「雇用保険の被保険者期間」です。これは、あなたが会社に在籍していた期間中に、雇用保険の加入条件を満たし、保険料を支払っていた期間を指します。この期間が一定以上ないと、失業保険は受け取れません。
被保険者期間の計算には、いくつかポイントがあります。



この被保険者期間の要件は、離職理由によって異なるため、ご自身の状況に合わせて確認が必要です。
一般求職者の場合
自己都合退職など、会社都合ではない理由で離職した「一般求職者」の場合、失業保険の受給資格を得るには、原則として以下の期間が必要です。
この「12ヶ月」は連続している必要はなく、途中でブランクがあっても、その2年間で合計12ヶ月以上あれば問題ありません。ただし、失業保険を受給したことがある場合は、その期間を除いて計算されます。
例えば、ある会社で1年間働き、その後別の会社で1年間働いて退職した場合、2年間で合計24ヶ月の被保険者期間があるため、この条件を満たします。しかし、途中で転職活動が長引き、雇用保険の加入期間が途切れたとしても、離職日から遡って2年間の間に合計12ヶ月の被保険者期間があれば受給資格が発生します。
倒産・解雇等による特定受給資格者・特定理由離職者の場合
会社の倒産や解雇など、やむを得ない理由で離職した場合は、「特定受給資格者」または「特定理由離職者」として認定され、一般求職者よりも受給要件が緩和されます。
この条件は、一般求職者の要件(2年間で12ヶ月)よりも大幅に短縮されています。これは、会社都合など、ご自身の意思とは関係なく職を失った方への配慮によるものです。
特定受給資格者の代表的な例は、以下のようなケースです。
- 倒産や事業所の廃止により離職した場合
- 解雇された場合(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く)
- 事業所の移転により通勤が困難になった場合
- 賃金の遅延や大幅な減額があった場合
- ハラスメント(セクハラ、パワハラなど)により離職した場合
特定理由離職者とは、特定受給資格者には該当しないものの、健康状態や生活環境の変化など正当な理由のある自己都合退職とみなされるケースです。
- 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷などにより離職した場合
- 妊娠、出産、育児等により離職し、受給期間延長措置を受けた場合
- 配偶者や扶養親族の転勤に伴い、転居を余儀なくされ離職した場合
- 親族の介護のために離職した場合
- 有期雇用契約が更新されなかった場合(本人が更新を希望し、かつ更新されることが見込まれていたにもかかわらず)
参考: ハローワークインターネットサービス|特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要
ご自身の離職理由がこれらのいずれかに該当するかは、ハローワークで提出する離職票の内容や、必要に応じて追加の証明書類を提出することで判断されます。不明な場合は、ハローワークの窓口で相談することをおすすめします。
失業保険の条件|離職理由による給付制限の違い
失業保険の受給資格を満たしていても、離職理由によっては「給付制限」が設けられる場合があります。給付制限とは、失業保険の支給が一定期間開始されないことを指し、この期間中は手当を受け取ることができません。
給付制限の有無は、主に「自己都合退職」か「会社都合退職」かによって決まります。
自己都合退職の場合
自己都合退職とは、転職、キャリアアップ、結婚、介護、引越しなど、ご自身の都合や意思によって会社を辞めることを指します。この場合、原則として失業保険の受給には給付制限が設けられます。
以前は3ヶ月、その後2ヶ月に短縮されていた給付制限ですが、2025年4月の雇用保険法改正により、現在は原則1ヶ月に変更されました。ただし、過去5年以内に3回以上自己都合退職による給付制限を受けたことがある場合は、3ヶ月の給付制限が適用されます。
参考: 厚生労働省|令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について(PDF) ※p.3
この給付制限期間は、ハローワークで求職の申し込みをした日、または離職票を提出した日のいずれか遅い日から数えて「7日間の待機期間」が経過した後に開始されます。つまり、自己都合退職の場合、最短でも「待期期間7日間+給付制限1ヶ月」の期間は失業保険が支給されないことになります。



会社都合(倒産・解雇等)の場合
会社の倒産、事業所の閉鎖、リストラ、解雇など、ご自身の意思とは関係なく離職を余儀なくされた場合は、「特定受給資格者」として扱われます。この場合、自己都合退職の場合のような給付制限は設けられません。
特定受給資格者と認定されれば、7日間の待機期間が終了した後に、すぐに失業保険の支給が開始されます。これは、突然職を失った方への生活保障を迅速に行うための措置です。
また、特定受給資格者は給付制限がないだけでなく、後述する給付日数についても、一般の自己都合退職者よりも長く設定されている傾向があります。



ご自身の離職理由が会社都合に当たるかどうか不明な場合は、離職票の具体的な内容をよく確認し、ハローワークで相談することが重要です。
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失業保険の条件別給付日数一覧|いつまでもらえる?
失業保険(基本手当)を受給できる日数、つまり「所定給付日数」は、離職理由と雇用保険の被保険者期間と、離職時の年齢によって決まります。これは、全ての人が一律に同じ期間手当を受け取れるわけではないことを意味します。
失業保険の所定給付日数とは|決まり方の概要
「所定給付日数」とは、失業保険が支給される日数の上限を定めたものです。この日数は、雇用保険法に基づいて決定されており、以下の要素によって細かく区分されています。
- 離職理由
- 自己都合退職などの「一般の離職者(一般求職者)」
- 会社都合(倒産・解雇など)による「特定受給資格者」
- 正当な理由のある自己都合退職などの「特定理由離職者」
- 雇用保険の被保険者期間
- 1年未満、1年以上5年未満、5年以上10年未満、10年以上20年未満、20年以上など、加入期間が長いほど給付日数も長くなる傾向にあります。
- 離職時の年齢
- 特に「特定受給資格者」や「特定理由離職者」の場合、離職時の年齢(30歳未満、30歳以上35歳未満、35歳以上45歳未満など)によっても給付日数が変わります。若い世代よりも、再就職が難しくなる傾向にある高年齢層の方が、給付日数が長く設定されているのが特徴です。
所定給付日数は、これらの組み合わせによって90日から最大360日までと幅広く設定されています。ご自身がどの区分に該当するかは、離職票に記載される離職理由区分や、ハローワークでの判断によって決まります。
自己都合退職の失業保険給付日数と期間
自己都合退職の場合、給付日数は雇用保険の被保険者期間によって決まります。会社都合退職の場合と比較すると、給付日数は短めに設定されています。
雇用保険の被保険者期間と所定給付日数
自己都合退職(一般の離職者・退職者)の所定給付日数は以下の通りです。
| 雇用保険の被保険者期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
ご覧の通り、自己都合退職の場合は離職時の年齢による給付日数の変動はなく、被保険者期間のみで決定されます。最長でも150日(約5ヶ月)が上限となります。
この日数は、7日間の待機期間と、原則2ヶ月(または3ヶ月)の給付制限期間が終了した後に支給が開始されるため、実際に手当を受け取れる期間はその分後ろ倒しになることを理解しておく必要があります。
会社都合退職の失業保険給付日数と期間
会社都合(特定受給資格者および特定理由離職者)の場合、給付日数は一般の離職者よりも手厚く設定されており、雇用保険の被保険者期間と離職時の年齢によって細かく区分されます。
特定受給資格者および特定理由離職者の所定給付日数
| 離職時の年齢 | 雇用保険の被保険者期間 | 所定給付日数 |
|---|---|---|
| 全年齢 | 1年未満 | 90日 |
| 30歳未満 | 1年以上5年未満 | 90日 |
| 5年以上10年未満 | 120日 | |
| 10年以上20年未満 | 180日 | |
| 30歳以上35歳未満 | 1年以上5年未満 | 120日 |
| 5年以上10年未満 | 180日 | |
| 10年以上20年未満 | 210日 | |
| 20年以上 | 240日 | |
| 35歳以上45歳未満 | 1年以上5年未満 | 150日 |
| 5年以上10年未満 | 180日 | |
| 10年以上20年未満 | 240日 | |
| 20年以上 | 270日 | |
| 45歳以上60歳未満 | 1年以上5年未満 | 180日 |
| 5年以上10年未満 | 240日 | |
| 10年以上20年未満 | 270日 | |
| 20年以上 | 330日 | |
| 60歳以上65歳未満 | 1年以上5年未満 | 150日 |
| 5年以上10年未満 | 180日 | |
| 10年以上20年未満 | 240日 | |
| 20年以上 | 360日 |
このように、会社都合による離職の場合は、自己都合離職と比較して、多くのケースで給付日数が長くなっています。特に45歳以上で被保険者期間が長い方の場合、最大で360日(約1年間)もの期間、失業保険を受け取ることが可能です。これは、再就職が難しいとされる年齢層への手厚い支援を目的としています。



これらの区分に該当すると、給付制限がないだけでなく、給付日数も有利になるため、離職理由を正確に伝えることが非常に重要です。
失業保険はいつからもらえる?待期期間と受給期間の流れ
失業保険(基本手当)の申請手続きを完了したからといって、すぐに手当が支給されるわけではありません。すべての受給者には「待機期間」が設けられ、さらに自己都合退職の場合には「給付制限期間」が追加されます。これらの期間を経て、ようやく失業保険の支給が開始されます。
7日間の待機期間
失業保険の申請を行ったすべての人に適用されるのが、この「7日間の待機期間」です。
この7日間は、文字通り「待機」の期間であり、失業保険は一切支給されません。この期間は、申請者が本当に失業状態であるか、また働く意思と能力があるかをハローワークが確認するための期間とされています。この期間中に就職が決まったり、働いて賃金を得た場合は、失業状態ではないと判断される可能性があります。
待機期間は、離職理由(自己都合、会社都合問わず)に関わらず、すべての受給資格者に対して一律に適用されます。この期間が終了して初めて、その後の給付制限期間の有無や失業保険の支給開始日が確定します。
自己都合退職の給付制限期間|原則1ヶ月に変更
自己都合退職の一般求職者には、7日間の待機期間に加えて「給付制限期間」が設けられます。
原則1ヶ月:(2025年4月1日以降の離職から適用) 過去5年以内に3回以上
自己都合退職による給付制限を受けたことがある場合:3ヶ月
この給付制限期間は、7日間の待機期間が終了した後に開始されます。つまり、自己都合退職の場合、最短でも「7日間(待期期間)+1ヶ月(給付制限期間)」の合計で約1ヶ月と7日間は失業保険が支給されません。
給付制限期間が設けられる理由は、自己都合で退職する場合には、ある程度の準備期間や再就職の見込みを立ててから退職することが期待されるためです。この期間中に、求職者は自身の努力で再就職を目指すことが求められます。
給付制限期間中の注意点
- この期間中は失業保険が支給されませんが、求職活動は積極的に行う必要があります。
- アルバイトなどを行うことも可能ですが、一定の収入を超えると失業認定に影響が出る場合があるため、事前にハローワークに相談することが重要です。一般的には、週20時間未満の労働であれば失業状態とみなされることが多いですが、詳細は確認が必要です。
- 給付制限期間中に就職が決まれば、失業保険の受給は終了となりますが、就職促進手当などの受給対象となる場合があります。
自己都合退職でも給付制限を解除して早く受給する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
>>自己都合退職でも失業保険をすぐもらう3つの方法!2ヶ月の給付制限を解除する条件
【2025年4月改正】給付制限の短縮と教育訓練による解除
2025年4月1日に施行された雇用保険法の改正により、自己都合退職の給付制限に大きな変更がありました。これまで原則2ヶ月だった給付制限期間が、原則1ヶ月に短縮されています。



この改正は、自己都合退職者の早期の再就職やスキルアップを後押しするものです。対象となる教育訓練は教育訓練給付の指定講座に限定されるため、事前にハローワークや厚生労働省の検索システムで確認しておきましょう。
| 項目 | 改正前(~2025年3月) | 改正後(2025年4月~) |
|---|---|---|
| 自己都合退職の給付制限 | 原則2ヶ月 | 原則1ヶ月 |
| 5年以内に2回以上の自己都合退職 | 3ヶ月 | 3ヶ月(変更なし) |
| 教育訓練受講時 | 制限解除なし | 給付制限が解除 |
受給期間の延長について
失業保険の「受給期間」とは、原則として離職日の翌日から1年間を指し、この期間内に所定給付日数分の手当を受け取る必要があります。病気やケガ、妊娠・出産・育児休業、親族の介護など、やむを得ない理由で仕事に就くことができない期間がある場合、特例措置としてこの受給期間を延長できる制度があります。育児休業中の方も対象になるため、忘れずにハローワークへ申請しましょう。
参考: 厚生労働省|Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~
- 病気やケガにより、引き続き30日以上働くことができない場合
- 妊娠、出産、育児(3歳未満の子どもを養育する場合)により働くことができない場合
- 親族の介護により、引き続き30日以上働くことができない場合
- 事業主の命令による海外派遣
- 上記の理由で働くことができない期間に加え、本来の受給期間(離職日の翌日から1年間)に、その期間を加算します。
- ただし、受給期間の延長は最長で離職日の翌日から4年間が上限となります。
<申請方法>
- 働くことができなくなった日の翌日から1ヶ月以内、または、受給期間の最後の日までに、ハローワークで「雇用保険受給期間延長申請書」を提出する必要がある
- 申請時には、理由を証明する書類(診断書、母子手帳、介護保険証など)が必要
受給期間の延長制度は、働けない期間があっても、失業保険を受け取る権利を失わないための重要な制度です。もし働けない期間が発生した場合は、速やかにハローワークに相談し、手続きを進めるようにしましょう。
この制度を利用することで、安心して療養や育児、介護に専念し、状況が落ち着いてから再就職活動を開始することができます。
失業保険の受給額はいくら?計算方法とシミュレーション
失業保険(基本手当)の支給額は、離職前の給与額と雇用保険の被保険者期間によって決定されます。ここでは、その具体的な計算方法と、手取り20万円の場合の受給額シミュレーションを紹介します。
基本手当(失業保険)の計算式
失業保険の1日あたりの支給額を「基本手当日額」と呼びます。この基本手当日額は、以下の計算式で算出されます。
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率
この計算式を理解するために、「賃金日額」と「給付率」について詳しく見ていきましょう。
離職前の賃金日額の算出方法
「賃金日額」とは、離職前の賃金を日額に換算したものです。
計算方法: 離職日の直前6ヶ月間に支払われた賃金(賞与や退職金は除く)の合計を180日で割った金額。
例えば、離職前6ヶ月間の給与総額が120万円だった場合、
賃金日額 = 120万円 ÷ 180日 = 約6,666円となります。
この賃金日額には、上限額と下限額が設定されています。賃金が非常に高額な方も、低額な方も、この範囲内で賃金日額が決定されます。上限額と下限額は毎年8月1日に改定されるため、最新の情報はハローワークのウェブサイトなどで確認が必要です。
29歳以下:14,510円 30歳以上45歳未満:16,110円
45歳以上60歳未満:17,740円 60歳以上65歳未満(64歳まで):16,940円
3,014円
基本手当の給付率
「給付率」とは、賃金日額に対してどのくらいの割合で失業保険が支給されるかを示すものです。
給付率の範囲: 約50%〜80%
給付率は、賃金日額の金額によって変動します。具体的には、賃金日額が低いほど給付率は高く設定され、賃金日額が高いほど給付率は低く設定されます。 これは、所得が低い方の生活保障を手厚くするためです。
- 賃金日額が5,340円未満の場合: 約80%
- 賃金日額が5,340円以上13,140円以下の場合: 80%〜50%の間で逓減(賃金日額が高いほど給付率が下がる)
- 賃金日額が13,140円超の場合: 約50%
また、基本手当日額にも上限額と下限額が設定されており、こちらも毎年8月1日に改定されます。
- 29歳以下:7,160円
- 30歳以上45歳未満:7,955円
- 45歳以上60歳未満:8,760円
- 60歳以上65歳未満:7,955円
- 2,222円
手取り20万円の場合の失業保険受給額シミュレーション
それでは、具体的な例として、離職前の手取り月給が20万円(額面月給25万円と仮定)の場合の失業保険受給額をシミュレーションしてみましょう。
- 離職前6ヶ月間の額面月給:25万円(手取り20万円)
- 賞与は含まないものとする
- 離職時の年齢:35歳(給付率の区分に影響)
- 賃金日額・基本手当の日額の上限・下限は2024年8月1日改定予定の数値を使用
- 賃金総額の算出
額面月給25万円 × 6ヶ月 = 150万円 - 賃金日額の算出
150万円 ÷ 180日 = 8,333円(約8,300円)
この賃金日額は、35歳の賃金日額上限(15,430円)と下限(2,746円)の範囲内にあります。 - 給付率の適用
賃金日額8,333円の場合、給付率はおおよそ60%程度となります。(正確な給付率はハローワークで計算されます) - 基本手当日額の算出
賃金日額8,333円 × 給付率 約60% = 4,999.8円(約5,000円)
この基本手当日額5,000円は、35歳の場合の基本手当日額上限(7,955円)と下限(2,222円)の範囲内にあります。 - 1ヶ月あたりの受給額の目安
基本手当日額5,000円 × 28日(1ヶ月あたりの平均給付日数) = 140,000円
このシミュレーション結果はあくまで目安です。実際の受給額は、個々の賃金状況、離職理由、年齢、制度改定などによって変動します。特に、賃金日額や基本手当の日額の上限・下限は毎年見直されるため、最新の情報をハローワークで確認することが重要です。
より詳細な計算シミュレーションで自分の受給額を確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>【失業手当】計算シミュレーションで受給額を把握!2026年最新でいくらもらえる?
失業保険の条件を満たしたら|申請から受給までの手続きの流れ
失業保険(基本手当)を受け取るためには、いくつかの手続きを段階的に進める必要があります。ここでは、ハローワークでの申請から実際に手当が支給されるまでの一般的な流れを解説します。
ハローワークでの手続き
失業保険の申請は、お住まいの地域を管轄するハローワークで行います。手続きは以下のステップで進められます。
- 離職票の受け取り
- 手続きには一定の日数がかかるため、退職前に会社の人事担当へ離職票の発行を依頼しておきましょう。通常、退職後2週間程度で「離職票-1」と「離職票-2」が自宅に郵送されます。申請の期限は離職日の翌日から1年以内です。届かない場合は会社に問い合わせてください。
- ハローワークでの求職の申し込みと離職票の提出
- 離職票が手元に届いたら、速やかにハローワークへ行きます。
- 窓口で「求職の申し込み」を行い、離職票などの必要書類を提出します。この時、簡単な面談があり、離職理由の確認や今後の就職活動に関する希望などを聞かれます。
- この日が、失業保険の受給資格決定日となり、待機期間の起算日にもなります。
- 受給資格者のしおりと初回説明会の日程確認
- 求職の申し込みと離職票の提出が完了すると、「雇用保険受給資格者のしおり」が渡されます。
- また、「雇用保険説明会」への参加が義務付けられます。説明会では、失業保険の仕組み、受給中のルール、求職活動の具体的な方法、失業認定日の流れなどが詳しく説明されます。この説明会の日程は、その場で知らされるか、後日通知されます。
- 7日間の待機期間
- 求職の申し込みを行った日、または離職票をハローワークに提出した日のいずれか遅い日から7日間は待機期間となり、この間は失業保険は支給されません。
- 給付制限期間(自己都合退職の場合)
- 自己都合退職の場合は、待機期間が終了した後、原則2ヶ月(または3ヶ月)の給付制限期間が設けられます。この期間も失業保険は支給されません。
- 初回失業認定日(2回目のハローワーク訪問)
- 雇用保険説明会に参加した後、最初の失業認定日が設定されます。
- この日にハローワークへ行き、待機期間中および給付制限期間中(自己都合の場合)の状況報告を行います。特に求職活動の実績はまだ求められませんが、担当者から今後の求職活動に関するアドバイスを受けます。
- 求職活動
- 失業保険を受給するためには、原則として4週間に2回以上(初回は1回でも可の場合あり)の求職活動実績が必要です。
- 求職活動とは、ハローワークでの職業相談、求人への応募、職業訓練の受講、民間職業紹介事業者の利用などを指します。単にインターネットで求人情報を閲覧するだけでは、求職活動実績にはなりません。
- 失業認定日(2回目以降、4週間に1度)
- 原則として4週間に一度、指定された失業認定日にハローワークへ行き、前回の認定日から今回までの期間の求職活動実績や、就労状況などを報告します。
- 提出する書類は「失業認定申告書」で、求職活動の内容などを記入します。
- この手続きを経て、失業状態が認定されると、指定の金融機関口座に失業保険が振り込まれます。振り込みは、通常、認定日から5営業日程度で完了します。
失業保険の申請に必要な書類一覧
失業保険の申請手続きに必要な書類や資料は下記のとおりです。忘れ物がないよう事前に準備し、認定日のスケジュール管理を徹底してください。公式情報をもとに手続きを進めましょう。
| 必要書類 | 詳細・注意点 |
|---|---|
| 離職票-1、離職票-2(必須) | 会社から発行される雇用保険の離職票。これがなければ申請できません |
| 雇用保険被保険者証 | 会社から渡されることが多いですが、会社がハローワークに提出する際に預かる場合もあります。手元になくてもハローワークで確認可能 |
| マイナンバーカード(またはマイナンバーの確認ができる書類) | マイナンバー通知カード、マイナンバー記載の住民票など |
| 身元確認書類 | 顔写真付きの公的書類(運転免許証、パスポートなど)1点。または顔写真なしの公的書類(健康保険証、住民票など)2点 |
| 証明写真2枚 | 縦3.0cm×横2.5cm。最近6ヶ月以内に撮影したもので、正面・上半身・無帽・背景なし |
| 印鑑 | シャチハタ以外のもの |
| 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード | 失業保険の振込先となる口座情報が必要。インターネット銀行など一部利用できない金融機関もあるため事前に確認 |
これらの書類に加えて、場合によっては別途、病気や介護を証明する書類(診断書など)、特定理由離職者に該当する理由を証明する書類(住民票など)が必要になることがあります。不明な点があれば、ハローワークに事前に問い合わせることをお勧めします。
雇用保険説明会への参加と失業認定日の流れ
ハローワークで求職申込みと離職票の提出が完了すると、7日間の待期期間に入ります。この待期期間が終了した後に、雇用保険受給者初回説明会の日程が案内されるので、必ず参加してください。
説明会では失業保険の受給ルールや不正受給に関する注意事項が説明され、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が交付されます。あわせて、初回の失業認定日(失業状態であることを確認する日)が決定されるため、日時をしっかりメモしておくことが大切です。
失業認定は4週間に1回のペースで行われ、認定日にハローワークへ出向いて申告書を提出する流れとなります。認定後、おおむね1週間(5営業日)程度で指定口座に失業保険が振り込まれる仕組みです。
失業認定日に必要な求職活動の実績とは
失業保険を受け取り続けるには、各認定日の前に原則2回以上の求職活動の実績が必要です(初回の認定日のみ1回以上)。ここでいう「求職活動」とは、単に求人情報を閲覧するだけでは認められません。
具体的に認められる求職活動の実績は、それぞれ以下のとおりです。
- 求人への応募(ハローワーク・転職サイト・エージェント経由いずれも可)
- ハローワークでの職業相談・職業紹介
- 許可・届出のある民間事業者が行う職業相談・セミナーの受講
- 公的機関が実施する各種講習・セミナーへの参加
- 再就職に役立つ国家試験や資格検定の受験
求職活動の記録は失業認定申告書に記入して提出するため、活動した日時・場所・内容を都度メモしておくことをおすすめします。実績が不足すると、その認定期間分の失業保険は支給されないので注意しましょう。
求職活動の実績として認められる活動の種類や、簡単に実績を作る方法については、以下の記事で網羅的に解説しています。
>>失業保険の求職活動とは?実績として認められる活動・必要回数・簡単な作り方を全解説
失業保険の受給中にアルバイト・副業はできる?条件と注意点
失業保険を受給している期間中、「少しでもお金を稼ぎたい」と考える方は少なくありません。結論から言うと、一定の条件を守ればアルバイトや副業は可能です。ただし、働く時間や収入額、タイミングによっては給付が停止されたり、不正受給とみなされるリスクもあります。ここでは、それぞれの期間ごとの注意点や、不正受給に該当するケースを詳しく解説していきましょう。
待期期間・給付制限期間中のアルバイトの注意点
まず、ハローワークに離職票を提出してから7日間の待期期間中は、アルバイトを含むすべての就業を避けるべきです。この期間に働いて賃金を得ると、「失業の状態」と認められず、待期期間の完成が遅れてしまう可能性があります。
一方、待期期間が終了した後の給付制限期間中(自己都合退職の場合)はアルバイトが可能です。この期間はそもそも失業保険が支給されないため、生活費を補うために短期・短時間のアルバイトを行うこと自体は問題ありません。
ただし、以下の条件を超えると「就業している」とみなされ、失業保険の受給資格そのものに影響が出る場合があるため注意が必要です。
| 判断基準 | 条件 | 超えた場合のリスク |
|---|---|---|
| 1週間の労働時間 | 20時間未満であること | 雇用保険の加入要件を満たし、失業状態と認められなくなる |
| 雇用契約の期間 | 31日未満であること | 同上 |
| 1日の労働時間 | 4時間未満が目安 | 4時間以上の日は「就業」扱いとなり、その日の基本手当は不支給 |
受給中に働ける時間と収入の条件
失業保険の受給が始まった後もアルバイトは可能ですが、働いた日は必ずハローワークに申告しなければなりません。申告内容によって、その日の失業保険の取り扱いが変わります。
1日4時間以上働いた場合は、その日の基本手当は支給されません。ただし、支給されなかった日数分は後ろ倒しになるだけで、給付日数が減るわけではないのでご安心ください。
1日4時間未満の労働の場合は、収入額に応じて基本手当が全額支給・減額支給・不支給のいずれかになります。具体的には、1日あたりの収入から控除額(1,354円 ※令和7年8月1日改定)を差し引いた金額と基本手当日額の合計が、賃金日額の80%を超えると減額される仕組みです。
いずれのケースでも、1週間の労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用が見込まれる契約を結んでしまうと、雇用保険の加入要件を満たしてしまい、失業状態ではなくなります。アルバイトを探す際は、この上限を超えないよう注意しましょう。
不正受給とみなされるケースと返還のリスク
失業保険の不正受給とは、虚偽の申告や事実の隠ぺいによって本来受け取れない給付を受ける行為を指します。具体的には、以下のようなケースが該当します。
- アルバイトや副業の収入をハローワークに申告しなかった
- 実際には就職しているにもかかわらず、失業状態を装って認定を受けた
- 求職活動の実績を偽って申告した
- 内職や手伝いによる収入を隠して失業認定を受けた
なお、業務上の傷病で労災保険の給付対象となる場合は、失業保険との併給はできません。不正受給が発覚した場合、受給した金額の全額返還に加え、返還額の最大2倍に相当する金額の納付命令(いわゆる「3倍返し」)が科されることがあります。
失業保険の再就職手当とは?早期の再就職でもらえるお金と条件一覧
失業保険を受給中に早期に再就職が決まった場合、「再就職手当」というお祝い金を受け取れる制度があります。「失業保険を満額もらい切ってから就職しよう」と考えて失業期間が長引くのを防ぎ、早期の再就職を促す目的で設けられた仕組みです。支給残日数が多いほど支給率が高くなるため、早く就職するほどメリットが大きくなります。ここでは、受給要件の一覧と具体的な計算方法を確認していきましょう。
再就職手当の受給要件一覧
再就職手当を受け取るには、以下の8つの要件をすべて満たす必要があります。
- ① 就職日の前日までに、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていること
- ② 7日間の待期期間が満了した後の就職であること
- ③ 再就職先で1年を超えて勤務することが確実であること
- ④ 自己都合退職による給付制限がある場合、待期期間満了後の最初の1ヶ月間はハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であること
- ⑤ 離職前の事業主(会社)やその関連事業主に再び雇用されたものではないこと
- ⑥ 離職前3年以内の就職で再就職手当や常用就職支度手当を受給していないこと
- ⑦ 受給資格の決定前から内定していた就職先ではないこと
- ⑧ 雇用保険の被保険者資格を取得する条件を満たす雇用であること
要件が細かいため、再就職が決まったタイミングでハローワークの窓口に相談し、自分が対象になるか確認するのがおすすめです。
支給残日数ごとの支給率と計算方法
再就職手当の金額は、基本手当日額 × 支給残日数 × 支給率で算出されます。支給率は、就職日の前日時点での支給残日数によって以下のとおり変わります。
| 支給残日数の割合 | 支給率 | 早期就職のメリット |
|---|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上を残して就職 | 70% | より多くの手当を一括で受け取れる |
| 所定給付日数の3分の1以上を残して就職 | 60% | 残日数が少なくても一定額を受け取れる |
| 所定給付日数の3分の1未満 | 支給対象外 | 再就職手当は受け取れない |
所定給付日数90日、基本手当日額5,000円の方が、支給残日数60日(3分の2以上)を残して再就職した場合
5,000円 × 60日 × 70% = 210,000円
このように、早期に再就職するほど支給率が高くなり、まとまったお金を受け取ることが可能です。失業保険を満額受給するか、早期再就職で再就職手当を受け取るか、それぞれのメリットを比較したうえで判断しましょう。
再就職手当の算定における基本手当日額の上限は、59歳以下で6,570円、60〜64歳で5,310円です(令和7年8月1日改定)。実際の支給額はハローワークで確認してください。
なお、2025年4月の雇用保険法改正により、安定した職業以外に就いた場合に支給されていた「就業手当」は廃止されました。再就職手当の支給率(60%・70%)に変更はありません。
また、再就職後6ヶ月間定着した場合に支給される「就業促進定着手当」の上限は、支給残日数の20%相当額に引き下げられています(改正前は40%または30%)。早期再就職を目指す方は、再就職手当と就業促進定着手当のメリットを比較したうえで判断しましょう。
「再就職手当はもらわないほうがいい?」と迷っている方は、損するケースと得するケースを比較した以下の記事が参考になります。
>>再就職手当はもらわない方がいい?損する4つのケースと得する3つのケース
失業保険と健康保険・年金の手続きと違い|退職後に必要な社会保険の知識
退職後に必要な手続きは失業保険だけではありません。健康保険と年金の切り替えも、離職後すぐに対応すべき重要な手続きです。これらは失業保険とは管轄も申請先も異なるため、混同しやすいポイントでもあります。
ここでは、退職後の健康保険・年金それぞれの選択肢と、失業保険との関係で特に不安が多い傷病手当金との違いについて解説します。
退職後の健康保険の選び方|任意継続と国民健康保険の違い
退職すると、それまで加入していた会社の健康保険の資格を失います。退職後の選択肢は主に以下の3種類です。
| 選択肢 | 概要 | 加入期限・条件 |
|---|---|---|
| 任意継続被保険者 | 退職前の健康保険にそのまま最長2年間継続加入する | 退職日の翌日から20日以内に申請が必要。退職前に継続して2ヶ月以上の被保険者期間があること |
| 国民健康保険(国保) | 市区町村が運営する健康保険に加入する | 退職日の翌日から14日以内に届出が必要 |
| 家族の扶養に入る | 配偶者や親など家族の健康保険の被扶養者になる | 年収が130万円未満(60歳以上は180万円未満)であることが条件 |
どちらが得かは、退職前の給与額や家族構成によって変わります。一般的に、退職前の給与が高い方は国民健康保険のほうが保険料の負担が軽くなるケースもあるため、任意継続と国保の両方の保険料を比較したうえで検討しましょう。
なお、会社都合退職(特定受給資格者)や特定理由離職者の場合は、国民健康保険料が最大で約7割軽減される制度があります。該当する方は、お住まいの市区町村の窓口で忘れずに申請してください。
退職後の年金は免除制度を活用しよう
退職後は厚生年金から国民年金(第1号被保険者)への切り替えが必要です。退職日の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村の窓口で手続きを行いましょう。
失業中は毎月の年金保険料(2025年度は月額17,510円)の負担が大きくなりがちですが、「国民年金保険料の免除・猶予制度」を活用すれば、保険料の支払いを一時的に免除してもらえる可能性があります。
失業を理由とした申請の場合、雇用保険受給資格者証や離職票を持参すれば、本人の所得を除外して審査してもらえるため、免除が認められやすくなっています。免除された期間も年金の受給資格期間としてカウントされるので、将来の年金額への影響も最小限に抑えられるでしょう。
「あとから経済的に余裕ができたら追納したい」という方は、免除の承認から10年以内であれば追納が可能です。退職後の費用負担を少しでも減らすために、早めに市区町村の窓口で相談することをおすすめします。
失業保険と傷病手当金は同時にもらえる?違いを解説
退職前後に病気やケガで働けない状態にある方は、「失業保険と傷病手当金のどちらを申請すべきか」と迷うケースが少なくありません。結論として、この2つを同時に受け取ることはできません。それぞれの制度には明確な違いがあります。
| 項目 | 失業保険(基本手当) | 傷病手当金 |
|---|---|---|
| 管轄 | ハローワーク(雇用保険) | 健康保険(協会けんぽ・健保組合等) |
| 受給条件 | 働く意思と能力があり、求職活動を行っていること | 病気やケガで働けない状態であること |
| 支給期間 | 90日〜360日(離職理由・年齢等により異なる) | 支給開始日から通算1年6ヶ月 |
| 支給額の目安 | 賃金日額の約50〜80% | 標準報酬日額の約3分の2 |
ポイントは、失業保険は「働ける状態」が前提であるのに対し、傷病手当金は「働けない状態」が前提であるという点です。傷病手当金の請求手続きは加入先の健康保険組合または協会けんぽに対して行います。
このとき、失業保険の受給期間の延長申請を行っておけば、傷病手当金の受給終了後に失業保険を受け取ることが可能になります。「自分の場合はどちらを先に申請すべきか」不安な方は、給付金の受給を最大化するための無料相談を活用してみてください。
傷病手当金と失業保険の切り替えタイミングや併給の詳しいルールについては、以下の記事で解説しています。
>>傷病手当金と失業保険は両方もらえる?同時受給の可否と切り替え方法
失業保険の条件に関するよくある質問
失業保険に関する疑問は多くの方が抱いています。ここでは、特によくある質問にQ&A形式で回答します。
失業保険がもらえる条件は?
失業保険(基本手当)がもらえる主な条件は以下の3つです。
- 雇用保険の被保険者期間が一定以上あること
- 自己都合退職など一般の離職者: 離職日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12ヶ月以上必要です。
- 会社都合退職など特定受給資格者・特定理由離職者: 離職日以前1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して6ヶ月以上必要です。
- 失業の状態にあること
- 働く意思と能力があり、積極的に求職活動を行っているにもかかわらず、仕事に就くことができない状態である必要があります。ハローワークに求職の申し込みをしていることが前提です。
- 離職理由が受給資格に該当すること
- 退職理由によって、給付制限の有無や給付日数が変わります。正当な理由のない自己都合退職の場合は給付制限が適用されます。
失業保険 自己都合 何ヶ月もらえる?
自己都合退職の場合、失業保険を受け取れる期間(所定給付日数)は、雇用保険の被保険者期間によって決まります。
被保険者期間10年未満:90日
被保険者期間10年以上20年未満:120日
被保険者期間20年以上:150日
この日数に加え、7日間の待期期間と、原則1ヶ月(過去5年以内に3回以上自己都合退職による給付制限を受けた場合は3ヶ月)の給付制限期間があるため、実際に手当が支給されるのは、申請手続きから最短で約1ヶ月と7日後からとなります。
失業手当は、何ヶ月働いたらもらえるのですか?
失業手当(基本手当)の受給資格を得るためには、原則として離職日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算して12ヶ月以上必要です。
ただし、倒産や解雇などの会社都合による退職(特定受給資格者・特定理由離職者)の場合は、離職日以前1年間に雇用保険の被保険者期間が通算して6ヶ月以上あれば受給資格があります。
「1ヶ月」とカウントされるのは、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月、または労働時間が80時間以上ある月です。
手取り20万で失業手当はいくらもらえる?
手取り月給20万円(額面月給25万円と仮定)の場合の失業手当の目安は、1日あたり約5,000円、1ヶ月あたり約14万円となります。
計算方法は以下の通りです。
- 賃金日額: 離職前6ヶ月の賃金総額(額面150万円)を180日で割ると、約8,333円。
- 給付率: 賃金日額8,333円の場合、給付率はおおよそ60%程度。
- 基本手当日額: 8,333円 × 60% = 約5,000円。
- 月額: 5,000円 × 28日 = 140,000円。
これはあくまでシミュレーションであり、実際の支給額は個人の賃金状況、年齢、制度改定によって変動します。正確な金額はハローワークで確認してください。
失業保険を一度もらうとどうなる?
失業保険を一度受給した後でも、再び雇用保険の受給資格を満たせば、再度失業保険を受け取ることが可能です。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 再度の被保険者期間: 前回の失業保険受給後に、新たに雇用保険の被保険者期間を一定以上(原則12ヶ月、特定受給資格者・特定理由離職者は6ヶ月)積む必要があります。
- 受給履歴: 失業保険の受給履歴は記録されます。特に自己都合退職で給付制限を受ける場合、過去5年以内に2回以上の受給履歴があると、給付制限期間が3ヶ月に延長される可能性があります。
失業保険の受給は、その後のキャリアに直接的なマイナス影響を与えるものではありませんが、制度を正しく理解し利用することが重要です。
失業保険 いつから もらえる?
失業保険が実際に口座に振り込まれるまでの期間は、離職理由によって異なります。
ハローワークでの申請手続きが完了し、7日間の待機期間が終了した後、最初の失業認定日(通常、申請から約3〜4週間後)を経て、数日後に最初の失業手当が振り込まれます。
7日間の待期期間が終了した後、原則1ヶ月(過去5年以内に3回以上の自己都合退職の場合は3ヶ月)の給付制限期間が設けられます。 したがって、自己都合退職の場合は、申請手続きから支給開始まで最短で約1ヶ月半〜2ヶ月半程度かかります。
いずれの場合も、手当は指定の金融機関口座に振り込まれ、失業認定日から通常5営業日程度で着金します。
失業保険 待機期間は?
失業保険の待機期間は7日間。
これは、失業保険の申請を行ったすべての人に一律に適用される期間であり、自己都合退職か会社都合退職かに関わらず、必ず設けられます。
この7日間は、求職者が本当に失業状態にあるか、働く意思と能力があるかを確認するための期間とされており、この期間中は失業保険は支給されません。待機期間が終了して初めて、その後の給付制限期間の有無や失業保険の支給開始日が確定します。
失業保険はパートやアルバイトでも受給できますか?
パートやアルバイトでも、雇用保険に加入していれば失業保険を受給できる可能性があります。雇用保険の加入条件は「1週間の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上の雇用が見込まれること」の2つです。勤務先で加入していたかどうかは、給与明細の「雇用保険料」の控除欄で確認しましょう。
失業保険の受給中に転居した場合、手続きはどうなりますか?
引っ越し先の住所を管轄するハローワークに「受給資格者住所変更届」を提出すれば、転居後も引き続き失業保険を受給できます。転居前のハローワークで紹介状を発行してもらい、新しいハローワークで手続きを行いましょう。認定日も変更になる場合があるため、早めの届出がおすすめです。
失業保険と年金は同時に受け取れますか?
定年退職後に65歳未満の方が受給する「特別支給の老齢厚生年金」は、失業保険(基本手当)を受給している期間中は支給が停止されます。一方、65歳以上の方が受け取る老齢年金と高年齢求職者給付金は併給が可能です。どちらが有利かはご自身の年金額や給付日数によって異なるため、ハローワークや年金事務所に相談しましょう。
参考: 日本年金機構|65歳になるまでの年金(特別支給の老齢厚生年金)
退職後に教育訓練を受ければ、給付制限なしで失業保険をもらえますか?
2025年4月の法改正により、自己都合退職でも厚生労働大臣が指定する教育訓練等を受講すれば、給付制限が解除される仕組みが導入されました。対象となる講座は教育訓練給付の指定講座に限られます。詳しくは厚生労働省の教育訓練講座検索システムやハローワークの窓口で確認してください。
失業保険を受給すると、次の転職先にバレることはありますか?
失業保険の受給履歴が転職先の企業に通知されることはありません。ただし、転職先の企業の従業員として雇用保険に加入する際に、前職の離職票や雇用保険被保険者証の提出を求められるケースがあります。
これらの書類から受給の有無が直接わかるわけではないため、基本的に心配は不要です。
失業保険の条件を理解し、賢く活用しよう!
失業保険は、雇用保険の加入期間や離職理由など、いくつかの条件を満たすことで受給できる制度です。自己都合退職と会社都合退職では給付制限や給付日数に大きな違いがあるため、まずはご自身の状況に合った条件を正しく把握することが大切でしょう。
あわせて、再就職手当や健康保険・年金の免除制度など、知識があるだけで経済的な負担を軽減できる仕組みもさまざまあります。「自分はいくらもらえるのか」「傷病手当金と失業保険、どちらを先に申請すべきか」など、少しでも不安がある方は、給付金の受給を最大化するための無料相談を活用してみてください。
退職後の手続きは複雑に感じるかもしれませんが、一つひとつ確認すれば難しくありません。退職後の生活設計に役立てながら、次のキャリアへの一歩を踏み出していきましょう。








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