ショウキョウは「やばい」?効果・副作用・注意点を徹底解説

ショウキョウという言葉を聞いたことがありますか?「ショウキョウ」と聞くと、多くの人が日々の食事で使う「生姜」を思い浮かべるかもしれません。
しかし、漢方や生薬の世界で「ショウキョウ」と呼ばれるものは、私たちが食卓で目にする生の生姜とは少し異なります。
ショウキョウは、特定の製法を経て生薬として利用されるもので、古くからその様々な効能が知られています。
この記事では、生薬としてのショウキョウとは何か、生姜との違い、そして期待される効果や気になる副作用、安全な利用法について、SEOライターの知見を活かしながら詳しく解説していきます。
ショウキョウを正しく理解し、日々の健康管理に役立てるための一歩として、ぜひ最後までお読みください。

ショウキョウ(生姜)とは?特徴と生薬としての定義

ショウキョウは、ショウガ科の植物であるショウガ(学名:*Zingiber officinale Roscoe*)の根茎を特定の加工を施したものを指します。
普段、料理などに使う生のショウガと同じ植物ですが、ショウキョウが生薬として用いられる際には、主に乾燥などの工程を経ています。
この加工方法の違いが、後述する成分の変化や、期待される効果の違いにつながる重要なポイントです。

目次

ショウキョウと生姜・カンキョウの明確な違い

ショウガ由来の生薬や食品には、ショウキョウの他にも「生姜(生のショウガ)」や「カンキョウ(乾姜)」といった似た名称のものがあります。
これらはすべて同じ植物の根茎から作られますが、製法が異なるため、含有される成分のバランスや、漢方における薬効の考え方が異なります。
それぞれの違いを明確に理解することは、ショウガの持つ力を適切に活用する上で非常に重要です。

ショウキョウとは?(生薬としての定義)

生薬としてのショウキョウは、一般的にショウガの根茎をそのまま乾燥させたものを指します。
日本薬局方においても、ショウガ(Zingiber officinale Roscoe)の根茎で、そのまま乾燥したもの、または湯通ししてから乾燥したものと定義されています。
この乾燥工程により、生の生姜に豊富に含まれる成分の一部が変化し、特有の性質を持つようになります。
体を温める作用を持ちつつ、胃腸の調子を整える作用も期待されるため、様々な漢方処方に配合されています。

生姜(ショウガ)との違い

私たちが日常的に食品として利用する生姜(ショウガ)は、文字通り生の根茎です。
すりおろしたり刻んだりして、風味付けや薬味として使われることが多いですね。
生の生姜には、ジンゲロールという辛味成分が豊富に含まれています。
ジンゲロールは、殺菌作用や吐き気止め、抗炎症作用などが期待されています。
ショウキョウと比較すると、体を温める作用は穏やかであるとされる一方、これらのジンゲロールによる働きがより顕著に出やすいと考えられています。

カンキョウ(乾姜)との違い

カンキョウ(乾姜)は、ショウガの根茎を加熱してから乾燥させたものを指します。
ショウキョウが「生のまま乾燥」であるのに対し、カンキョウは「加熱+乾燥」という工程を経ています。
この加熱により、生の生姜やショウキョウに含まれるジンゲロールが、ショウガオールという別の辛味成分に多く変化します。
ショウガオールは、ジンゲロールよりもさらに強力な体を温める作用や、鎮痛作用、抗酸化作用を持つとされています。
そのため、カンキョウはショウキョウや生の生姜に比べて、より強く体を温める作用を期待して用いられることが多い生薬です。

項目 生姜(生のショウガ) ショウキョウ(生薬) カンキョウ(乾姜)
製法 生の根茎 乾燥(湯通しの場合あり) 加熱後、乾燥
主要成分 ジンゲロールが多い ジンゲロール、ショウガオール ショウガオールが多い
温める作用 穏やか 体の内側から温める 強く体を温める
その他作用 殺菌、吐き気止め、抗炎症 胃腸調整、発汗、鎮痛 鎮痛、抗酸化
主な用途 食品、薬味 漢方、生薬 漢方、生薬

このように、同じショウガ科の植物から作られていても、製法によって性質が大きく異なります。
漢方では、これらの違いを理解した上で、患者さんの体質や症状に合わせて使い分けられます。

ショウキョウの主な効果・効能

生薬としてのショウキョウは、その温める作用や胃腸への働きから、古くから様々な不調に対して用いられてきました。
日本でも、多くの漢方薬に配合され、その効果が期待されています。
具体的にどのような効果が期待できるのか、詳しく見ていきましょう。

期待される効果【詳細】

ショウキョウに期待される主な効果は多岐にわたりますが、特に「冷え」や「胃腸の不調」への働きがよく知られています。

冷え性や風邪の症状緩和

ショウキョウに含まれる成分、特に乾燥や加熱によって増加するショウガオールなどは、体の深部から温める作用があると考えられています。
これにより、末梢の血行を促進し、冷え性の改善に役立つとされています。
また、体を温めることは免疫機能の維持にもつながるため、風邪のひきはじめや、悪寒(ぞくぞくとした寒気)を伴う風邪の症状緩和にも用いられることがあります。
発汗を促す作用もあり、体の表面の熱を発散させることで解熱を助ける場合もあります。

胃腸の不調(吐き気・消化促進)

ショウキョウには、胃腸の働きを整える作用も期待されています。
乗り物酔いやつわりなどによる吐き気を抑える効果が伝統的に知られており、これは生の生姜に含まれるジンゲロールの作用が大きいとされていますが、ショウキョウにもその働きは残っています。
また、胃液の分泌を促進したり、胃腸の運動を活発にしたりすることで、消化を助け、食欲不振や胃もたれといった症状の緩和にも役立つと考えられています。

炎症や痛みの抑制

ショウキョウに含まれるジンゲロールやショウガオールといった辛味成分には、炎症を引き起こす物質の生成を抑える働きがあるとする研究報告があります。
この抗炎症作用により、関節の痛みや筋肉の痛み、喉の痛みなどの緩和が期待されます。
また、鎮痛作用も報告されており、頭痛や生理痛など、様々な痛みの軽減に繋がる可能性が示唆されています。

抗菌作用

ショウガに含まれるジンゲロールには、O157やサルモネラ菌といった食中毒の原因菌を含む、特定の細菌に対して抗菌作用を持つことが示されています。
ショウキョウも同様に、これらの成分を含んでいるため、一部の細菌の増殖を抑える効果が期待できます。
ただし、これは医療用の抗菌薬とは異なるため、感染症の治療に直接用いられるものではありません。
あくまで、食品や生薬として摂取した場合に、体内で微弱な抗菌作用を発揮する可能性がある、というレベルで理解することが重要です。

その他期待される効果

上記の主要な効果以外にも、ショウキョウやショウガに含まれる成分には様々な生理活性作用があることが研究されています。
例えば、

  • 免疫賦活作用: 免疫細胞の働きを助け、体の抵抗力を高める可能性。
  • 抗酸化作用: 活性酸素を除去し、細胞の老化や様々な病気の予防に繋がる可能性(特にショウガオール)。
  • 血小板凝集抑制作用: 血液をサラサラにし、血栓予防に繋がる可能性。
  • コレステロール低下作用: 悪玉コレステロールの合成を抑える可能性。
  • 血糖値抑制作用: 血糖値の上昇を抑える可能性。

これらの効果については、まだ研究段階のものも多く、人での効果を確定するためにはさらなる臨床研究が必要です。
しかし、ショウキョウが持つポテンシャルの高さを示唆しています。

ショウキョウに含まれる主要成分

ショウキョウの多様な効果は、その根茎に含まれる様々な成分によってもたらされます。
特に重要な役割を果たすと考えられているのが、辛味成分である「ジンゲロール」と「ショウガオール」です。

ジンゲロールとショウガオール

ジンゲロールは、生の生姜に最も多く含まれる主要な辛味成分です。
揮発性が低く、独特のピリッとした辛味を持ちます。
前述のように、殺菌作用、吐き気止め、抗炎症作用などが期待されています。
生の生姜を切ったりすりおろしたりしたときに感じる爽やかな香りや辛さは、主にこのジンゲロールによるものです。

一方、ショウガオールは、生の生姜を乾燥させたり加熱したりする過程で、ジンゲロールが化学変化を起こして生成される成分です。
ショウキョウでは、乾燥によってジンゲロールの一部がショウガオールに変化しており、カンキョウでは加熱によってさらに多くのジンゲロールがショウガオールに変わっています。
ショウガオールは、ジンゲロールよりもさらに強い辛味と、体を深部から温める作用を持つとされています。
また、強力な抗酸化作用や鎮痛作用も報告されています。

成分 多く含まれる状態 特徴的な作用
ジンゲロール 生の生姜 殺菌、吐き気止め、抗炎症、免疫賦活(穏やかな温め)
ショウガオール 乾燥生姜(ショウキョウ)、加熱乾燥生姜(カンキョウ) 深部からの温め、鎮痛、抗酸化

ショウキョウは、生の生姜とカンキョウの中間的な製法であるため、ジンゲロールとショウガールの両方をある程度のバランスで含有しています。
この成分バランスが、ショウキョウに期待される「体を温めつつ胃腸を整える」といった穏やかで幅広い効果に繋がっていると考えられます。

その他の成分

ショウキョウには、ジンゲロールやショウガオールの他にも、様々な有用成分が含まれています。

  • ジンゲロン: ジンゲロールやショウガオールがさらに分解されて生成される成分で、甘い香りや抗酸化作用に関わるとされています。
  • パラドール: 微量ながら含まれる成分で、ショウガオールと同様に体を温める作用や抗酸化作用を持つことが示唆されています。
  • 精油成分: シネオール、ボルネオール、カンフェンなどが含まれ、ショウガ特有の香りを生み出すとともに、リラックス効果や血行促進作用などに関わると考えられています。
  • ミネラル: カリウム、マグネシウム、亜鉛など。
  • ビタミン: ビタミンB群など。

これらの成分が複合的に作用し合うことで、ショウキョウ全体の効果が発揮されていると考えられます。

ショウキョウの利用方法

生薬としてのショウキョウは、主に漢方薬の構成生薬として利用されるほか、近年ではその健康効果に注目が集まり、サプリメントや健康食品の原料としても広く利用されています。

漢方薬への配合例

ショウキョウは、体を温めたり胃腸を整えたりする目的で、非常に多くの漢方処方に配合されています。
その数はおよそ7割にものぼるとも言われています。
代表的な例をいくつかご紹介します。

  • 葛根湯(カッコントウ): 風邪のひきはじめ、特にゾクゾクとした悪寒があり、首筋や肩のこりを伴う場合に用いられます。ショウキョウは発汗を助け、体を温める働きをします。
  • 半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ): 胃もたれや吐き気、下痢を伴う胃腸炎などに用いられます。ショウキョウは胃の働きを整え、吐き気を抑える作用が期待されます。
  • 小青竜湯(ショウセイリュウトウ): 水っぽい鼻水や痰が多く出る咳、気管支炎などに用いられます。ショウキョウは体を温め、余分な水分(水湿)を発散させるのを助けます。
  • 大柴胡湯(ダイサイコトウ): 比較的体力があり、わき腹からみぞおちにかけて苦痛があり、便秘傾向のある方に用いられます。ショウキョウは胃腸の働きを整える目的で配合されます。
  • 当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン): 冷えや貧血傾向があり、月経不順や更年期障害などに悩む女性によく用いられます。ショウキョウは血行を促進し、体を内側から温めるのを助けます。

これらの漢方薬は、ショウキョウ単独ではなく、他の生薬と組み合わせることで、それぞれの体質や症状に応じた効果を発揮します。
漢方薬は専門家(医師や薬剤師、登録販売者)の診断やアドバイスに基づいて服用することが大切です。

サプリメント等での摂取

近年、ショウキョウや乾燥生姜を原料としたサプリメントや健康食品も数多く市販されています。
これらは、冷え対策、ダイエットサポート、免疫ケアなどを目的として摂取されることが多いようです。
サプリメントの場合、ショウキョウエキスが配合されているものや、乾燥ショウガ末そのものが使われているものなど、様々な形態があります。

サプリメントで摂取する場合の注意点としては、以下の点が挙げられます。

  • 成分量: 製品によってショウキョウ由来成分(ジンゲロール、ショウガオールなど)の含有量が異なります。期待する効果に対して十分な量が含まれているか、確認が必要です。
  • 品質: 原料の品質や製造過程が信頼できるメーカーのものを選ぶことが重要です。
  • 他の成分: ショウキョウ以外にも様々な成分が配合されている場合があります。アレルギーや飲み合わせに注意が必要です。
  • 過剰摂取: サプリメントは手軽に摂取できますが、過剰に摂取すると副作用のリスクが高まる可能性があります。製品に記載された目安量を守ることが大切です。

食品として利用する乾燥ショウガ粉末なども、ショウキョウと同様に利用できます。
お茶に加えたり、料理に使ったりすることで、手軽にショウキョウの成分を摂取できます。
ただし、漢方薬やサプリメントと比較すると、特定の成分を濃縮して摂取するわけではないため、期待できる効果の強さは穏やかになる傾向があります。

ショウキョウの副作用と摂取上の注意点

「ショウキョウって体に良いって聞くけど、副作用はないの?」「肝臓に負担がかかるって本当?」といった疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
どんなに体に良いとされるものでも、適切な摂取量を守らなかったり、体質に合わなかったりすれば、予期せぬ不調を引き起こす可能性があります。
ショウキョウについても、その安全性と注意点を理解しておくことが重要です。

主な副作用について(「やばい」と言われる可能性)

ショウキョウは一般的に安全性の高い食品・生薬と考えられていますが、体質や摂取量によっては副作用が現れることがあります。
「やばい」といった表現で心配されることがあるかもしれませんが、これは主に過剰摂取や特定の体質の方に起こりうる不調を指していると考えられます。

報告されている主な副作用としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 胃部不快感、胸やけ: ショウキョウに含まれる辛味成分が胃を刺激し、胃もたれやむかつき、胸やけなどを引き起こすことがあります。空腹時の大量摂取などで起こりやすい傾向があります。
  • 腹痛、下痢: 胃腸を刺激しすぎたり、消化器系が敏感な方が摂取したりした場合に、腹痛や下痢を起こす可能性があります。
  • 口の中や喉の刺激感: 辛味が強いため、摂取時に口の中や喉にピリピリとした刺激を感じることがあります。
  • 発疹、かゆみ: まれにアレルギー反応として、皮膚に発疹やかゆみが出ることがあります。
  • 体が熱くなる、のぼせ: 体を温める作用が強いため、体質によってはのぼせたり、顔が赤くなったりすることがあります。

これらの副作用は、多くの場合、摂取量を減らしたり摂取を中止したりすることで改善されます。
重篤な副作用は非常に稀であると考えられています。
しかし、もし体調に異変を感じた場合は、速やかに摂取を中止し、必要に応じて医療機関に相談してください。

肝臓への影響は?

「ショウキョウが肝臓に悪い」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは誤解である可能性が高いです。
健康な人が適切な量を摂取する場合、ショウキョウが肝臓に直接的な負担をかけたり、肝機能を障害したりするという確かな科学的根拠は、現時点ではほとんど見つかっていません。
むしろ、ショウガに含まれる成分(例えばショウガオール)には、抗酸化作用などがあり、肝臓の健康をサポートする可能性を示唆する研究報告も一部にはあります。

ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 既存の肝疾患: すでに肝機能障害や肝臓の疾患がある方が、大量に摂取した場合の影響については、まだ十分なデータがありません。医師に相談することが推奨されます。
  • 他の薬との相互作用: 肝臓で代謝される薬を服用している場合、ショウキョウの成分が薬の代謝に影響を与える可能性は理論的には考えられます。しかし、具体的な相互作用のリスクについては、個別の薬剤との関連で判断する必要があります。
  • サプリメントの過剰摂取: サプリメントは成分が濃縮されているため、過剰摂取は避けるべきです。高用量の摂取が長期にわたる場合の影響については、食品としての摂取とは異なる可能性があるため注意が必要です。

一般的に、食品として適量を摂取したり、漢方薬として専門家の指導のもと利用したりする分には、肝臓への過度な心配は不要と考えられます。
不安がある場合は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

適切な摂取量と注意が必要な人

ショウキョウの適切な摂取量は、利用目的(食品か生薬か)や製品によって異なります。
漢方薬として利用する場合は、配合されている他の生薬とのバランスもあり、専門家の判断に委ねられます。
サプリメントや健康食品として摂取する場合は、製品に記載された目安量を守るようにしましょう。

食品として乾燥ショウガ粉末などを利用する場合でも、一度に大量に摂取するのは避けるのが無難です。
一般的には、1日に数グラム程度であれば問題ないと考えられますが、個人の体質や体調に合わせて調整することが大切です。

また、以下の様な方は、ショウキョウの摂取に注意が必要、あるいは控えるべき場合があります。

  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍のある方: 胃を刺激する可能性があるため、症状を悪化させる可能性があります。
  • 胆石症のある方: 胆汁の分泌を促進する可能性があり、症状を悪化させる可能性が指摘されています。
  • 出血傾向のある方(抗凝固薬を服用中の方): ショウキョウの成分が血小板の凝集を抑制する作用を持つ可能性があり、出血しやすくなるリスクが考えられます。ワーファリンなどの抗凝固薬を服用中の方は、必ず医師に相談してください。
  • 心臓病や高血圧で治療中の方: 体を温め、血行を促進する作用があるため、病状に影響を与える可能性が全くないとは言えません。必ず主治医に相談してください。
  • 妊娠中・授乳中の方: 食品としての適量であれば問題ないと考えられていますが、サプリメントなど特定の成分を濃縮したものを大量に摂取することの安全性については、十分なデータがないため慎重になった方が良いでしょう。医師に相談してください。
  • 子供: 大人よりも胃腸が敏感な場合があるため、大量摂取は避け、少量から試すのが良いでしょう。

ご自身の健康状態や現在服用している薬がある場合は、ショウキョウ(特にサプリメントや多量摂取)を開始する前に、必ず医師や薬剤師に相談するようにしてください。

ショウキョウに関するよくある質問(Q&A)

ショウキョウについて、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

ショウキョウにはどんな効果があるのですか?

ショウキョウは、ショウガの根茎を乾燥させた生薬で、主に体を内側から温める作用と、胃腸の働きを整える作用が期待できます。
冷え性や風邪のひきはじめの症状(悪寒など)の緩和、吐き気止め、消化促進、胃もたれの改善などに用いられます。
また、抗炎症作用や鎮痛作用、抗菌作用なども報告されています。

生姜とショウキョウの違いは何ですか?

生姜(ショウガ)は生の根茎、ショウキョウは生のまま乾燥させた根茎です。
製法の違いにより、含まれる辛味成分のバランスが異なります。
生の生姜にはジンゲロールが多く、ショウキョウには乾燥によってジンゲロールの一部が変化したショウガオールも含まれています。
一般的に、体を温める作用はショウキョウの方が強いとされます。

ショウキョウの和名は?

生薬名の「ショウキョウ」は、植物名である「ショウガ」の中国語読みに由来すると考えられています。
したがって、和名としてはショウガ(生姜)そのものを指します。
ただし、生薬として利用する際には、製法(乾燥させたもの)によって「ショウキョウ」と呼び分けられるのが一般的です。

生姜は肝臓に負担をかけますか?

健康な方が食品として適量を摂取する場合、ショウガが肝臓に直接的な負担をかけたり、肝機能を障害したりするという確かな根拠は現在のところありません。
むしろ、抗酸化作用など、肝臓の健康をサポートする可能性を示唆する研究もあります。
しかし、既存の肝疾患がある方や、特定の薬を服用中の方が大量に摂取する場合は、念のため医師に相談することをおすすめします。

まとめ

ショウキョウは、私たちが普段利用する生の生姜と同じ植物の根茎を、乾燥させて作られる生薬です。
生の生姜や加熱乾燥させたカンキョウとは製法や成分組成が異なり、それぞれに特徴的な効果が期待されます。
ショウキョウは主に、体を内側から温める作用や胃腸の働きを整える作用に優れ、冷え性や風邪、胃腸の不調に対する漢方薬に広く配合されています。

含まれる主要な成分であるジンゲロールやショウガオールが、これらの効果の鍵を握っています。
近年では、サプリメントや健康食品としても手軽に摂取できるようになっています。

ただし、どんなに有用なものでも、副作用のリスクはゼロではありません。
適切な摂取量を守り、体質や健康状態によっては注意が必要です。
特に、胃腸の弱い方、出血傾向のある方、特定の疾患をお持ちの方や薬を服用中の方は、摂取を始める前に医師や薬剤師といった専門家に相談することが大切です。
「やばい」といった噂に惑わされず、正しい知識に基づいて安全にショウキョウを活用しましょう。

ショウキョウを上手に取り入れることで、日々の健康維持や体調管理に役立てられる可能性があります。
ご自身の体調と相談しながら、ショウキョウの力を試してみてはいかがでしょうか。

免責事項:
本記事は、ショウキョウに関する一般的な情報提供を目的としており、特定の製品の効能効果を保証するものではありません。
また、医療的なアドバイスを代替するものではありません。
ご自身の健康状態に関する懸念や、特定の病気の治療については、必ず医師や薬剤師などの専門家にご相談ください。
個人の判断による漢方薬やサプリメントの使用にはリスクが伴う可能性があることをご理解ください。

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