ゼビアックスは、尋常性ざ瘡、いわゆるニキビの治療に使われる外用薬です。特に、炎症を伴う赤ニキビや、膿を持ったニキビの原因となる細菌に対して高い抗菌作用を持つ点が特徴です。皮膚科で処方される医療用医薬品であり、医師の診断のもとで正しく使用することで、ニキビの症状改善が期待できます。
ゼビアックスは、ニキビの原因菌に効果的に作用する一方で、比較的副作用が少ないとされています。しかし、どのような薬にも正しい使い方や注意点があります。この記事では、ゼビアックスの効果や副作用、正しい使い方、入手方法などについて詳しく解説し、ニキビ治療を検討されている方がゼビアックスを正しく理解できるようサポートします。
ゼビアックスとは?成分・種類を解説
ゼビアックスは、日本のマルホ株式会社が開発・販売している新しいタイプのニキビ治療薬です。2015年に製造販売が承認され、それまで主流だった抗菌薬とは異なる新しい作用機序を持つ点が注目されています。
ゼビアックスの有効成分「オゼノキサシン」
ゼビアックスの有効成分は「オゼノキサシン」です。オゼノキサシンは、キノロン系と呼ばれる抗菌薬の一種ですが、既存のキノロン系抗菌薬とは構造が一部異なります。この構造の違いにより、ニキビの原因菌であるアクネ菌(Propionibacterium acnes、現在のCutibacterium acnes)や、皮膚の常在菌でありニキビを悪化させる可能性のある黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)などに対して、高い抗菌活性を示すことが確認されています。
オゼノキサシンは、細菌が増殖する上で重要な役割を果たす「DNAジャイレース」と「トポイソメラーゼIV」という酵素の働きを阻害することで、細菌のDNA複製を妨げ、増殖を抑制します。この二つの酵素を同時に阻害するという作用機序は、既存の抗菌薬に対する耐性菌に対しても効果が期待できるという利点があります。これにより、耐性菌が増えやすいニキビ治療において、より効果的な選択肢となり得ます。
ゼビアックスローションとゼビアックス油性クリームの違い
ゼビアックスには、「ゼビアックスローション2%」と「ゼビアックス油性クリーム2%」の2種類の剤形があります。どちらも有効成分としてオゼノキサシンを2%含有していますが、基剤(薬を溶かしたり伸ばしたりするための成分)が異なるため、使用感や適した部位が異なります。
項目 | ゼビアックスローション2% | ゼビアックス油性クリーム2% |
---|---|---|
剤形 | ローション(液剤) | 油性クリーム |
基剤 | 水性(アルコールを含む) | 油性 |
使用感 | さらっとしている、伸びが良い、比較的速乾性がある。 | しっとりしている、やや硬めのテクスチャー、皮膚に留まりやすい。 |
適した部位 | 比較的広範囲のニキビ、毛量の多い部位(頭部や背中など)、皮脂が多くテカりやすい部位。 | 乾燥しやすい部位、ピンポイントのニキビ、刺激を避けたい部位。 |
特徴 | 液だれしやすい場合がある。アルコールにより塗布時にスーッとした清涼感を感じることがある。 | 保湿効果も期待できる。ベタつきを感じやすい場合がある。ローションに比べて刺激を感じにくい。 |
保管方法 | 高温多湿を避けて保管。 | 高温多湿を避けて保管。 |
容器 | ボトルタイプ | チューブタイプ |
どちらの剤形を選ぶかは、ニキビの状態、発生部位、肌質、使用感の好みなどを考慮して、医師が判断します。例えば、顔全体にニキビが広がっていて皮脂が多い場合はローション、乾燥性の肌で特定のニキビに集中的に使いたい場合は油性クリームが選ばれることが多いです。
ゼビアックスの効果│何に効く薬?
ゼビアックスは、主にニキビの原因となる細菌の増殖を抑えることで効果を発揮します。
アクネ菌への抗菌作用
ニキビは、毛穴の詰まり(コメド)の中でアクネ菌が増殖し、炎症を引き起こすことで悪化します。ゼビアックスの有効成分オゼノキサシンは、このアクネ菌に対して強い抗菌作用を持ちます。アクネ菌のDNA複製に必要な酵素の働きを阻害することで、アクネ菌の数を減らし、それに伴って炎症を抑える効果が期待できます。
これにより、赤く腫れ上がった炎症性のニキビや、黄色い膿を持ったニキビ(膿疱性ざ瘡)に対して特に効果を発揮します。毛穴の中のアクネ菌を減少させることで、新たな炎症性ニキビの発生を抑える効果も期待できます。
黄色ブドウ球菌などへの効果
ゼビアックスはアクネ菌だけでなく、黄色ブドウ球菌をはじめとする他の皮膚常在菌に対しても抗菌作用を持ちます。黄色ブドウ球菌は、ニキビの炎症を悪化させたり、化膿させたりする可能性があります。ゼビアックスはこれらの細菌の増殖も抑えることで、ニキビの悪化を防ぎ、治癒を促進する働きがあります。ただし、ゼビアックスの主な適応症は尋常性ざ瘡であり、他の皮膚感染症に対して使用する場合は医師の判断が必要です。
ゼビアックスでニキビは治る?効果の出る期間
ゼビアックスはニキビの原因菌に作用するため、菌の増殖によって引き起こされる炎症性のニキビに対して効果が期待できます。しかし、ニキビの原因は細菌だけではなく、毛穴の詰まり、皮脂の過剰分泌、ホルモンバランス、生活習慣など様々な要因が絡み合っています。ゼビアックスはこれらの全ての原因を取り除くわけではありません。
ゼビアックスの効果を実感できるまでの期間には個人差があります。一般的には、数週間(2週間〜4週間)程度で炎症が和らぎ、赤みや腫れが引いてくるなどの変化が現れ始めることが多いです。完全にニキビがなくなるまでには、さらに時間がかかる場合があります。治療期間はニキビの重症度や肌の状態によって異なり、数ヶ月に及ぶことも珍しくありません。
治る前の状態としては、以下のような変化が見られることがあります。
- ニキビの赤みが少しずつ薄れてくる
- 腫れが引いて、触った時の硬さが和らぐ
- 新たな炎症性ニキビができにくくなる
- 膿疱(膿を持ったニキビ)が小さくなる、あるいはできなくなる
ゼビアックスを使用してもすぐに全てのニキビがなくなるわけではありません。根気強く治療を続けることが大切です。もし数週間使用しても全く効果が見られない場合や、かえって悪化する場合は、他の治療法を検討する必要があるため、医師に相談してください。
ゼビアックスの正しい使い方・塗り方
ゼビアックスは効果を最大限に発揮し、副作用を最小限に抑えるために、正しい方法で使用することが非常に重要です。医師や薬剤師の指示に従って、決められた量と頻度を守って使いましょう。
塗る頻度と最適なタイミング(朝・夜など)
ゼビアックスの標準的な塗る頻度は、1日1回です。
最適なタイミングは、清潔な肌に塗布することです。洗顔後が推奨されることが多いですが、朝と夜のどちらが良いかは、医師の指示に従ってください。一般的には、夜の洗顔後に塗布することが多いようです。これは、睡眠中に薬が肌に作用する時間が確保できることや、日中の活動による汗や摩擦の影響を受けにくいためです。朝に塗る場合は、塗布後に化粧をする場合は薬が乾いてからにしましょう。
必ず医師から指示された頻度を守ってください。自己判断で回数を増やしても効果が増強されるわけではなく、かえって肌への負担が増え、副作用が出やすくなる可能性があります。
1回あたりの使用量と適量
1回あたりの使用量も重要です。少なすぎると効果が十分に得られず、多すぎると副作用のリスクが高まる可能性があります。
一般的な目安としては、「FTU(Finger Tip Unit)」という単位を用いることがあります。FTUは、人差し指の先端から第一関節まで出した軟膏やクリームの量で、約0.5gとされています。ゼビアックスを顔全体に塗る場合、顔全体で1FTU(約0.5g)程度が目安となることが多いです。
ただし、ニキビの範囲や部位によって使用量は調整が必要です。例えば、Tゾーンだけ、Uゾーンだけなど、特定の部位に塗る場合は、その範囲に応じた量を使用します。医師から具体的な塗布範囲や量について指示があった場合は、その指示に従ってください。初めて使用する際や、量に迷う場合は、医師や薬剤師に確認しましょう。
油性クリームの場合は、ローションよりも少し硬めのテクスチャーなので、FTUの目安量が分かりやすいかもしれません。ローションの場合は、ボトルから出す量で調節しますが、容器を傾けて数滴出すなど、広げる範囲に応じて量を調節してください。
具体的な塗り方の手順
ゼビアックスを塗布する一般的な手順は以下の通りです。
- 洗顔: まず、優しく洗顔料で顔を洗い、汚れや余分な皮脂を落とします。強くこすりすぎないように注意しましょう。
- 水分を拭き取る: 清潔なタオルで顔を優しく押さえるようにして水分を拭き取ります。摩擦は避けてください。
- 保湿(必要な場合): 医師から指示されている場合は、この段階で化粧水や乳液などの保湿剤を使用します。保湿剤が肌になじんでから、ゼビアックスを塗布します。ゼビアックス自体に保湿効果は期待できないため、乾燥が気になる場合は保湿ケアも重要です。
- ゼビアックスを塗布: 医師から指示された量(顔全体なら約0.5g目安など)を手に取ります。ニキビがある部位、あるいはニキビができやすい部位を中心に、肌に薄く伸ばすように塗布します。指の腹を使って、肌に摩擦を与えないように優しく塗り広げましょう。
- 手を洗う: 薬を塗り終わったら、薬が残らないように手をしっかりと洗いましょう。
ポイント:
- ニキビの一つ一つに厚塗りするのではなく、患部を含む広い範囲に薄く均一に伸ばすように塗るのが効果的です。これは、目に見えるニキビだけでなく、今後ニキビになりそうな毛穴にも有効成分を行き渡らせるためです。
- 特に指示がない限り、健康な皮膚に塗布しても問題ありませんが、必要以上に広い範囲に塗布する必要はありません。
- 塗布後は、薬が完全に乾いてから、次のスキンケアやメイクを行うようにしましょう。
ゼビアックスは顔に塗っても大丈夫?注意点
ゼビアックスはニキビの治療薬として、顔への使用が認められています。しかし、顔は体の中でも特にデリケートな部位であり、塗布する際にいくつかの注意が必要です。
目や口など粘膜への使用
ゼビアックスは、目、口、鼻の粘膜には使用しないでください。これらの部位は皮膚が薄く吸収率が高いことや、粘膜への刺激によって思わぬ副作用を引き起こす可能性があります。もし誤って目や口に入ってしまった場合は、すぐに大量の水で洗い流してください。異常がある場合は医師に相談しましょう。
炎症のある部分への塗布
傷口やただれている部分、湿疹がある部分など、ニキビ以外の皮膚トラブルがある部位への塗布は、刺激を感じたり症状が悪化したりする可能性があるため、避けてください。炎症がひどくジュクジュクしているようなニキビについても、塗布が適切かどうか医師に確認しましょう。
塗り忘れた場合の対応方法
ゼビアックスの塗り忘れに気づいた場合、気づいたときにできるだけ早く塗りましょう。ただし、次の塗布時間が近い場合は、忘れた分は塗らずに、次の決められた時間に1回分だけを塗布してください。決して2回分をまとめて塗ったり、塗る回数を増やしたりしないでください。
毎日決まった時間に塗布することを習慣づけるのが理想ですが、塗り忘れてしまっても過度に心配する必要はありません。指示された頻度を守り、継続することが大切です。
ゼビアックスの主な副作用と使用上の注意
どのような薬にも副作用のリスクはありますが、ゼビアックスは比較的副作用が少ないとされている薬の一つです。しかし、使用中に何らかの症状が現れる可能性はあります。
発現しやすい副作用
ゼビアックスで比較的多く報告されている副作用は、塗布部位における皮膚症状です。主な症状としては以下のようなものが挙げられます。
- 刺激感、ヒリヒリ感: 薬を塗った部分が一時的にピリピリしたり、ヒリヒリしたりする感覚。
- 乾燥: 皮膚が乾燥してカサつく。
- 赤み(紅斑): 塗った部分が赤くなる。
- かゆみ: 塗った部分がかゆくなる。
- 落屑(らくせつ): 皮膚の表面がポロポロと剥がれる。
これらの副作用は、使い始めの時期に起こりやすく、多くは軽度で、使用を続けるうちに軽減したり消失したりすることが多いです。しかし、症状が強い場合や、時間経過と共に悪化する場合は、使用を中止して医師に相談してください。特に、強いかゆみや赤み、腫れなどが広範囲に広がる場合は、アレルギー反応の可能性も考えられます。
重大な副作用について
ゼビアックスの添付文書には、重大な副作用として特段の記載はありません。これは、臨床試験において重篤な副作用がほとんど報告されていないことを意味します。しかし、どのような薬でも予測できないアレルギー反応などが起こる可能性はゼロではありません。使用中に何か異常を感じた場合は、すぐに医療機関に連絡することが重要です。
薬剤耐性について
抗菌薬を長期間使用すると、細菌がその薬に対して耐性を持つ(効きにくくなる)ことがあります。ゼビアックスの有効成分オゼノキサシンは、既存の抗菌薬とは異なる作用機序を持つため、既存薬に耐性を持つアクネ菌にも有効性が期待されます。
しかし、ゼビアックスも抗菌薬であるため、長期間、あるいは不適切な方法で使用すると、ゼビアックスに対する耐性菌が出現する可能性はあります。薬剤耐性の出現を防ぎ、薬の効果を維持するためにも、医師から指示された期間や量を正しく守って使用することが非常に重要です。自己判断で漫然と長期間使用したり、症状が良くなったからといって途中で勝手にやめたりせず、必ず医師の指示に従ってください。
他の薬との併用注意
ゼビアックスと他の外用薬や内服薬を併用する際は、必ず医師や薬剤師に相談してください。
特に、他のニキビ治療薬(アダパレン、過酸化ベンゾイル、クリンダマイシン、エリスロマイシンなど)や、ステロイド外用薬などを併用する場合、相互作用や皮膚への刺激が増強される可能性があります。どのような薬を現在使用しているかを正確に医師に伝え、併用の可否や使用の順番、塗布部位などを確認しましょう。
内服の抗菌薬や他の持病の治療薬などについても、念のため医師に申告し、相互作用の可能性がないか確認してもらうことが大切です。
妊娠中・授乳中の使用について
妊娠中または妊娠している可能性のある方、および授乳中の方は、ゼビアックスを使用する前に必ず医師に相談してください。
動物実験では、高用量を使用した場合に胎児への影響が示唆された報告がありますが、ヒトでの安全性は確立されていません。妊娠中の使用については、治療によるメリットと、胎児へのリスクを考慮し、医師が慎重に判断します。自己判断での使用は絶対に避けてください。
授乳中の使用についても、有効成分が母乳中に移行する可能性は低いと考えられていますが、安全性が完全に確認されているわけではありません。授乳の継続または中止、およびゼビアックスの使用について、医師とよく相談してください。
ゼビアックスは市販で買える?入手方法について
ニキビの治療薬には、薬局やドラッグストアで手軽に買える市販薬と、医師の処方が必要な医療用医薬品があります。ゼビアックスは、どちらに該当するのでしょうか。
処方箋医薬品であること
ゼビアックスは、「処方箋医薬品」に分類されます。これは、薬を安全かつ適正に使用するために、医師の診断と処方箋が必要な医薬品であることを意味します。したがって、ゼビアックスを薬局やドラッグストアなどの市販で購入することはできません。必ず医療機関を受診し、医師の診察を受けた上で処方してもらう必要があります。
処方箋医薬品は、効果が高い反面、副作用のリスクや注意すべき点も市販薬に比べて多いため、専門家である医師の管理のもとで使用することが望ましいとされています。
オンライン診療での処方
近年、医療機関を受診する方法として、対面診療に加えてオンライン診療が普及しています。皮膚科のニキビ治療においても、オンライン診療を活用できるクリニックが増えています。ゼビアックスも、オンライン診療で処方してもらうことが可能な場合があります。
オンライン診療の流れは、一般的に以下のようになります。
- 予約: クリニックのウェブサイトやアプリからオンライン診療の予約を行います。希望日時や症状などを入力します。
- 事前準備: オンライン診療に必要なツール(スマートフォン、PC、タブレットなど)と通信環境を準備します。事前の問診票入力や、ニキビの状態が分かる写真のアップロードを求められることもあります。
- オンライン診察: 予約した時間に医師とビデオ通話や電話で診察を受けます。現在のニキビの状態、既往歴、アレルギー、使用中の薬などについて医師に伝えます。ニキビの状態を医師に見てもらうために、カメラ越しに肌を見せる必要がある場合もあります。
- 処方: 医師が診察結果に基づいてゼビアックスの処方を決定します。剤形や使用方法について説明を受けます。
- 決済: 診察料や薬代、配送料などの支払いを行います。クレジットカード決済などが一般的です。
- 薬の配送: 処方されたゼビアックスが自宅などに配送されます。通常は数日以内に届きます。
オンライン診療のメリットとしては、自宅や好きな場所から手軽に受診できること、待ち時間が少ないことなどが挙げられます。一方で、直接肌の状態を医師に見てもらう対面診療に比べて、情報伝達に限界がある場合もあります。どちらの受診方法が自分に適しているか、あるいはオンライン診療でゼビアックスの処方が可能かどうかは、利用したいクリニックに確認が必要です。
ゼビアックスに関するよくある質問
ゼビアックスについて、患者さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
ゼビアックスはどのようなニキビに効果がありますか?
ゼビアックスは、主に炎症を伴うニキビ(赤ニキビ、化膿したニキビ、膿疱性ざ瘡)に対して効果が期待できます。ニキビの原因菌であるアクネ菌や黄色ブドウ球菌の増殖を抑えることで、炎症を鎮める働きがあるためです。
ニキビの初期段階であるコメド(白ニキビや黒ニキビ)に対しては、直接的な効果は期待できません。コメドには、毛穴の詰まりを改善するアダパレンなどの薬が用いられることが多いです。ニキビの状態に合わせて、複数の種類の外用薬が併用されることもあります。
ゼビアックスはどのくらいの期間使いますか?治る前の状態は?
ゼビアックスの使用期間は、ニキビの重症度や治療への反応によって個人差がありますが、一般的には数週間から数ヶ月間にわたって使用することが多いです。医師はニキビの状態を定期的に診察し、治療の継続や変更を判断します。
治る前の状態としては、前述の通り、赤みや腫れが少しずつ引いてくる、新たな炎症性ニキビができにくくなる、といった変化が見られることがあります。すぐにニキビが全てなくなるわけではなく、症状がゆっくりと改善していく経過をたどることが一般的です。使用開始から数週間で目に見える変化がない場合でも、自己判断で使用を中止せず、必ず医師に相談してください。長期にわたる治療が必要となる場合もあります。
ゼビアックスは保険適用されますか?
はい、ゼビアックスは保険適用される医療用医薬品です。ニキビ(尋常性ざ瘡)の治療を目的として医師が処方した場合、医療保険が適用され、薬代の一部を自己負担することになります(通常3割負担など)。
ただし、美容目的での使用や、医師の診断がない自己判断での使用には保険は適用されません。
ゼビアックスのジェネリック医薬品はありますか?
ゼビアックスの有効成分は「オゼノキサシン」です。ゼビアックスが承認されたのは2015年であり、現在のところ、オゼノキサシンを有効成分とするジェネリック医薬品は販売されていません(2024年5月現在)。ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許期間が満了した後に製造・販売が開始されるため、今後販売される可能性はあります。ジェネリック医薬品が利用可能になった場合は、医師や薬剤師から説明を受けることができます。
子供にも使えますか?
ゼビアックスは、小児(原則として12歳以上)に対しても処方されることがあります。12歳未満の小児に対する有効性・安全性は確立されていません。
小児に使用する場合も、大人と同様に医師の診断のもと、用法・用量を守って正しく使用することが重要です。保護者の方が管理し、子供が誤った使い方をしないように注意してください。
まとめ:ゼビアックスを正しく理解しニキビ治療を進めましょう
ゼビアックスは、ニキビの原因菌に効果的に作用する外用抗菌薬です。特に炎症性のニキビに対して有効性が期待でき、比較的副作用が少ないという特徴があります。ローションと油性クリームの2種類の剤形があり、ニキビの状態や部位に合わせて医師が適切な方を処方します。
ゼビアックスは、効果を最大限に引き出し、安全に使用するために、正しい使い方を守ることが非常に重要です。1日1回、清潔な肌に、指示された量を塗布し、目や口などの粘膜には塗らないように注意しましょう。使用開始から数週間で効果が出始めることが多いですが、個人差があるため、根気強く治療を続けることが大切です。使用期間中や治る前の状態の変化について不安があれば、遠慮なく医師に相談してください。
また、ゼビアックスは処方箋医薬品であり、薬局やドラッグストアで市販されていません。必ず医療機関を受診して医師の処方を受ける必要があります。忙しい方や通院が難しい方は、オンライン診療という選択肢もありますので、検討してみてください。
ニキビ治療は、適切な診断と治療薬の選択、そして根気強いセルフケアが重要です。ゼビアックスはニキビ治療の一つの有効な選択肢ですが、ご自身のニキビの状態に合った治療法を選ぶためには、皮膚科医に相談することが何よりも大切です。ゼビアックスについて疑問や不安があれば、医師や薬剤師に確認し、正しく理解した上で治療を進めていきましょう。
免責事項:
この記事は、ゼビアックスに関する一般的な情報提供を目的として作成されたものです。個々の症状や状況に合わせた診断や治療の推奨を行うものではありません。ゼビアックスの使用にあたっては、必ず医師の診断を受け、医師および薬剤師の指示に従ってください。この記事の情報に基づいた自己判断での使用により発生したいかなる結果についても、当方では責任を負いかねます。